のKauffman
Stadium


(Crown Club
って一体??)
何だってScott
はあんなにCrown Club
のチケットを
手にして帰ってきたとき興奮していたんだろう?
と実はまだその時はその理由がわからずにいました。球場内をあちこち案内をしてもらった後、仕事に戻った彼とは別れ、Paulaさん
と二人でCrownClub
で試合開始の前にご飯を食べることになりました。(昨年お昼をいただいたのとは別のレストランです。)
「そういえば、ついさっきここのレストラン
を通過した時、いろいろScott
が説明と注意をしてくれたよな」とふと思い出しながら、昨年Stadium Tourで目の前まで来てくぐることのなかったくもりガラスのドアを開け、幅の広い廊下を通って階段を下りて行きました。(左上の写真は、その日のチケット
の半券です。ここの特別席に座るときは、通常の入口とは異なる球団のOfficeの入口から入ることになっていて、またくもりガラスの施設の中にある入口でも改めてこのチケットを見せるシステムになっていました。厳重にひかれた何重もの警備の奥に通されてやっとたどり着けるといった趣です。)
幅のかなり広い、ゆったりとした廊下をずっと奥に進むと見えてくる、やや照明を抑え気味にしてある落ち着いた上品なレストラン
。それがCrown Club
。入口につくと、十代後半と思われる若いRoyals
の白いロゴが入った青いシャツを着た女の子が座席にまで案内してくれました。まだ時間が早かったらしく、自分たち以外のお客さんは数人ほど。好きな席に座っていいということだったので、屋外の観戦席への出入り口に近くにある、陽射し
がガラス越しに差し込む窓側の席にしました。
(レストラン
にて、試合前の食事を)
Paulaさんと二人まだがらがらの席(右の写真を参照)を興味津々で見回していると、早速注文を取りにウェイトレスの人が来てくれました。アイスティー
などをお願いして持ってきてもらった後、やはりユニフォームである青いロイヤルズ
のシャツを着たウェイトレスさんにPaulaさん
はいろいろ話しかけていました。彼女はダンスを習っているということだったので、ダンスの先生
である彼女がスカウトしたり。「他のお客さんがまだ来ていない時間帯とはいえ、こんなに長くおしゃべり
していて彼女大丈夫なのかな?」といらぬ?心配をしてしまいましたが、彼女はまた次のお客さんの座席でも同じように話し込んでおりました。おそらく、こうしてお客さんと会話
して、楽しい雰囲気を作り出すのもここのウェイトレスさんのお仕事の一部であるのだと、その時に何となく理解しました。
「ね、ね。Yoko、知ってる??ここの会員制のレストラン
って滅多なことでは入れないのよ!!」「ものすごく高い値段だし、大体ここの席は年間指定のシート
のチケットを買わないといけないものなの。それにはものすごい大金
が必要なんだけど、でもここKansas City
のお金持ち達がみんな欲しがっていて、列を作って手に入れようとしているしろものなの。」「こんなこと一生のうちもう二度とないわ!」
(Kansas City
と巻き寿司
の不思議な関係)
ウェイトレスさんが立ち去った後、バイキング方式の食事の中からまず前菜を一皿取ってきました。(←左写真がピンぼけですいません。
うつるんです
でこっそり撮影すると、こんな具合に...。涙。何せそこは野球場
の中といえども、とても上品な
雰囲気な所。周りの雰囲気を妨げないように気を遣いました。
)とても印象的だったのは、たくさんの料理の中になぜかそこには黒いのりにしっかり巻かれて、お上品に銀のお皿にちょこんともられた"巻き寿司"
があったこと。「あれ、なんでこんな所に!」「こんな場違い?な所でお前
は一体何をしているんだぃ〜。」ととっても不思議な?気持ちになりましたが、まさかこんな遠い異境の地で故郷に出会おうとは。(巻き寿司の中に、思いがけず自分を見た?ような...。爆
)カンザスシティ
と巻き寿司
。この組み合わせがどうして生まれたのか、未だに私にとっては謎です。(いつかまたカウフマンにお邪魔することがあったら、是非聞いてみたい謎であります。笑。あ、ちなみにその時なぜか私
はその巻き寿司
を賞味しませんでした。今思うと、どんな味だか食べておけばよかった〜。汗)
(Paulaさん
も大興奮!!)
前菜を食べ始めた後、Paulaさんは持っている携帯
であちこち矢継ぎ早に電話しはじめました。どうやら自分たちに起きた思いがけない幸運
を友達や家族に自慢しまくっている様子。(苦笑)「あ、今日GlassがくれたCrown
Seat
で野球を見ることになったの!最前列の席だから、テレビ
で試合が放送される時にはYoko
と二人で映るから、絶対にその試合ビデオで録画しておいて!」「ロイヤルズ
の掲示板にも、『これからPaulamarie
とYoko
の二人は社長のGlassがくれたチケットで、Crown
Seat
の最前列で見るから』って私の代わりに書き込んでおいて。もう、料理
も私が今まで食べたことないようなものばかりで最高だし、飲み物もお酒
を含めて好きなものを好きなだけ飲めて全部タダ!!
最高よ〜!!
」
(だんだん事態が飲み込めてきた
)
すっかり興奮しきったPaulaさん
の話に耳を傾けているうちに、だんだん自分
に今回起きた思いがけない幸運がどれだけすごいものかようやく私も理解し始めました。何せCrown Club
のシステムも明確にはわかっていなかったですから...。日本
に帰ってきてから改めてチケット
の半券をしげしげと眺めていて、その値段が140ドル!もすることを知り、正直ビビリました。(脂汗。向こうにいる間は目の前に起きることに対応するので精一杯で、チケットを見る余裕などありませんでした。汗)もちろん、それはあくまで額面上の値段。当然試合当日にチケットブースに行って、その値段を払っても買える代物ではありません。Crown Club Seat
は年間指定の特別シート。この席だと、一年当たり少なくとも数百万以上、おそらく一千万超えてるかな?(←金額
が大きすぎて、あざらし
には全くわけわかんないっす。爆)という金額を払ってやっと手に入れられるものです。もちろん、特別なコネクションがないと手には入れられないでしょう。(特に私
が座った席
はどうやらオーナーや社長一族が自分たちやその客人をもてなすための席だったようで、尚更であります...ぎょええ〜っ!爆)
(あのチケット
の向こうに見える何か)
そう、この席
に座るということは地元
のコミュニティにおける、一番のステータスなのです。野球
と一口に言えども、日本
とは地域社会で果たしている役割や社会的地位が異なります。地元の名士と呼ばれる人達は野球の試合
のない日でも、球場内のレストラン
などの施設に集まりいろいろな会合をしたり(←いつも私の世話をしてくれる、あざらしの"KCのおじいちゃん"的存在であるWillもよくこのような集まりに参加しているようです。)結婚式や披露宴などのパーティーを開いたり。子供達も学校の授業などで訪れる、地域社会の歴史の勉強の場でもあり。もはや野球
やスポーツという枠組みを超えて、そこは人々の生活の中にしっかりと根を下ろした中心的存在
なのです。
(どえらい所に来てしもうた!
)
そんな場所の、カンザスシティ
に住んでいる人々の地域社会の中心
の場。その中でも限られた人々だけしか手に入れない特権的な、象徴的なもの。遠い異国の、全く異質の文化であるアメリカ
社会にある、いわば「中心点
」のような所に、思いもよらないず足を踏み入れてしまったということにその時に気がつき、単純に喜ぶ
ことを通り超えて呆然とすらしてしまいました。「どえらい所に来てしもうた
」という言葉がまさにぴったりくるような。
そうです、ロイヤルズ
の社長は、球団は、私
が持っていった日本人
ファンからのメッセージ
と人形![]()
に対して、最高のもてなしで応えてくれたのです。ただの日本人の一野球
ファン、一ロイヤルズファンに過ぎない私には、過分の、まさに身に余る御好意であり、その幸運に飛び上がらんばかりの喜び
と、自分なんかがこんなもてなしを受けて良いものかどうかという恐縮の気持ちに身をつまされるばかり。自分の身の上になぜこのような、大変素敵な驚愕すべき出来事が起きたのかまるで理解できないまま、興奮しすぎた気持ちを落ち着かせるために、目の前のアイスティー
をひたすらすすっていました。Paulaさん
の携帯に向けて話している早口の英語だけが、その場と私の脳裏を足早に過ぎていくのを感じながら。(2004/1/17)