新歓コンパ死闘編




新入りが入ってきて最初の行事は花見。さすがに花見には全員出席。とっても帰りたそうであったが、とりあえず女子以外は最後までいた。花見の用意などは俺が全て行った。もう一人の院生BIGIN(仮名)は、頼りにならなかった。どーせ頼んでも無駄だ。頼もうにも居場所がつかめず、頼むことすらできなかったのだが。BIGINがふがいないばっかりに俺に全て仕事が回ってくる。名簿作成しかり金集めしかり・・・。だが、BIGINにもついにお仕事が回ってきたのである。

それは新入生歓迎コンパの参加確認である。我が講座のドクターから新入りまで全員の出欠をとって他講座の院生に伝えるというだけのお仕事である。頑張れば小学生でもたやすくできるような仕事だ。その仕事を受けた現場を俺は横目で目撃していた。そしてヤツが動き出すのを待った・・・・待った・・・待ってるんですけど?

どうして何の音沙汰も無いの?

まったく動き出す気配なし。仕事を受けた窓口はまったく機能していなかったのだ。いつまで経っても新入生歓迎コンパへのオファーは来ない。他講座からの噂のみで新歓があることだけをしっている程度である。この情報停止事件は、すでに我が研究室の院生全員の知るところであった。しかしBIGINは、全く動く気配なし。ついには研究室に来ることもなくなり、ドクターに「今日はBIGINを2秒だけ見かけたな」とか言われ出すしまつであった。

BIGINは新歓一週間前になって、ようやく動き出した。遅い、あまりに遅すぎる。一週間前に言われてスケジュールを空けるなど、無理な人には無理。なぜここまで聞きに来なかったは定かではない。だが、彼にやる気がないことだけはハッキリと分かった。

そしてBIGINは「じゃぁ、火曜に返事聞きに来るから」と一言だけ言い残して去った。そしてその後二度と研究室に現れなかった。



その後、ウチの新入りどもは新歓に行くとか行かないとかの話し合いに興じているようであった。別に話し合うこともあるまい。新入生は歓迎される身の上。しかも主役だ。他の行事を押しのけてでも参加するのが筋である。しかし、・・・現実は信じられないことになっていた。

本研究室の新入生参加数 0人

ゼロ人だと?新歓の意味無いではないか。全く意味がない。歓迎されるべき人が全員不参加などとは前代未聞である。理由を問いただすと実にくだらない理由である。

■お金がない
俺だって無いよ。なら金出してやったら行くのかと聞いたら、当然のようにお断りである。要するに体のいいこと言ってるが、本音は単に行きたくないだけであることは見え見えであった。

■アルバイト
そんなものが理由になるのだろうか?休めるだろうと言ったのだが、やはり休まなかったようだ。休めなかったのではない。休まなかった。

■理由なし
一番殺したくなる理由である。別に行きたくないから行きません。だと?研究室では人を殴りたくないから殴打することはなかったが、そーかそーか。テメー等の言い分はよく分かったよ。

奴らは協調性も社会性も欠落しているただの馬鹿な若造、つまり馬鹿造どもだ。就職しても、そのマイペースを忘れないでくれ諸君よ。会社の新歓に「行きたくないから行かない」では済まないということを社会の荒波で十二分に知ってくれ。最初は行けよと説得したが、もう俺は相手するのに疲れてしまったので何もいわぬ事にした。

新歓当日。新入りの全員欠席している我が講座は虚しかった。静かであった。静かすぎて全員で暴れたほど静かであった。

もういい、もういいよ。ウチのボンクラ新入りどもはみんな俺の敵に任命する。新歓に来ぬ者を新入りとして認めず。新たな俺的ルールを制定。施行は即日。もうたった今この瞬間から、研究は俺一人でやるし、彼らとの交流も最低限に止めてやろうとおもう。

新歓不参加・・・それを悔いる日が来ることを、君たちはまだ知らない。