NPOとかNGOとかいう言葉を聞いたことのあるひともおられるかもしれない。NGOは国際的活動(海外協力事業団等)を行う「非政府」非営利民間ボランティア組織のことであるから以下の趣旨から外れる。
NPO(Non Profit Organization)は一般に、特定非営利活動(を行う団体)、平成10年12月1日付施行の「特定非営利活動促進法」の対象となる活動・団体を指すようである。
同法律の目的は、
「この法律は、特定非営利活動を行う団体に法人格を付与すること等により、ボランティア活動をはじめとする市民が行う自由な社会貢献活動としての特定非営利活動の健全な発展を促進し、もって公益の増進に寄与することを目的とする。(同法第1条)」
だそうである。
さらに、同法第2条1項には特定非営利活動の定義として
「不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする」
さて、思想信条や政治的問題から独立すべき趣味活動のページでなぜ市民運動の代表格みたいなNPOを持ち出したか。現状では特定非営利活動主体が法人格になれるだけで、税制上の優遇措置などは規定されていない。
鉄道趣味の世界では鉄道友の会という歴史を誇る団体があり、社会的にもようやく趣味として認知されてきた。バス趣味はこれに大きく後れを取っているが、それは例えばNIFTYに「バスフォーラム」はなく鉄道フォーラムのなかにバス系3会議室があるだけで、他のパソコン通信ネットもほぼ同様だったということに現れている。しかし、バスのメカニズムや、レール(ロープ)や架線等に拘束されないという特性は、自動車の一員であることを証明しており、貸切バスはルート・ダイヤが不定で、鉄道の一員として考えることは困難である。
私などは「国鉄バスは鉄道の先行・補完・代行・培養を果たす」というような定義※に古くから納得してきたほうであり、バス趣味は鉄道趣味と不可分と考えているが、実際にはバス趣味は鉄道趣味とは独立のものと考えるほうが正しいだろう。
※「国鉄バスの4原則」等は、これらと一致するわけではないようです。
そうなると、バス趣味に市民権を獲得するための努力も早晩必要ではないかということになるが、その場合、バス趣味団体をNPO化して体制を整え、将来の特典も手にし、社会的認知を高めるとともに、バス保存活動その他を有利に進めることが早道ではないかと考えるのである。
そのためには定款(「会則」の発展形)を制定し役員や会員の名簿とともに都道府県等に提出する(原則一般公開)ことも必要になるし、毎年の事業計画・収支決算等はこれと同じ扱いとなる。
その代り、担保となる多量の資金が必要になるためにしり込みせざるを得ない法人格取得が比較的容易にできるほか、よく日本のお手本になるアメリカの場合、寄付金の所得控除・郵便料金の減免などが行われており、出版物等で収益が出た場合は自らの事業に再投資すれば非営利を維持していると見なされ、NPOとして事務担当者等を雇うこともできるそうである。将来はそのような方向が日本でも期待できる。
バス趣味団体は
・ 社会教育の推進を図る活動
・ 文化の振興を図る活動
を行うことができるし、
都市工学や交通工学のシンクタンクとして機能できれば
・ まちづくりの推進を図る活動
もできる。
バス趣味団体の活動としては出版・車両保存の2つが大きいだろうが、どちらの分野でもNPO化によるメリットは大きそうである。
公益性は低いが、非営利といえる団体を法人化できるようにする「共同法人制度」が必要だという結論を2001年1月に法制審議会・法人制度部会が出し、3月に法案が国会に提出される見込みだそうである。
300万円以上の基金がある共同法人は、法人の債権者に社員個人が責任を負わない「有限責任型」になる。意思決定機関として社員総会を置き、業務の決定と執行は理事が行う。業務を監査する監事も置く必要がある。というわけで、メンバー10人程度の親睦会でも「法人」にできそうである。もっとも、基金300万円か、私的親睦会にするかのいずれかの選択を迫られそうである。
300万円の基金が集まらない法人なら、社員が個人の全財産を担保に責任を負う「無限責任型」になる。社員の過半数の同意で業務内容を決め、各社員がそれぞれの業務を執行すればよく、有限責任型のような機関を設けなくても済む。
(以上日経HPによる)