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イサロウの一つ灯
呼松の漁師が出漁中、海が荒れ、 暗夜のこととて帰る方向がわからず、 困り果てていた時、 安楽院南西下から一条の光が出て 呼松港の方向を教え導いたという。 (当時、陸には灯はなかった。) この暗夜の一条の光を、 イサロウの一つ灯と言った。 この光の出ていた場所は、 今は国道430号が走っており、 まわりの墓地ともども、 東南の山地に移された。
さて、その仏、およそ1000体。 安楽院の前住職と現住職が、 一体一体ていねいに拝んで、 引越しをすませた。 イサロウの出ていた辺りは、 何体もの土葬の跡がある。 イサロウの灯は、 人体の構成物質であるリンが 地上に出てきて火の玉となり、 海から光として見えたのではないのか。 とは、現住職の話。
このイサロウ伝説の五輪塔、 今は新しい段々墓地の一番奥の シキビの木の横にいる。 他の新しい墓石に混じって、 ひっそりとたっている。
さすがに、その体は長い年月を感じさせるが、 人生の荒波にのみこまれそうになった時、 お祈りしたら、進むべき道を教えてくれそうな気がする。 まだまだ元気だぞ。 そういう声が聞こえてきそうである。
五輪塔と祠がペアでふたつ。 地元の人たちにもあまり知られていない。 イサロウの一つ灯。
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