裏切りのカン先生
5月2日。ゴールデンウィークど真ん中。ここさえ休めば一気に9連休という偉業を成し遂げることのできる素晴らしい日である。しかしkappaは学校に来ている。奨学金申請の書類提出のためである。外は雨。それだけでも気が滅入るというのに、更にブルー・・・。まぁ、ツーリング行っててもこの雨だからきっと思ったほど楽しめなかったかもしれないので、むしろよかったのかもしれないな。と、自分を慰めながら学校に着いた。
いつもなら1限目を受講に来ると必ずカン先生の部屋は電気がついている。kappaはカン先生の下で研究をしている。カン先生が直接の上司なのだ。そのカン先生、今日は珍しく朝1番に顔を合わせる事はなかった。まぁゴールデンウィークだし、多少ゆっくり来ることもあるだろう。講座の首領であるカメ先生は、今日は朝から来ていらっしゃるようだであった。
2限目開始直前、再び研究室に戻ったkappa。あれ?やはりカン先生来てないよ。フェイントかけて電気消して在室しているというオチもないようだ。うーむ、おかしい。ふと学部のガキどもの連絡白板を見ると、ショッキングな1行の連絡が記されていた。
次回のゼミは5月9日です。 カン
つまり今週はゼミなし。カン先生も来ないという事だ。なんてこった。これでは今日の午後研究して疑問点が浮かんでも、解答してくれる人間がいないではないか。そりゃねーよカン先生。学生が出てきてるのにアンタが出てこんでどうするっ!
あーもういいよ。俺も帰るから。
学部生の動向、5人中3人は来ていない。所詮はこんなモンだろうと思ったがやはりか。ドクターが学部にわりと親切にしているから、俺も考えてやろうかと流されそうになったが、やはり和解は不可能であった。なんかもう見るだけで駄目になってしまったようだ。心の壁と名付けたアコーディオンカーテンが、現在は学部ゾーンと院生ゾーンを分断している。音が聞こえる程度、人が1人通れる程度に開けてあるが、俺的にはこれは閉めても一向に構わぬ。どうせ会話もなく静かな空間なのだからな。
静かだ。静か過ぎる。まるで日曜日に1人で研究に来ているようだ。パソコンを冷却するファンの音とキーボードを打つカタカタ音以外には何の音もしない。しかも、それは全て俺が発しているのであって、向こうからは何も音がしない。何故だ?何故そんなに静かにできるのだ?研究には最適化も知れんが静か過ぎて俺の気が狂いそうなので、とりあえずヘッドフォンを付けてCDを聞いて喧騒さを演出してみた。
ああ、居心地悪すぎる。さっさとここから逃走したいものだ。
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