粉ひきうす

倉敷市の6年生は、1学期の国語で「石うすの歌」の学習をする。

広島の原爆で両親を無くした親戚の女の子と、

その子を受け入れる家の物語である。

それには、石うすが重要な役割を果たしていて、

ご馳走のだんごを作るのに使うのだが、

そのときそのときの石うすを回す者の心をうつし出す。

まるで、石うすが歌っているように聞こえてくる。

 


石うす・・・・ここらは粉ひきうすと呼んでいた。

            isiusu.jpg (21632 バイト)デッサンはともさん

 

青年の頃まであった粉ひきうすは,もう見ることはなくなった。

米,小麦,そば,いり大豆(きな粉),

いり大麦(いば粉),いり小麦(ハッタイ粉)。

これらの粉を作るのが,このひきうすであった。

また,昭和初期の頃までは,

大豆を水につけふくらませて,

これでひいて,豆腐も作っていた。

 

子供の頃によく手伝わされた。

初夏の頃,大麦の収穫がすむと,

祖母がこの大麦をいって,いり粉を作ってくれた。

このおやつは風味がよく,忘れられない思い出の一つ。

このひきうすも,使用する人もなくなり,

庭の飛び石などに敷かれているのを見ると,

昔,ゴロリゴロリと音をたててひいていた女の人の姿が目に浮かんでくる。

kisaki4.jpg (15242 バイト)

テレビや映画でひきうすの場面が出てくるが,

反対にまわしていることがある。

正しくは左回しである。

3センチ位の穴から少しずつ入れないと粉が細かくならない。

渋紙やすし桶においてひき,回りに落ちた粉をふるいにかける。

このふるいであるが,

底はシンチュウの細い針金で織ったものと,

馬の毛で織ったものの2種類があり,

前者が主に使われていた。

後者は高さ10-20センチ位で,

料理や水気のあるものに利用されており,

裏面からものをおろすため裏ごしと言った。

人や物事を選別するのに,

「ふるいにかける」というが,

これからできたことわざであった。