この地点より、半径「前進あるのみ!」はバトルフィールドとなります、競技者、および、ゾイドファン以外は立ち入り禁止区域です、危険ですから直ちに退去してください。
バトルモード0600(円)、ガンスナイパー「ヴァーサス」レブラプター!レディー、ファイッツ!



2001/06/01、やっとガンスナイパーとレヴラプターを揃えたのでレビューしようと思ったけど、両者があまりにもお互いを意識しているので、ここは敢えて同時レビューです。

●共和国軍対帝国軍

ガンスナイパーは共和国ゾイド。共和国伝統のキャノピー式コックピット方式。機構が露出しており、その機械的なデザイン、機体色共に正に「共和国軍ゾイドの王道」と呼べる「共和国個性」の強い機体である。

対するレヴラプターは帝国ゾイド。最近無視されがちの帝国伝統「小豆色」の成型色、機構をやや生物感のある装甲で覆うデザイン、凶暴なまでに刃物を露出した「ワル」なデザインは正に「帝国軍ゾイドの王道」と呼べる「帝国個性」の強い機体である。

「同じモチーフでの帝国、共和国の対決」は過去にもあった。「サーベルタイガーVSシールドライガー」「ゴドスVSイグアン」「ダブルソーダVSサイカーチス」等である。全く同じモチーフでの対決はゴドス・イグアン以来ではないだろうか。

「同じ素材を使い、改造コンテストをしてどこまでそれぞれの個性が出るか?」という事を命題としている私からして、この「ラプトルを使ってゾイドを作れ」という対決はとても興味深い。というか『大好き!』


●デザイン考

レヴラプターを先に購入していたためか、ガンスナイパーはえらく大きく見える。実際にレヴラプターよりもサイズは大きい。それに背部の8連装ミサイルポッド、腕のビームマシンガンが装着されて余計に大きく見える。レヴラプターが「暗色」を多く使っているため、鋭利なデザインが余計引き締まって見えるのに対し、ガンスナイパーの成型色は「明度」が高く、「膨張色」を多く使っているために太く見える。ガンスナイパーの頭部がレヴラプターのそれよりも前に突き出ているのも機体全長を稼ぐ要因である。

それよりも何よりも、ガンスナイパーはやたら「脚が大きく見える」。特に爪周辺。二つの大きさを実際に比べてみるとサイズはほとんど変わらない。転倒防止の2本のバーのリーチは同じである。
ところが、ガンスナイパーの爪はこのバーよりも一旦前に突き出した後、後方に曲がっている。その為にガンスナイパーの脚がより大きく見える。


○キャップの違いも見逃せない。メカメカしく、エッジの効いたいかにも「共和国」なキャップと、丸みを帯びており、生物かん溢れる「帝国」キャップだが、そのデビューが、この2体のゾイドである。
「共和国VS帝国」の対決構造を前面に押し出した感のあるキャップデザイン、どちらもなかなか好感が持てる。
ガンスナイパーのキャップは「肌色」に近い黄色。シルバー、青系統でシャープに機械を演出しているガンスナイパーには不釣合いのようにも見えるが、キャノピーのオレンジ色と妙に関連性を感じさせて違和感なく仕上がっている。
レヴラプターのキャップは「やや濃い」青色。暗い色で抑えられた成型色に、「濃い青」は発色が悪く、不気味に「滲んで(にじんで)見える」。レヴラプターから伝わってくる性格を考えた場合、「ここまでマッチする色があるだろうか?」と思えるほどに最高の配色である事に気づく。

○武器の違いも「個性の違い」!ガンスナイパーは火器中心というか火器オンリーの装備。しかもこのサイズに不釣合いなほどに重武装である。
レヴラプターはその真逆(まぎゃく)、刃物で武装した「接近・格闘戦用」装備である。ガンスナイパーも「格闘戦時には武装を強制排除し高い戦闘力を発揮」するらしいが、丸腰のガンスナイパーがコイツに立ち向かっていった場合、間違いなく「瞬殺」されるだろう(笑)。


○元々これらの共通のモチーフである「ヴェロキラプトル」は、身長2mあまりの肉食恐竜である。ってそんなことはどうでもいい。
元々これらの共通のモチーフである「ヴェロキラプトル」は、映画「ジュラシックパーク」で一気にメジャー恐竜へ昇格した恐竜である。「実際のラプトルがどうだったか」など、本当に関係ない。ヴェロキラプトルが実際にはのろまな恐竜であったとしてもである。
総論して「ヴェロキラプトルの魅力=ジュラシックパークの魅力」である。
映画の続編、「ロストワールド」も、「映画の出来はどうであれ」ラプトルの魅力を存分に演出している。

TOMYも「恐竜図鑑」ではなく、「ジュラシックパーク」を参考にゾイド開発をしている事は明白であり、それは「コロコロコミック2001年6月号」のアイゼンドラグーンの箇所で紹介されたデザイン画で決定的なものになった。そのゾイドは「エリマキトカゲ」にも見えるが、頭部の膨らみを見る限りでは「ディロフォサイウルス」と見て間違いない。
言うまでもなく「ディロフォサウルス」もラプトル同様、「ジュラシックパーク」で脚光を浴びた新人恐竜である。


○「映画を元にしているというのはかなりキー(key)である」映画を元にしているのなら、性格も当然「映画」の中の性格を踏襲したもになる。「ジュラシックパーク」でのラプトルは獰猛そのもの。ティラノサウルスでさえも情けをみせたのに、こいつらは「情け」など微塵も感じさせない悪役ぶりであった。


そのイメージを最高に表現しているのが「レヴラプター」である。「ジュラシックパーク」でのラプトルが「悪役扱い」であったことから、「悪役=帝国軍」ということで「帝国軍=レヴラプター」と、うまい具合にキャラクターが重なった事も非常に大きな要因である事は間違いなさそうだ。

「映画ですでに固定されたキャラクターの魅力」を存分に転用したレヴラプター、「武器を過剰なまでに搭載し、男の子のおもちゃとしてあるべき姿」を体現したガンスナイパー、両者とも最高に「最高」である!


●キットとして

ガンスナイパーは「テメェ、わざとやってるだろう!」といいたくなるほどにパーツ精度が無い。 「ここがこうであるから〜」とか指す必要も無い、全体が酷い。
不思議なくらい「アライ」。不思議といえば「極太」なランナーも謎である。
水色がガンスナ、銀がレヴ

それを踏まえてみるとレヴラプターの緻密なディティール、奇麗な仕上がりに惚れる。パーツ精度の高さと、「引き締まる色」の相乗効果である。
両者とも「まともに口の開閉が出来ない」。両者の「良質なデザイン」は認めるが、それを「カタチにする作業」がうまくないというか・・。
パーツ精度ではレヴラプターの圧勝かな。

そういえばこの2機から、ゼンマイ巻取りのリューズが無くなった。見た目は随分いいのだが、「キットの背部の武器を外す→リューズを巻く→歩き出さないように脚などを手で押さえながら巻き取り棒(イオンチャージャー)を背中に装着する→歩行」というのは少々面倒。

●アクション

ゼンマイを巻き、尻尾を持ったままリリースする(動かす)と脚の他に腕も結構動いてくれて見た目かなりいい。レヴラプターは背部のカマもヒョコヒョコ動いている。

実際に歩かせると・・・・

ガンスナイパーは、その武装により、機体重量が増加し、パワーユニットではなかなか歩いてくれない。歩くにはあるくのだが、パワー不足。マックス巻取り(命名)でも重い機体はよく動かない。

レヴラプターの機体重量は軽い。ガンスナイパーに比べると歩行に勢いがあり、持続性もあるのだが、ガンスナイパーが真直ぐ歩いていたのに対し、レヴラプターは「よく曲がる」「よく回る」のがどうも問題。以前購入したレヴラプターはテーブル上でもよくコケた。2体目のレヴラプターはコケることもないし、よく進んでくれるが、時おり、「何か思い出したように進行方向を変える」のが怖い。ちなみにいつも「左折」しようとする。


ガンスナイパーとレヴラプター、どっちもいいよねぇ!「一長一短」って感じもしないではないけど、そこを両者で補ってるとこがまたいいんだよなぁ・・。
この2機は本当は「対決」させるよりも「タッグ」になるべきだよね!ここまでキャラクター・個性が違うとお互いの欠点を補いながら最強チームになれると思うもん!


●総論

当初、書き始めたときは「うーん、どっちの勝ちともいえないなぁ」と、まるで「/ZERO」のライバル関係のエピソードのように(勝負の途中、邪魔が入って決着つかずってパターンね)うやむやに終わらせようと考えていたんですが、書いてるうちにいろんなことを再確認させられて「タッグになるべし!」という、自分でも意外な結論に達してしまいました。私はこう思います。