2003年あざらしようこのKCRoyals応援・観戦記 

〜それいけのKauffman Stadium突撃!!編〜

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その2 Alexandriaにて、らいさんの仕事場拝見!
動物園探索とえびえびガンボを堪能でご満悦。

2-1 独立リーグ・ルイジアナ州にあるAlexandria Acesを訪ねて

(初めまして!

 一時間強のフライトを終えて、やっとこさ例の酔っぱらいAlbertから解放されました。飛行機を降りて尚「Yoko、君に会えてうれしかったよ。電話待ってるよ」などと騒いでいるので、もうその場から逃げるように?!空港の荷物受け取り場に一目散に急ぎました。そして、そこには一人の日本人男性。アレクサンドリアにはめったにいないアジア人です。それがらいさんだとすぐにわかりました。そして彼に会えて心からほっとしました。(笑)自分をそこで待っていてくれたということが飛行機の一件のあとだったせいかすごくうれしかったし、なんだからいさんやけに頼もしく見えたのは、きっとあのAlbertのおかげ?だったのでしょう。(爆)

(アメリカでがんばっているらいさん

 ワシントン州の大学に通った後、アメリカのスポーツ業界で働くという夢をかなえるためにがんばっているらいさん。一年半ほど前にこのロイヤルズクラブをはじめた時に、サイトをリンクさせていただいた縁で友達になりました。そして、そのらいさんがルイジアナ州の独立リーグAlexandria Acesで働き始めたのが今年の春。「この夏またカンザスに行くんだけど」という話になった時に、「それだったらルイジアナも近いし一度よかったら遊びに来ない?」と誘っていただいたので、以前からいろいろお世話になっていたらいさんに一度是非直接会ってお礼が言いたかったということもあってカンザスに行く前に足を伸ばした、という次第でした。(らいさんについて詳しく知りたい方は、らいさんのホームページをご覧下さいね。ちなみに左上のうちわやスケジュール表はらいさんがくれたものです。)

 (街を案内してもらう)

 空港からまずはらいさんが手配してくれた、AcesのGMも御用達というモーテルRamada Innにチェックイン。GMの名前で予約してくれたということで、安く泊まれることに感激しつつ、そこに持ってきた荷物入れて、ご飯を食べに近くの人気のステーキハウスに行きました。でも、そこがあまりにも激混み!40〜50分待ちということで、その間らいさんの仕事場でもあるAcesの球場Bringhurst Fieldくわしく知りたい方はこちら)を案内してもらいました。

 (1934年にオープンした歴史ある球場

 街の中心部にこの球場はあります。球場横の駐車場に到着して車から降りると、うっそうと茂る深い緑の木々の中から動物の鳴き声が聞こえてきました。「動物園が隣りにあるから」とらいさんが教えてくれました。右上の写真は球場の入口の看板です。入口の前でらいさんからいろいろ話を聞いていると、たまたままだ球場に残っていたオーナーが車で通りかかり挨拶をしました。

 しばらく車に乗ったままのオーナーと話をした後、らいさんは自分が持っていたカギで入口を開け、中を案内してくれました。そこは多分正面入口ではなかったのだと思いますが、入ってすぐにテーブルとイスが置いてある一角がありました。ここでおそらくご飯を食べながら試合を楽しむ場所なのでしょう。そして、この写真の左側にはお手洗いがあるのですが、そこにやせた子猫が一匹いました。住み着いているようです。らいさんに言わせると他にも一匹がいたようなのですが、最近はあまりみないかも?ということでした。

(別格の輝きを放つ緑の芝のフィールド

 とても落ち着いた静かな空間。夕暮れ時、アメリカ南部ルイジアナの湿気をたっぷり含んだ、真夏のまだ熱のこもったままの空気が肌にじっとりと残ります。普段お客さんと応援と選手の熱の入ったプレーで活気に満ちあふれているその空間は、何とも言えない静寂に満ちあふれていました。らいさんとは「モーテルに一眼レフのKissくんを置いてきちゃった。ここに来るのがわかっていたら持ってきたのに」「しょうがない、手持ちの"うつるんです"で写すね」などと言って写真をとりつつ、自分が今ここにいる、ということが何とも不思議に感じられました

 美しい緑の芝が静かに呼吸しているフィールド。いつかちょっとだけ目にした、映画Field of Dreamsのあの場所がまるで目の前に広がっているかのような錯覚。ここの球場はかなり古い造りで、決してきれいとは言えない建物ではあります。観客席の床も木造で、所々隙間から下が見えて、歩けば怖いぐらいぎしぎしときしみます。それでも、このフィールドだけは別格の輝きを放っていました今にも試合が始まりそうな、わくわくした気持ちが自分の中に芽生えてくるような。体の一番奥から生まれてくる熱い歓喜が今すぐ手の届くところにありそうな。なぜ目の前のらいさんという男性が、はるばるアメリカまで来て苦労しながら言葉を覚え、野球場を仕事場に選び、どんなに仕事がハードで忙しくて大変でもがんばれるのか少しだけその理由を教えられた気がしました。


 (らいさんと語ること小一時間

 そしてしばらくの間、静かな観客席でらいさんと二人でたくさんの話をしました。この球場での仕事のこと。朝から晩まで忙しく働きづめであること。これから先彼がどんな風に生きていきたいのかその夢について。約八年前に日本からやってきて、苦労しながら英語を学び、そして今ここでインターンをするに至ったこと。ワシントン州の学生街から、車をはるばる飛ばして数日かけてやっとここにたどり着いたこと。途中移動中に、何もない所でタイヤがパンクして車がスリップした時は、死ぬかもしれないと思ったこと。

 「二人でこうしてここで会って話をしているなんて、ホント不思議だよね。人生って何があるかわからないものだね」などと美しく整備されたフィールドを見ながら、本当にここに遊びに来てよかったなとそう感じていました。

 (アメリカで生きていくということ)

 今こうして目の前にアメリカの文化があり、生活がある。そんなことを実感させてくれる球場でした。特別な日の喜びというよりも、日々の生きている当たり前の生活の中での小さな喜びが、ぎゅっとここの球場の数十年という歴史の中にはつまっているのです。その歴史を目の前にしながら、らいさんは将来できればアメリカで生きていきたいと、そしてそれがいかに難しいことであるかについていろいろ真剣に語ってくれました。

 彼をここまで夢中にさせるもの。一人の人間が一生をこれに賭けていきたいと思わせるほどのすごい力その不思議な魔力がベースボールにはあるのです。この古いアメリカの片田舎の街のBringhurst Field球場。ここは人々の心の奥底にある野球への情熱を静かに掻き立て育み続ける、そんなアメリカの人々の息づかいがそのまま耳元までささやきかけてくるような特別な場所。まるで祈りを捧げるための聖地でもあるかのように感じられてなりませんでした。(2003/8/9)

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