Bはなぜ消えたのか
Bは、なぜ消えたのか。この問題については、先輩諸氏が、各々のHP等で述べられており、私も受け売りのような論を展開するのは不本意で
あるので、私が体験した事実から検証していきたい。
1.姉のつぶやき
私には、2歳年上の姉がいる。その姉が中学校3年生のときにぽつんとつぶやいたことがある。夏も近づき、体操服も夏用に変わる前日のこと
であった。「あああ、明日からブルマになるなぁ。足出すの嫌だな・・・」
2.「ブルマはなぜ必要か」
私が社会人になって2,3年経ったころのことである。何気なくテレビを見ていると、NHKのローカル局で、県内の高校の放送部が製作したビデオ
作品の優秀作に選ばれた何本かが放送されていた。その中に、「ブルマはなぜ必要か」と題された作品があった。男女共学の高校の、女子部員が
製作したものであった。タイトルテロップが流れた後、唐突にBで体育する女子の姿がしばらく映り、その後、おそらく放送部員であろう女子生徒が、
「本校では、女子は夏の体育ではブルマを着用するように決まっています。しかし、私たちがアンケートで調査した結果、女子の多くはブルマを着用
したくありません。どうして、ブルマでないといけないのでしょうか。」といったような問いかけを強い口調でなげかけ、続いて女子生徒にインタビュー
するという展開であった。作品の最初に登場したBの生徒達も、後姿や胸のあたりから下等のアングルから撮影されたもので、この作品が製作され
るにあたって、出演した生徒達からの顔が写らないようにという強い要望を感じずにはいられなかった。インタビューに応じた生徒は、皆一様に
「はきたくない。」と答えており、その理由については、体にぴったりするから恥ずかしいとか、パンツがはみ出したりすることがあるから恥ずかしいと
いった、「恥ずかしい」のオンパレードであった。次に、女性体育教師に質問がなされた。彼女個人としては、Bについて肯定はしていないことが随所
にうかがえたが、「本校ではそのようになっているから」といったような内容の、奥歯にものが挟まったような、言語明瞭、意味不明瞭な答弁をしてい
た。学校関係者としては苦しい立場であったであろう。そしてお決まりのラストシーンは、放送部員の締めくくりであった。もう何を言ったかはおわかり
であろう。くどくなるので割愛させていただく。
3.校則改訂の動き
ここ10年ほどになろうか、新聞の投書欄を読んでいて、生徒会が活動して「カバンが自由になった」「制服の上にコートを着てもよいことになった」
「夏服にポロシャツが導入された」などという、生徒達が権利を勝ち取ったといったような高校生の投書をまれに見かけるようになった。時代は変わっ
たものだと思う。私が高校生のころは、いくら寒くても、制服の上に何か着てくるなどもってのほかで、校則は絶対的なものだった。私の通っていた高
校の校則には「男女の1対1の交際は禁止する」といったものまであった。大きなお世話である。今は、生徒がものを言える時代になったのだなあと
つくづく感じた。自分達にとって、よりよい学校生活を求め、理由の無い校則は改正していこうと生徒が動く時代になってきたのである。教師と生徒の
距離も一昔前に比べると、ずいぶん縮まったのも事実である。私の友人で高校教師をしている者がいるが、彼が以前こう言ったことを思い出した。
「自分も納得していない校則を、生徒に守るように指導することほどストレスを感じることは無い。」と。まさに、現在の校則改正は、教師と生徒の利害
の一致の産物ではあるまいか。そうであれば、改正を要求される先鋒がやはりBであろう。なぜなら、女子生徒は恥ずかしいので、一刻も早く廃止
して欲しい。教師にも、女子はブルマでなければならないという理由は説明できないはずだ。当然、では、来年からハーフパンツも導入しましょうと
いうことになる。そうなると、ほとんど全員が購入する。高校が先陣を切りハーフ化に踏み切ると、堰を切ったように中学校、小学校と2,3年の間に
いっきにハーフ化は波及していった。現在、男女ともにハーフパンツの学校がほとんどである。
以上のように、Bは、私達が想像する以上に着用する本人達からひどく嫌われていたこと。そして学校現場に民主化が進んだこと。この2つの双曲線
が交錯する接点の座標が「Bの廃止」である。