伊予弁とは我らが愛する愛媛県松山市久米窪田町を中心(?)に使われている方言で、広島弁に近いだとか大阪弁と被っているだとか巷外では囁かれています。んが、そんなことは一切ございません!!・・・とは言い切れないのが痛いところですが、それなりに独自性をほのかに醸し出しております。伊予弁を喋れぬものは伊予っ子に非ずと言われるように、どんなにバンクーバーで標準語を喋っていようとも一度故郷に帰れば伊予弁を喋らなければ誰も相手にしてくれません。久しぶりに久米人♀に会った時にも“きも!!”と言われました。よく言われる話ですが、“坊っちゃん”に出てくる「〜ぞなもし」というのは久米人♂♀の曾々じじばば世代しか使いません。悪しからず。松山出身の伊丹十三は正しい伊予弁が喋れます。愛媛県出身の大江健三郎や藤岡弘が喋れるかどうかは定かではありません。ではとりあえずいってみましょう。

伊予弁

標準語

説明

やおい・やわい やわらかい・ふにゃふにゃの 果物など普段そんなにやわらかくないものがやわらかくなったときに良く使う形容詞。“このみかんはよもがんとやおなってきよるぞな”。
たすい だらしない、気の抜けた 自分自身は使わないが、高校の鬼教師“やまてつ”がよく使っていた。やまてつは数学の先生にも関わらず見た目はやくざそのもの、夜道を歩いていただけで職務質問されるほど。竹刀を持って授業をし、授業中は私語をする物など一切折らず、その授業の前の休み時間でさえみんな必死で予習するという。北高生なら誰でも知っている人物・・・実は中学校の同級のおとうやったりするんやけど・・・その人がよく“おまえら困難も解けんのか?たすいのぉ〜”と竹刀をバンバン黒板に叩き付けながら言っていたのを覚えている。あぁおとろしや。
みぞい 短い 何でも短いものに使えますが、久米人的には特に足など、あまり短いとよくないものに使う否定的な感じがします。気のせいかもしれませんが・・・“っていうか自分足みぞいのぉ〜”と友達をけなしましょう。
ビス 頭の怪我などの後で髪の生えてない部分 これは今の今まで標準語だと思っていた言葉。円形脱毛症とは別で手術とか怪我の跡でもう2度と毛の生えてこない小さな部分を言います。“あれ、こんなところにビスあったっけ?”“うん、こどもん頃自転車まくったんよ(子供の頃自転車で転んだんだよ)”
好かん 嫌い 特別愛媛だけで使われているわけではないんだろうけど、一応愛媛でも言うので乗せておきます。“好きじゃない”というよりかは“嫌い”に近いニュアンスがあると思います。
いがんどる 曲がっている これは方言なのかどうかイマイチ分からないがとりあえず入れておきます。まっすぐであるべきものがそうでないときに使います。先生なんかが学校で“おい、そこの列いがんどるがや”というように使います。
ようせん できない かなり伊予弁的ふつ〜の表現です。今でも使います。“よう”は恐らく“よく”(良く)から、“せん”は“する”古語的未然形の名残ではないかと勝手に分析しております。“そんなことようせんわい”といった形で用いられます。
よもだ お調子・お調子者 おかんが子供によく言うみたいです。使い方的には、“よもだばっかりせんと、はよ済ましておしまい。”といった感じになります。つばえるともまた少し違う。伊予弁は奥が深い・・・。
酸い(い) すっぱい みかんの国愛媛っぽい表現です。酸いい、という人もいれば、酸い、という人もいます。個人的には後者です。“このみかんすいなぁ”“よいよすいかろ?”といった感じです。
むつこい 油っこい・くどい 基本的には食べ物に対して使います。油っ濃いものに対しても使いますが、単に喉にしつこく残るような感覚の食べ物にも使えます。“あんたようこの暑いときにそんなむつこいもんくうわい”などといったりしますが、また時折人の顔についても使われます。“うちこんな顔が好みなんよ”“うわっ、むつこ!!”といった会話もありです。
くいさし 食べ残し 食べ残しは食べ残しでもそのまま捨てるものには使いません。その食べ残しで、ほかの何かを作ったり、誰かほかの人がその食べ残しを食べたりするときに使います。“あっなん食べよん。い〜な〜。”“ごめん、これ最後なんよ。くいさしでよかったらあげるけど”という会話になります。
じゅるい 地面がどろどろである 雨上がりにオバちゃんが多用。今も使うかどうかは不明。“長靴履いて〜き。今日は地面がじゅるいけん普通の靴なんか履いていかれん。”と学校へ行く子供へ躾ます。
しゃげる つぶれる・ぺしゃんこになる それなりに今でも使い聞く言葉。“これこれ、ダンボールの上にそんなもん置いたらみかんがしゃげるやろがね”と言う風に使います。
こそばい くすぐったい これは西日本では使われるのかな?なんの根拠もありませんが。ちなみに動詞“くすぐる”は“こそばかす”であります。“あはは、こそばいこそばい”と使います。ちなみに久米人は不感症なので何処をこそばかしてもこそばくありません。
ぎり だけ 語源は“限り”かな?どちらかといえばNegativeなものに対して使う傾向があるような気がする。“あんたは酒ぎり飲みよるな”“またそんなことぎりして”
あおじ (緑〜赤紫の)アザ これもバンクーバーに来て初めて方言だと知ったもの。未だにあおじといわずにはいられない。標準語ではアザだが、久米人的にはアザ=あおじとは言いがたい。なんでだろ?ニュアンスが違うからかな?“どしたんそのあおじ!!”“原ちゃりでこけたんよ”
もうまあ もうすぐ これもほとんどの久米っ子・伊予っ子が標準語だと信じてやま ない表現。久米人も友達に指摘され初めて方言だと認識。なれって恐ろしい。“バス まだ来んの?”“もうまあ来るんちゃう”といったように使います。
かやす こぼす よく使う表現。特に液体関係に使います。口からこぼれ落ちるよう なものには使わないってことです。お茶とかが傾いて液体が漏れるようなイメージで す。“こらこら、そんな持ち方しよったらまたかやすよ”ッてな感じです。
おらぶ 叫ぶ 同じ西側の人間にさえ通じなかった表現。一応広辞苑にも載ってはい るのだが(古語でね)。ルームメイトと大阪出身の友達に“さっきそこで人がおらび よったわい”というと、“へっ?”と言われました。実際問題おらぶ=叫ぶとは ちょっとニュアンスが違うんだけど、まぁCounterpartが現代標準語では表現できないので仕 方ないでしょう。
もんた・もう 戻る・帰る 活用が難しい表現^^。原形で使うことがないのでどれ 原形か知りません。使い方としては、“あら、いつもんてきたん?”“昨日も〜てき たんよ。”というように他の動詞と組み合わせて複合語として使いまわします。
ようけこと たくさん:単に 単に“ようけ”だけでもOKですが、“こと”を付け足すこと によってもっと伊予さが増します。おばちゃんが多用します。“いよぽんもろてきた で”“あらまぁ、またようけこともろてきたねぇ。”
腹ふとる おなかいっぱいになる 両親世代以前が良く使う表現。うちらは・・・使う人もいるかな?どうだろ?“腹ふとった?”と聞かれても別に体重が増えたとかそういう意味ではないので、怒らず“うん、ふとったふとった。”と返しときましょう。
びんだれ だらしない(特に学生服のシャツをズボンから出した状態) 小・中学校の先生がよく使う表現。児童・生徒に向かってしかりながらいうこともしばしば。“こら、シャツズボンに入れんかい。びんだれはいかんって何回いうたらわかんの!”
うさる・うさす なくなる・なくす 親世代がよく使う表現。本人は使ったことないような気はするけど、気づかぬうちに使っているかもしれない。“じゃぁこれうささんように持っときや”“あー、部品うさしてもーたがね”という風に使います。
こんまい・こまい ちいさい じいちゃん世代がよく使う表現。英語のSMALLというよりかはTINYに近いかかもな。“おぉ、今年は柿がよおけ(たくさん)なったなぁ”“ほぉよほぉよ。でも今年はこんまいんばっかりやわい。いよいよいかんたい。”
洗いあけ・洗いやけ 食器洗い これは超普通に使いますね。使いすぎて標準語かと思うぐらい。いや、ほとんどの久米人は標準語だと思っているはず!!“ほな仕事行ってくるけん洗いあけしとってや。”とよく言われました。

帰ってこ〜わい

帰ります  ご存知(?)3大伊予弁の中の一つ。老若男女愛媛県人全てが普通に使います。初めて聞いた人は大抵一旦帰ってまた戻ってくると勘違いするらしい。戻ってくると思ってずっと待っていたというのは良く聞く話。待たないようにしましょう。

かく

担いで運ぶ  小・中学校では掃除の時間に一日一回は必ず使う言葉これまたおこちゃまからおばちゃままで幅広い年齢層で使われる方言。他県からの転校生に掃除の時間に“ちょっとそこの机かいてや”というと必ずと言っていいほど違う行動にでます。机の絵を描いたり、机をぽりぽりかいたり・・・あほか!!

まがる

さわる・邪魔になる  よく子供の頃おかんにスーパーの野菜売り場や○越の貴重品売り場でよく言われました。“こら、まがられんゆうたやろ!!”と。別の意味では邪魔になるという意味もあり、“そこに置いたらまがるやろ”というように使います。

ラーフル

黒板消し  これは同じ四国でも同じ西方面でも使われているのを聞いたことのない表現。高校を卒業するまで100%標準語だと思っていた表現・・・だってカタカナ語やん。英語と思うやん。ところがこの言葉、何処からどうきたのか誰も知らないという恐ろしい言葉。でも普通に“ラーフル掃除しとって”とか“今日のラーフル当番誰?”という風に先生も使います。
つばえる (子供達が)騒ぐ・じゃれる・ふざける  これも子供の頃に親によく言われた表現。“こら、ここでつばえられんゆうたやろ!!”と。
もげる とれる・外れる  自身は使わないが聞く表現。なぜ使わないかというと、なんとなく昆虫の足がちぎれるような感じを子供の頃に植え付けられたようで、子供が虫の足を残酷に引きちぎってるイメージがあるのであります。実際はそんなことはなく、部品が取れたときとかに“あっ、これもげても〜た。どないしよ”といったように使います。
おんまく かなり・とても  この表現は松山ではほとんど聞かず、日本一のタオルの生産地今治市でのみ使われている表現。久米人♂は子供の頃10年弱今治に住んでいたのでよく聞いた方言。今では一切使わないが音的に好き。“○’zっておんまくかっこええよね〜”
そうとう・ほ〜と〜 ものすごく  これは伊予弁。おんまくがquiteやprettyに値するとしたら、この方言はveryに値する。そうとうの方が圧倒的に多いようだが、久米人♂はほ〜と〜ということのほうが多い。“この前のコンサートほ〜と〜人がおったで”
つい 同じ  ちょっと年齢層高めの方言かも。ま、久米人的には普通に使うけどね〜。“これとこれどっちがええ?”“あ゛〜?ついつい。”