見え始めた光?
今日は・・・珍しく挨拶が行なわれた。
誰か一人が挨拶したので、皆一様に挨拶した。うむうむ、これこそ研究室のあるべき姿というものだ。俺も爽やかに挨拶を交わしたよ。なんだか鬱憤がすっきり。やはり挨拶というものは、人間誰もがしなければならないコミニュケーションである。
そもそも、急に挨拶するようになったのは何故か?それは俺のかけつづけたプレッシャーの賜物であるといえよう。先週はず〜っと不機嫌そうに(完全無視状態で)研究したりしていたことで、無言の圧力を与え続けていたのだ。さぞ陰険な先輩だと思われていただろう。しかしこれぐらいせにゃなりませんよ。
拳法部なら殴ればすむけど、ここは研究室
という意識がありますからね。俺だって人間だからそれぐらいの分別はある。それに拳法部の人間なら多少殴っても怪我で済むかもしれんが、ここにいるのは鍛えていない一般人ばかり。
本気で殴ったら窓を突き破って飛んでいきかねない。
君達はある意味では、猛獣と研究しているのと同じなのだよ。
とにかく挨拶だけはするようになったので、少しはマシになったということだろうか。
4時に授業を終えて研究室に帰ると、もう学部生は、たった一人になっていた
おいおい、まだ4時だよ。
4時に帰るならまだいい。しかし4時までに帰るってどーよ。定時は一応決まっていないが学生らしく4限目終了までは最低ここにいたらどーなんだ?
まぁいいや。俺には無関係さ。
最後まで残っている学部生、名をコニー(仮名)という。こいつだけは、まだましな気がする。こいつは院を受験するので、来年も同じ班になる可能性が高い。いっちょこいつと話してみるか。
コニーはなかなか勤勉なヤツで、よく考えたら、いつも学校には来ている。しかもこいつだけは、帰るときにちゃんと挨拶するしなぁ・・・。来た時ってのは2人とも時間がずれ放題だから挨拶しづらいだけかもしれんしね。そう考えると5人中最もしっかりしている男であることが良く分かった。
しかも話してみると、けっこう良いやつだった。
うーむ、他の4人が悪すぎるから彼のことを誤解していたみたいだ。言葉使い良し、態度も良い。出席率も高いし研究に対する真摯な態度も大いに結構。うむ、コニーよ。オマエだけは良いだろう。もし困ったらおまえだけは助けて進ぜよう。
コニーが帰った後、カン先生と対談。研究のことと今後のことだ。
カン先生も学部生の出席率の低さに頭を痛めていた。
ふざけんなテメー等、研究室には毎日来やがれっ!
と、この御仁が1回ブチ切れてくれれば済むだけの話なのだが、温厚な先生だからそれは難しい。またセルフコントロールして切れたフリの出来るkappaが対処しても良いのだが、それでは恐怖政治になってしまう。恐怖に支配された研究室では、ろくな研究は出来まい。困ったことだ。kappaは対策を先生に進言してみた。
どうですか、このへんで中間発表会でも?
うん、それいいね。すごく良い。平和的だし。
カン先生も同意。これによって6月初頭に中間発表会が行なわれることが決定した。 しかも俺は
「はん?何ソレ?お前等は、4月からやってたったのそれだけの内容か?」
という役に抜擢された。うむ、見事に演じきってみましょう。
学部生どもよ、ヘコむがいい、苦しむがいい。何を発表して良いか分からなくて悩むが良い。そして俺のところへ質問に来い。そして・・・・
答えてもらえないことに絶望を感じるが良い。
俺は手伝う気など毛頭ない。
「いや、それはわからへん。」
「そんなん先生に質問に行けや。」
「自分で調べんかいな」
以外の返事は、する気がないのでどうかそのご覚悟で。
しかし、俺も発表しなきゃならんし、人事ではないね。
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