7月10日の徳島県議会,文教厚生委員会において県立中央病院改築整備計画の概要が発表されました.
それによると新・中央病院は周産期医療センター設立を基本方針に組み入れており,
その規模は開院時にNICU6床,PICU3床としています.また将来的にはNICU9床,PICU6床設置を目標としています.
さらに徳島市民病院および徳島大学との連携を強め,
県下の総合的な周産期医療体制の整備が図れるよう取り組むこともうたっています.
この新・中央病院の基本計画を今後2年半から3年の内に作成した後に,
さらにその2年半から3年後に開院できるようにするとのことです(平成20年頃かな).
もしこれが本当に実現するならば,徳島県民の待ち望んだ本格的な周産期医療センターの誕生となります.
現実的な経営の問題や,人員の問題などが山積していると思いますが,
なんとか現実化したいものですね.
私的には先の徳島市民病院・新生児センター廃止撤回に続いて大変喜ばしい出来事だと思っています.
数年前の周産期医療・新生児医療に対する行政の冷偶がうそのようです.
やはり県民みんなの声が行政を動かしているんだと実感しました.
これで徳島も少しだけ文化的に都会化されたかな?って感じです.
あとはこれが現実化するようにみんなで知恵を絞ってがんばることが必要です.
・・・最終的に絵に描いた餅だったなんてことにならないように.
このhpもこれからこの問題の展開を,最後にどのように現実化するかを見届けるまでケイゾクして追って行きたいと思います.
ながーいおつきあいになりますが,みなさんよろしくね・・・・・・続く
11月19日,徳島県立中央病院の改築の在り方を検討する同病院改築推進懇話会(以後,懇話会と略します)
第1案:中央病院が救命救急,周産期医療,がん医療全てをやる.
というものです.しかし第1案は結局7月の徳島県議会で示された中央病院改築案と同じではないかと思います.
3・県立こども病院設立断念へ!!
県庁内の分析検討チーム報告によると,県立こども病院新設は財政的にも県内小児科医師数的
にも困難と結論づけました.
4・新徳島市民病院の具体的設計開始
2月10日,新徳島市民病院の具体的設計図作成の病院全体会議が始まりました.会議は病院部・業者と医師・看護・パラメディカル等ほぼ全員が参加するオープンなもので,夜遅くまで熱い検討が行われました.
2・不安
新-県立中央病院がクリアーしなければならない条件
・・・果たして可能か?
の第2回会合がありました.そもそも議会で決定した県立中央病院改築整備計画があるにも関わらず,なぜ懇話会たるものが発足したかについては後で検討することとして,
まずこの懇話会における今回の注目すべき案である「政策医療特化案」(以後,特化案と略します)というものについて考えてみましょう.
先に述べた7月10日の徳島県議会,文教厚生委員会における県立中央病院改築整備計画案以外に,この「特化案」が必要になった背景には,
やはり中央病院の抱える大きな赤字問題が,現在県の打ち出している中央病院改築案の現実化を妨げているという事実があるようです.
つまり7月の徳島県議会で示された中央病院改築案は,特に政策医療に関わる分野において,
何らかの修正もしくは別の選択肢を設けなければ経営的に実行不可能ではないかという意見が多いのです.
事実,現在の中央病院改築案においては,政策医療の周産期医療部門でNICU9床・PICU6床設置となっていますが,
そのための医師や看護師の確保・増員について具体的には全く触れられていません.
即ち,病院経営上最大の難問題が後回しになっている改築案だということは当初から不安視されていました.
それがここへきて「特化案」という別の選択肢を模索しはじめたわけです.
さてその「特化案」ですが,3つの案が示されています.
第2案:救命救急とがん医療はやるが,周産期医療は徳島市民病院に委ねる.
第3案:救命救急だけやる.
それの現実化が難しいから「特化案」が浮上したわけですからこの第1案はあまり意味がなさそうです.
それに比べて第2案・第3案は原案の縮小版とでも言うべき内容です.そして中央病院改築の最大のネックとなっているお金の問題を仮に最重点事項にするならば,第2案・第3案しか選択肢はなさそうです.
もともと中央病院は救命救急とがん医療についての特定医療機関認定を受けています.そしてその認定により国からそれなりの補助を受けているわけですから,
第3案の様にがん医療を手放すとは思えません.やはり第2案・第3案を比較すれば第2案が最も現実的と言わざるを得ません.
しかしこの第2案は,今現在の徳島県の周産期医療事情そのものですね.周産期医療は全県下的医療であるにも関わらず,徳島市民病院が徳島大学と協力して,その重責を担って遂行している今のスタイルを,新中央病院の時代になっても同様に続けるというだけのことです.
しかし今回の案では周産期医療は徳島市民病院に「委ねる」と明言した文句が表明されている点が今までとは違うところです.
ではこの「委ねる」とはどういう意味なのでしょうか.
本来なら県がやらなければならないことを市にやってもらうという「委ね」だとしたら,
県としては当然,徳島市民病院に対して何らかの補助体制を確立すべきだと思うのですが皆さんどう思います?
周産期医療に関しては今現在も別に県から「委ね」られることなく,徳島市民病院は政策医療と言う責任を果たすためにがんばっています.
しかし現場としてはもっと多くの医師,看護師,そして最新の設備と正式なNICU認可を切望していますが,予算の都合などでなかなかうまくいっていないのが現状です.
ですから将来,徳島市民病院が徳島県の周産期医療の中心としてしっかり活動できるようにするためには,ぜひ県からの補助体制が欲しいのです.
もし,この「委ね」が,県としては何の補助もできないがここは一つ徳島市民病院に甘えさせてくださいという「委ね」だとしたら,皆さんはその様な県の姿勢を許せるのでしょうか?
その様な意味合いではないことを切に望んで止みません.
なお,この徳島県立中央病院改築推進懇話会の会議録は,以下のアドレスにあります.ぜひご覧下さい.
http://www.pref.tokushima.jp/generaladmin.nsf/e9cb9d3b33b0da3c49256803002cf25e/21b4c8f75567648749256cd4000cce50?OpenDocument
・・・やはりむりなことなのか?
同チームの詳細報告によれば,小児医療は採算性が低く,医師・看護師その他職員を多数雇用する必要もあり
その運営には多額の繰り入れ金を要することがネックとなることを説明しています.
またもう一つの理由として仮にこども病院を設立し,そこに県内の小児科医師を集めた場合,郡部での医師不足を誘発する懸念があるとも言っています.
財政的な理由は県の本音でしょう.いくら政策医療とは言え,極端な高人件費率を有する県病院がさらに赤字を膨張させる人員確保を行うことは,もはや不可能になっているというのが現実のようですね.
しかし2番目の理由は釈然としません.
こども病院を作るために小児科医師を集めたために郡部の医師不足が誘発されるとは,なんとも陳腐な理由としか思えません.
なぜならこども病院には,徳島市およびその周辺病院の小児科医師を集中配置することで対応できるからです.つまりそれらの病院の機能を集約するのがこども病院設立の目的だからです.
また医師獲得は別に徳島県下に限る必要はなく,他府県のこども病院がやっているように医師を全国公募すればよいのです.
やはり金銭的な問題が最大かつ唯一の理由のようです.
しかしこの問題はこども病院だけのものに止まるとは思えません.
先にも述べてた7月の徳島県議会に示された中央病院改築案・周産期医療部門におけるNICU9床・PICU6床展開を可能にするためには,やはり相当数の医師や看護師の確保・増員を行わなければなりません.
果たして同様の理由でこの計画も頓挫するのでしょうか.
今回の分析検討チーム報告には小児医療に関して,病院新設よりも既存病院の連携で対応すべき旨が表記されています.
そしてこれがそのまま周産期医療にも当てはまる可能性を示唆しているように思えます.つまりここまで瀬戸際的現状にある県病院で,高いポテンシャルを求められる周産期医療の新規展開などは怪しくなってきたと言うことです.
もはや徳島県においては,県立病院が全ての医療ニーズに対して責任を全うするのではなく,市民病院などと分権・分担することで全体として医療レベルを維持するスタイルの方が賢明ではないかと思われます.
また県立病院(中央病院)の立地事情から考えても,特に周産期医療に関してはこども病院とは異なり,同医療を既に展開している徳島大学病院と隣り合わせであるという不合理さがあります.
県立病院が全てをやれないならば,ある程度財政的な補出体制を組んで他病院への医療分担を県が中心になって勧めるべきではないでしょうか.
この様な県を中心としたいわばコンツェルン的医療体制を,特に周産期医療・小児医療そして癌医療に展開することが賢明なことのように思えてきましたがどうでしょうか?.
ただしそのためにはもっと県と市の歩み寄りや話し合いが必要と思うのですが,県立中央病院の改築の在り方を検討する同病院改築推進懇話会にも,なぜか徳島市民病院の関係者は呼ばれていません.
他の病院の方は呼ばれているのに,なぜ徳島市民病院の人は呼ばれないのでしょうか?
もし県が他病院との医療分担・機能分担を真剣に考慮しているのならば,最も重要なパートナーであるべき徳島市民病院を重視してもらいたいものです.
・・・NICUを相当数含む新生児ユニットの青写真作成
注目の新生児センターに関しては,新病院においては総床面積162平方メートルにおよぶNICUならびにGCU病床が計画されており,これは現在の徳島大学周産母子センターのNICUの約1.6倍の規模となります.
ここに配置される看護要員は26名.NICU専属医師当直室も完備されています.
産科ユニットはLDRを含む複数分娩室,産科救急管理室,体外受精室,そして母児同室ルームなども具体的に配置されるように計画が進められています.
病院全体としては延べ床面積約30000平方メートル,12階建ての高層病院で屋上にはヘリポートも設けており,急性期病院としての活動を主眼とした病院計画となっています.
今後も検討を続け,近々に議会提出する見込みです.