2003年あざらしようこKCRoyals応援・観戦記 

〜それいけのKauffman Stadium突撃!!編〜

ロイヤルズクラブ表紙  クラブ目次   2003年観戦記  前ページ  次ページ

5-1 初めてのCrown Club 初めてのCrown Seat



(Crown Clubとは球場の一番良い所にある年間指定特別席Crown Seatの一角と、併設された
試合をモニターで観戦しながら食事のできるバー付きのレストランのことを指します。
この写真はレストラン内から屋外の観戦席に通じる出口の壁に描かれてあるものを撮影したものです。)


(Crown Clubって一体??)

 何だってScottはあんなにCrown Clubのチケットを手にして帰ってきたとき興奮していたんだろう?と実はまだその時はその理由がわからずにいました。球場内をあちこち案内をしてもらった後、仕事に戻った彼とは別れ、Paulaさんと二人でCrownClubで試合開始の前にご飯を食べることになりました。(昨年お昼をいただいたのとは別のレストランです。)

 「そういえば、ついさっきここのレストランを通過した時、いろいろScottが説明と注意をしてくれたよな」とふと思い出しながら、昨年Stadium Tourで目の前まで来てくぐることのなかったくもりガラスのドアを開け、幅の広い廊下を通って階段を下りて行きました。(左上の写真は、その日のチケットの半券です。ここの特別席に座るときは、通常の入口とは異なる球団のOfficeの入口から入ることになっていて、またくもりガラスの施設の中にある入口でも改めてこのチケットを見せるシステムになっていました。厳重にひかれた何重もの警備の奥に通されてやっとたどり着けるといった趣です。)

 幅のかなり広い、ゆったりとした廊下をずっと奥に進むと見えてくる、やや照明を抑え気味にしてある落ち着いた上品なレストラン。それがCrown Club入口につくと、十代後半と思われる若いRoyalsの白いロゴが入った青いシャツを着た女の子が座席にまで案内してくれました。まだ時間が早かったらしく、自分たち以外のお客さんは数人ほど。好きな席に座っていいということだったので、屋外の観戦席への出入り口に近くにある、陽射しがガラス越しに差し込む窓側の席にしました。

(レストランにて、試合前の食事を)

 Paulaさんと二人まだがらがらの席(右の写真を参照)を興味津々で見回していると、早速注文を取りにウェイトレスの人が来てくれました。アイスティーなどをお願いして持ってきてもらった後、やはりユニフォームである青いロイヤルズのシャツを着たウェイトレスさんにPaulaさんはいろいろ話しかけていました。彼女はダンスを習っているということだったので、ダンスの先生である彼女がスカウトしたり。「他のお客さんがまだ来ていない時間帯とはいえ、こんなに長くおしゃべりしていて彼女大丈夫なのかな?」といらぬ?心配をしてしまいましたが、彼女はまた次のお客さんの座席でも同じように話し込んでおりました。おそらく、こうしてお客さんと会話して、楽しい雰囲気を作り出すのもここのウェイトレスさんのお仕事の一部であるのだと、その時に何となく理解しました。

 「ね、ね。Yoko、知ってる??ここの会員制のレストランって滅多なことでは入れないのよ!!」「ものすごく高い値段だし、大体ここの席は年間指定のシートのチケットを買わないといけないものなの。それにはものすごい大金が必要なんだけど、でもここKansas Cityのお金持ち達がみんな欲しがっていて、列を作って手に入れようとしているしろものなの。」「こんなこと一生のうちもう二度とないわ!」

(Kansas Cityと巻き寿司の不思議な関係)

 ウェイトレスさんが立ち去った後、バイキング方式の食事の中からまず前菜を一皿取ってきました。(←左写真がピンぼけですいませんうつるんですでこっそり撮影すると、こんな具合に...。涙。何せそこは野球場の中といえども、とても上品な雰囲気な所。周りの雰囲気を妨げないように気を遣いました。)とても印象的だったのは、たくさんの料理の中になぜかそこには黒いのりにしっかり巻かれて、お上品に銀のお皿にちょこんともられた"巻き寿司"があったこと。「あれ、なんでこんな所に!」「こんな場違い?な所でお前は一体何をしているんだぃ〜。」ととっても不思議な?気持ちになりましたが、まさかこんな遠い異境の地で故郷に出会おうとは。(巻き寿司の中に、思いがけず自分を見た?ような...。爆カンザスシティと巻き寿司。この組み合わせがどうして生まれたのか、未だに私にとっては謎です。(いつかまたカウフマンにお邪魔することがあったら、是非聞いてみたい謎であります。笑。あ、ちなみにその時なぜか私はその巻き寿司を賞味しませんでした。今思うと、どんな味だか食べておけばよかった〜。汗)

(Paulaさんも大興奮!!)

 前菜を食べ始めた後、Paulaさんは持っている携帯であちこち矢継ぎ早に電話しはじめました。どうやら自分たちに起きた思いがけない幸運を友達や家族に自慢しまくっている様子。(苦笑)「あ、今日GlassがくれたCrown Seatで野球を見ることになったの!最前列の席だから、テレビで試合が放送される時にはYokoと二人で映るから、絶対にその試合ビデオで録画しておいて!」「ロイヤルズの掲示板にも、『これからPaulamarieとYokoの二人は社長のGlassがくれたチケットで、Crown Seatの最前列で見るから』って私の代わりに書き込んでおいてもう、料理も私が今まで食べたことないようなものばかりで最高だし、飲み物もお酒を含めて好きなものを好きなだけ飲めて全部タダ!!最高よ〜!!

(だんだん事態が飲み込めてきた

 すっかり興奮しきったPaulaさんの話に耳を傾けているうちに、だんだん自分に今回起きた思いがけない幸運がどれだけすごいものかようやく私も理解し始めました。何せCrown Clubのシステムも明確にはわかっていなかったですから...。日本に帰ってきてから改めてチケットの半券をしげしげと眺めていて、その値段が140ドル!もすることを知り、正直ビビリました。(脂汗。向こうにいる間は目の前に起きることに対応するので精一杯で、チケットを見る余裕などありませんでした。汗)もちろん、それはあくまで額面上の値段。当然試合当日にチケットブースに行って、その値段を払っても買える代物ではありませんCrown Club Seatは年間指定の特別シート。この席だと、一年当たり少なくとも数百万以上、おそらく一千万超えてるかな?(←金額が大きすぎて、あざらしには全くわけわかんないっす。爆)という金額を払ってやっと手に入れられるものです。もちろん、特別なコネクションがないと手には入れられないでしょう。(特に私が座った席はどうやらオーナーや社長一族が自分たちやその客人をもてなすための席だったようで、尚更であります...ぎょええ〜っ!爆)

(あのチケットの向こうに見える何か)

 そう、この席に座るということは地元のコミュニティにおける、一番のステータスなのです。野球と一口に言えども、日本とは地域社会で果たしている役割や社会的地位が異なります。地元の名士と呼ばれる人達は野球の試合のない日でも、球場内のレストランなどの施設に集まりいろいろな会合をしたり(←いつも私の世話をしてくれる、あざらしの"KCのおじいちゃん"的存在であるWillもよくこのような集まりに参加しているようです。)結婚式や披露宴などのパーティーを開いたり。子供達も学校の授業などで訪れる、地域社会の歴史の勉強の場でもあり。もはや野球やスポーツという枠組みを超えて、そこは人々の生活の中にしっかりと根を下ろした中心的存在なのです。

(どえらい所に来てしもうた!

 そんな場所の、カンザスシティに住んでいる人々の地域社会の中心の場。その中でも限られた人々だけしか手に入れない特権的な、象徴的なもの遠い異国の、全く異質の文化であるアメリカ社会にある、いわば「中心点」のような所に思いもよらないず足を踏み入れてしまったということにその時に気がつき、単純に喜ぶことを通り超えて呆然とすらしてしまいました。「どえらい所に来てしもうた」という言葉がまさにぴったりくるような。
 そうです、
ロイヤルズの社長は、球団は、私が持っていった日本人ファンからのメッセージと人形に対して、最高のもてなしで応えてくれたのですただの日本人の一野球ファン、一ロイヤルズファンに過ぎない私には、過分の、まさに身に余る御好意であり、その幸運に飛び上がらんばかりの喜びと、自分なんかがこんなもてなしを受けて良いものかどうかという恐縮の気持ちに身をつまされるばかり。自分の身の上になぜこのような、大変素敵な驚愕すべき出来事が起きたのかまるで理解できないまま、興奮しすぎた気持ちを落ち着かせるために、目の前のアイスティーをひたすらすすっていました。Paulaさんの携帯に向けて話している早口の英語だけが、その場と私の脳裏を足早に過ぎていくのを感じながら。(2004/1/17)

ロイヤルズクラブ表紙  クラブ目次   2003年観戦記   前ページ  次ページ

Copyright(C)2004 Azarashi All rights reserved.