こういう話を聞いたことがある。
本来ノンステップバスは交通弱者と言われる身体障害を持つ人々や高齢者などの便宜を図って導入されたものとされている。少なくとも日本ではそうだろう。
バス自体が電気でもハイブリッドでも何でもなければ、普通のバスに過ぎず、特に環境保護に貢献するわけではない。もちろん、床を下げると排気ガスが減るというわけではないし、騒音が減るわけでもない。
実の所はこうだろうと、考えている。
ノンステップバスは交通弱者とされない人々も乗車しやすい。また、車いすの人が乗れるということはその連れの人達も乗れるということである。自転車を載せようとすればこれも容易にできる。(日本ではワンステップバスに搭載を認めている例がある。)
それらが積み重なると。
ドアツードアという面ではあらゆる交通機関より秀でている自家用車、その需要を少しでも公共交通機関に振り向けることができる。自家用車はトリップ、つまりa地点からb地点までの移動に、費やすエネルギーが最も多い交通手段である。そして排気ガスに代表される生態系汚染にも最も貢献するものである。それを少しでもバスに引き戻すことで、環境汚染の減少を少しでも実現したい、と。
環境保護といえばどんな公共交通機関(搬器)でも役立つかといえば大間違いであろう。 搬器自体が直接排ガスを発生したり、騒音振動、さらには微力だが電磁波を発生したりする。電力は火力発電や原子力発電による部分が大きく、水力発電でも開発に伴う自然破壊が小さくない。水素エンジンだって水素は水の電気分解で作るのが一般的。搬器や施設自体に環境保護への配慮が望まれるのはいうまでもない。
搬器にもトリップがある。やはり各器毎回のトリップの効率を上げたほうがいいだろう。乗合大型バスに乗客1,2人という光景は寒々しい。いくら自家用車より自然に優しいと主張しても利用してもらえなければつらいところ。ハード面も大事だが、ダイヤやルートの検討も大切だろう。この場合、もしもを考えて車両は少し大き目、あるいは本数は多めで良いといえる。しかし、いつも乗客1,2人のバスが80人乗りの車両と言うのもばかばかしいと思う。