'00.3.18
J1・1stステージ第2節
名古屋グランパスエイト 0−1 ジュビロ磐田
優勝候補に名乗りを上げる2チームが瑞穂でぶつかった。しかもお互い開幕
戦を落としている。どうあっても勝ちたい試合だ。熱戦に期待が膨らむ。
グランパスは望月と楢崎、ジュビロは中山、服部が3日前の代表戦でプレー
した。中2日のハードスケジュールによる疲労の蓄積が心配されるが両チーム
ともそんな事は言っていられない。15試合の短期決戦の1stステージである。
優勝するにはなんとしても開幕2連敗は避けなければなるまい。
前節と同じオーダーで臨む磐田に対し、名古屋は幾らかオーダーを変更して
きた。
平野を負傷で欠き、相変わらずウリダの傷も癒えずないままスクランブル体
勢で望む。今回はスタートから3バックを採用。左のストッパーに大森を配し、
中央に大岩。平野の抜けた左の中盤には本来サイドバックの小川を起用。望月
を右に張り、ボランチには山口に古賀を組ませた。
【グランパス】
楢 崎
大 岩
ホミルド 大 森
古 賀 山 口
小 川 望 月
ストイコビッチ
岡 山
呂比須
―――――――――――――
【ジュビロ】
高 原 中 山
藤 田
山 西 西
服 部 奥
井 原 鈴 木
福 西
尾 崎
【グランパス】【ジュビロ】
―得点―
90 福西RS(←井原)
―交代―
63 福田健←岡山
いきなりグランパスにビッグチャンスがおとずれた。前半3分、浅いジュビ
ロ最終ラインを抜け出した岡山がキーパーと1対1に。シュートはGK尾崎の正
面をつく。
ストイコビッチのマークについた井原は、ストイコビッチが下がったら下がっ
た分ぴったりくっついていき、そのカバーを服部がしっかりと行った。
大事な一戦ということで、試合も10分を過ぎたころから激しいものとなっ
ていった。15分には福西がうしろから古賀の足をけりイエローをもらう。
激しいジュビロの中盤でのチェックに、グランパスのパスはカットされ、ジ
ュビロは抜かれると反則じみたタックルでつぶした。
怪我人、そして決定力不足に悩むグランパスだったが、今回、ルーキーの原
竜太をベンチに入れた。彼は去年全国で優勝した市立船橋で10番を背負って
いた選手だ。しかし、結局出番はないまま終了のホイッスルを聞くこととなる。
両チームともゴール前までは持っていくものの、決定的な仕事が出来ないま
ま0−0で前半終了。目立たないが古賀と山口、服部の両チーム守備的ミッド
フィールダ―がいい仕事をしていたという印象が残った。
前半だけでイエロー3枚。これだけでもいかに試合が白熱したものであるか
がわかるだろう。そのうちの1枚はストイコビッチが受けたもので、彼のイラ
イラは相当なものだ。
後半にはいって10分も過ぎると、徐々にフォーメーションが間延びしてく
る。これは両チームともパスカットから攻撃の切り替えが早いためで、両チー
ムともストッパーすら積極的に攻撃参加する。しかし点は入らないまま時は過
ぎていく。
スペースが空いたことによりストイコビッチ、藤田の両チームのゲームメー
カーが前半よりもプレスがゆるい状態でボールがさばけるようになって来た。
15分にはストイコビッチが絶妙に浮かしたスルーパスに反応した岡山がまた
してもゴールキーパーと1対1になるが再度はずす。ここでグランパスのジョ
アン・カルロス監督は福田の投入を決意する。
その直後にジュビロがグランパスのゴールを脅かす。コーナーキックの流れ
球に追いついた西が右からセンタリング。これを中央に福西がヘッドで落とし
た所を藤田がワントラップボレーをはなった。しかしこれはキーパー楢崎がセ
ーブ。
こうなってくると両チーム早い攻守の切り替えでカウンターの打ち合いにな
る。
そして比較的多く攻め込まれたグランパスのバックの足が止まる。ホミルド
が、大森が、足を抱えてうずくまる。そしてロスタイムへ。
しかし、ジュビロのペースは圧倒的といえた。人数でたたみかけてくるジュ
ビロの猛攻に、明らかにグランパスDF陣は疲労していた。
特に再三攻撃参加した大森と中山・高原らと激しく競り合ったホミルドは動
きがガタッと落ちていた。ベンチにはまだ飯島がいたが、ジョアン・カルロス
は動かなかった。
そんな、グランパスディフェンダーの隙間を、1本のスルーパスが通ったの
はすでにロスタイムを2分ほど過ぎた時だった。今まで何とかストイコビッチ
を抑えてきた井原の出したそのパスは、懸命に伸ばした2人のDFの足のちょう
ど真ん中を通過し、ゴール左でノーマークの福西の足元へ。中山・高原・奥・
藤田。疲れきり混乱したグランパスにとって、彼らのマークが精一杯だったと
いえる。トラップからシュートまでのそのプレーを、福西はフリーで、落ち着
いてすることが出来た。シュートボールは、飛びついた楢崎に触れることなく
ゴールへ。
グランパスのリスターとから数秒後、試合終了の笛が。それは、ゼロックス
スーパーカップに引き続きジュビロがグランパスを退けたと同時に、グランパ
スが1stステージの優勝戦線から大きく後退することを告げるものだった。