5/29/03 数ヶ月のプラトニックな時が過ぎ愛は本当の愛だったのか?二人はそれを確かめるため見知らぬ都会で落ち合った。3日間はまさに二人だけのためにあり人混みはかえって二人が二人であることを意識させ、高層ビルたちは楽しい風景だった。ネオンの迷路でお互いの手を強く握り、乾いたベッドは明け方まで満たされた。窓から見える夜の都会は二人の身体を優しく照らし、肉体の呼吸を聞いていた。すべてが夢のようで時間は流れるように、小さな世界は思い出になった。そして二人は各の場所へ静かに戻った。
都会のタイムスリップから再び田舎に身を置くと不思議な時の流れを感じた。いつもの散歩道で風景を見渡しても何かが新鮮で、私は咲子を心に抱きながら歩き続けた。そしてこの麦畑に目がとまった。以前に比べ稲穂がよりいっそう黄金色に美しく映えていて充実したものを感じた。自分の変化と稲穂の変化が心の中で重なり、心の実りを稲穂に見たのかもしれない。この金色の麦畑は咲子との時間を私に意味づける象徴的な風景になっていた。あの3日間の精神と肉体の迎合はときに優しくときに激しく、そして過ぎ去った月日を埋めるには十分であった。そして二人はもっと単純になったような気がする。ただお互いが存在するだけで二人には生きていく理由があるかのように、、、結果として二人はさらに強く結ばれ向かうべき場所は何処なのか?二人は静かに時を待っていたが、二人の魂は暗黙の目的へともう動いていた。