教育VOW入門

 皆さんは、花森安治を御存知でしょうか?「暮らしの手帖」と言えばわかる人もいるでしょう。「暮らしの手帖」の編集を手がけた名編集長です。私は、名前だけを知っていました。花森さんは「暮らしの手帖」の中で商品テストを始めました。

 
暮らしの手帖が商品テストを始めたのは、昭和二十九年の二十六号からだった。「日用品テスト報告」の題で、毎号ひとつずつ、ソックス、マッチ、鉛筆、アイロン、安全カミソリ、しょうゆ、電球、てんぷら油・・・・・・と、文字どおり、身近な暮らしの必需品を取り上げた。「すこしでも、よい商品を作ってほしい、それが、この日用品テストのねがいである」と、花森は書いた(33号)。   
                     (「花森安治の仕事」酒井 寛著、P147ページ、朝日文庫)


 現在、MADE IN JAPAN といえば、世界的なブランドになっています。商品テストが日本製品の品質の向上に貢献したとも言えるでしょう。

 目を転じて教育界。***運動が誕生して10年。様々な論文・実践が発表されました。大きな変革の渦を巻き起こしました。
 しかしその中には「?」と思う論文・実践が多々あります。「こんなことやって大丈夫?」「変なだな?」と思う本があります。
 一昨年ある小学生用の学習クイズの本を読みました。実に衝撃的でした。          
                 

15 男同志の友情か?         
                          
  『幸福な王子』にでてくる王子は、つばめを愛していました。つばめも王子のことがすきでした。二人は、良いことをし、神にほめたたえられたのです。                  
  ちょっとここでおかしいことに気づきませんか。       
  王子は男なのです。さらに、つばめも男なのですよ。    
  作者、オスカーワイルドは、意図的にしたと、いえるでしょうか。これは、友情といえるでしょうか。             
  @いえない                        
  Aいえる                         

 皆さんは、どう答えるでしょうか? 答えは次のように書かれています。

@いえない              

  オスカー・ワイルドは、人生の中で、美しい青年に出合ったことがあるのです。さらに、オスカーの人生の後半は、投獄生活もあり、あたたかい愛に飢えていたのでしょう。          
  オスカーは、「王子」に自分の願いもとめる愛を語ったのだろうと言われています。だから、友情よりは、愛情が語られていると考えます。                          
  自分の境遇を童話にする例は、少なくありません。      

 私は、その答えに納得できませんでした。それ以上に、小学生にこの問題が適切かどうか疑問でした。そのクイズの本には、変な問題がたくさんありました。
 この本だけではありません。本屋には、変な本がいっぱい並んでいます。教育現場では、変な実践がたくさんあります。(赤キップ・青キップ実践。詳しくは、「現代教育科学」1991年12月号を読んで下さい。)
 
 教育界は、おかしなことヘンなコトがいっぱいあります。教育VOWは教育界のヘンなコトをいっぱい詰め込んだ研究資料です。教育界の形式・権威・まやかしを見破り、それを笑ってしまうためのものです。
 志は、教育界の商品テストです。読者の皆さん、大いに笑ってやってください。
       1993年8月3日(火)PM3:30
                     日本教育VOW学会
                        

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