東京都障害者福祉会館の民間委託に反対する利用者の会ニュース
                                                                  2000年12月

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 11月28日に行われた運営懇談会では、福祉局・障害福祉部の土本在宅福祉課長から都庁内での検討状況が報告されました。
それは、これまで私たちがお伝えしてきたように、事業の切り捨てから障館の廃館にまでつながっていくような内容です。12月19日には、利用者懇談会が開かれます。
利用者自身の声を上げて行きましょう。
 私たち利用者の会では、「東京都障害者福祉会館の事業の切り捨てと廃館の動きに反対する署名」活動を行うことにいたしました。みなさんのご協力をお願いします。
 次回 「利用者の会」 は <1月20日(土)午後6時からB1> で開催します。
この時期には、都庁の予算案が固まってくる時期です。できるだけ多くの方々にお集まりいただき、情報交換、方針の形成を行って行きたいと思います。
なお、会議後に新年会を兼ねたささやかな交流会を開催します。
当日ご来場の際に、交流会参加の有無をお申し出ください。たくさんの方々の参加をお待ちしています。

★11月28日の運営懇談会から
 11月28日に開かれた運営懇談会の概要を報告します。
 最後に掲載した「土本課長の発言要旨」をお読みいただければ分かるように、全体的に歯切れが悪く、来年度の障館がいったいどうなっていくのかは最後まで示されませんでした。
 その上で、福祉局の結論は、来年度の民間委託はおこなわないこと。予算を大幅に削減した上で直営とするというものでした。
 土本課長は「現行水準は守る」と発言の口火を切りました。ところが、そのすぐあとには、財務当局からの締め付けが厳しく、現行水準を守るのは非常に厳しいと言い出しました。そして、最後には、冒頭に書いたような「結論」となってしまいました。
土本課長は、福祉局は現行水準を守りたいが、財務当局の締め付けが厳しいので大幅な事業の縮小はやむを得ないと、大幅削減の責任を財務当局のせいだと言いたいようですが、とんでもありません。
「会館運営の抜本的な見直し」が必要だと福祉局も考えているという発言でも分かるように、障館事業の大幅削減を推進しているのは福祉局自身なのです。
 少し具体的に書いてみます。
 土本在宅福祉課長が、言っていることは、
「マイナスシーリング(予算削減)ではございますけれども、おおむね現行水準は維持するという形で要求」したが、
総務、財務当局は、
「会館事態の存在意義が、時代が変わって薄れているんじゃないか」
「市区町村でやれるような講習講座は会館でやる必要はないではないか」
「事業の抜本的な見直しが前提である。従って、障害者福祉会館の現行業務の全てを見直すべきだ。少なくとも貸し館業務ができれば良い」
等の意見が続出し、まったく認めてもらえなかったというものです。
 結論としては、「予算は10%減額、人員については一応現在の定員で要求」しているが、「大幅な事業の見直しを迫られる状況」だということです。
土本課長はしきりに「予算の10%」と強調し、削減は小幅なものだと印象づけようとしていますが、削減額がさらに大幅になることは間違いありません。
このままいけば、多くの事業や講座が打ち切られ、貸し館中業務心の障館になってしまいます。
そして、ゆくゆくは廃館ということさえありうるということです。
少なくとも、総務、財務当局はそれを要求しているのです。
 これに対して、運営懇談会委員のなかからは「福祉局にがんばってもらうように私達も協力しましょう」という意見がでましたが、これは全くの期待薄です。
 そもそも、今年4月に手当や医療費助成といった障害者にとって不可欠の福祉制度の切り捨てを行った張本人は福祉局だったことを忘れてはなりません。
始めの方でも書いたように「...そういったなかで、会館の抜本的な見直しが不可避であるという判断が局(福祉局)として示されております」
と運営懇談会で土本課長が言っているように、「抜本的見直し」(予算、事業の大幅な削減)は、福祉局自身が推進していることなのです。
結局、総務局、財務局と「同じ穴のむじな」(運営懇談会を始めて傍聴した人の言葉)なのです。
 障館を守るのは私達利用者の力です。みんなで、「廃館にも繋がりかねない予算の大幅削減反対」の意志を福祉局や石原都知事に突き付けていきましょう。
 <12月19日(火)午後6時半> から開かれる「利用者懇談会」にひとりでもたくさん集まりましょう。
 利用者懇談会では、これまでの経験からすると充分な発言の機会が保証されない恐れがあります。当日参加を予定されている方も、そうでない方も、なるべくたくさんの団体・個人の方から福祉局への質問書・意見書等を出していただければ幸いです。

★土本在宅福祉課長の発言要旨
 「今年度に入りまして、委託条件や委託料の算定などについて内部検討をして、この運営水準を護るという方針に基づきまして、局内の調整、また、財務当局に説明をし、そういう方針で要求してまいりました。しかしながら、財務当局からの意見は非常に厳しくて、『現行の全ての事業を徹底して見直すことが必要である』と。そういった攻撃に対しまして、福祉局を通して再三に渡って反論してきたところでございます。
しかしながら、なお財務当局の理解を未だに得るに至っていないということです。
局の方針に基づいて、具体的なものとしてまとめることができず、経過の報告が今日となってしまったことについては、お詫びを申し上げたいと思います。
 なお、経過等の報告につきましては、12年度の10月24日に、障害者団体連絡協議会におきまして、予算要求の状況等を報告しております。その内容は、13年度の予算について委託料が確定できず、委託団体との交渉ができないという状況を、さらに、福祉局としては、全都の方針に基づくマイナスシーリングではございますけども、おおむね現行水準は維持するという形で要求するということになる、と報告しています。
この段階で要求は直営ということで要求しますけれども、委託内容とかが決定した場合には、予算原案を委託料に切り替える、そういった考えでご説明いたしました。
 福祉局としては、去る11月16日に来年度の委託についての判断が示されました。人事・財務当局から厳しく言われている内容については、『行革プランの具体化という趣旨は、効果的効率的な都民サービスの提供である。事業の抜本的な見直しが前提である。 従って、障害者福祉会館の現行業務の全てを見直すべきだ。 少なくとも貸し館業務ができれば良い。 会館の運営委託の方法でそういう効率化の目的が達成できないというのであれば、事業の縮小、人員の大幅な削減などの方策で会館の運営を抜本的に見直すべきだ。
また、そういったことを13年度の内には必ずしなければならない』と言われています。局としては、13年度当初からの民間委託を目指して関係局と調整を進めてきた訳ですけれども、総務・財務局からですね、極めて厳しい見直しを迫られたために、11月16日の時点に至ってもなお、具体的な委託条件を確定できないため委託先を選定できない状況にありました。 日程的に平成13年度の春の委託については局として断念せざるを得ない状況です。
 来年度における会館の運営については、直営を前提に総務・財務局と引き続き調整して行きますけれども、大幅な事業の見直しや効率化を迫られることになる状況です。そういった中で、会館運営の抜本的な見直しが不可避であるといった判断が局として示されております。予算については10%減額、人員については一応現在の定員で要求しているところです。
しかし、人事・予算当局による抜本的見直しが必要だ、という非常に厳しい要求がありますので...」
 「財務局は10%ということだけではなくて、『全体をちゃんと丁寧に見直せ。会館自体の存在意義が、時代が変わって薄れているんじゃないか。』と言ってきています。
これに対して、そんなことはない、利用者が20万人もいて、こうした事業をやっている、と言っています。
『市区町村でやれるような講習講座は会館でやる必要はないではないか』とまで言っておりますけれども」

★「利用者の会」の会議が開かれました
 11月25日、「東京都障害者福祉会館の民間委託に反対する利用者の会」の会議を行いました。初めての方も参加され、熱気ある雰囲気でした。
 始めにいつものように障館をめぐる情報交換が行われました。事務局で把握した情報は次のとおりです。

 11月16日、障館で働く人の組合である都庁職民生局支部と福祉局との交渉がありました。そこで当局から出されたことは次のようなものです。
・適当な受託団体がないので来年度は直営とする
・運営水準の見直しを行いたい。総務局からは、貸し館業務に限定した事業を行う方針が出されている
 また障館館長に対して話し合いを申し入れたところ
「局の考え方に沿ってやっているので私一人では話し合わない。お茶を飲みにくるのならどうぞ」といった対応でした。
 また、後で会館職員から聞いたところによると、今年度も印刷費が削られて『会館だより』の印刷部数を減らしたとのことです。

 ここからの推測として、今障館が行っている視覚障害者に対する文字情報サービスは都条令に具体的に規定されておらず(その他知事が認めたサービスとなっている)、来年度は縮小(そのうちには最悪廃止)もありうるのではないかということが出されました。
 次に都営の老人ホームで働く人から職場の状況が報告されました。お年寄りのクラブ活動の講師謝礼がなくなったり削減されたりしているほか、行事で今まで出されていたお菓子の費用がなくなったりするなどサービス水準が低下していることが報告されました。クラブ活動はリハビリ効果もあるので、とても納得できないと話していました。
また同じ都に働いていても障館など他の部署の(民間委託などの)情報は入ってこないので、情報収集のためにもこの会に参加していきたいとのことでした。
 その後、障館の廃止やサービス水準の低下に反対する書名活動が事務局から提案されました。「もっと利用者としての切実な訴えを盛り込むべき」など貴重なご意見をいただきましたので、その後行われる障館運営懇談会の様子もふまえたうえで事務局が文書を作成することが了承されました。
 最後に、運営委員に対する日程についての打診もなく突然行われることになった、11月28日の障館運営懇談会の傍聴およびそこに提出する質問書の雛形が提起され、会を閉じました。