社会を考える言葉集

2000年12月04日 00:00:00



【学歴社会】
 東大をはじめとするする数校の著名大学は一種のブランドなのであって、手に入れなかった者との差別状態は、いまの日本では永遠に続くわけです。それに対して大人は、いやそんなことはない、人生は実力主義だと言うけれども、そう言っている親の意識の中に何があるのか、子供が一番よく知っている。だから、現在の日本の青年は二重、三重の悲劇の中にいると思うわけです。
 かつての世代が味わったことのない、ねばねばとした、凍りつくような、しかし醒めたコンプレックスの中に立たされている。
(内橋克人/内橋克人+佐高信『「日本株式会社」批判』)

【同族経営】
「よそさまのことをいっちゃ申し訳ないけど、息子や親戚でないと社長にしないとか、東大出でないといかんとか、企業に関係ない条件で選んでいるところがありますね。みんなが見ているというのにそれでいいと思っているんですかね。会社は大勢が飯を食うところ、大勢の命の源泉です。それを忘れたら、会社は潰れますよ」(本田宗一郎/佐高信『会社は誰のものか』)

【使い捨て採用】
 採った社員にノルマを課すと、親戚とか、知人とか、まず、自分の周辺のところにセールスしますね。来られた人は、やはりその人を応援しなければならないから契約に応じる。だいたいひとまわりしたところでドロップアウトする。
 生命保険の勧誘員のように、いずれドロップアウトすることを見越して正当な報酬を払わない企業もあるようですね。見習期間として、どうせ最初は親戚とかをまわるだろうから、これについては歩合的な報酬は出さない。それは低い方の固定給ではらってあげましょうという非常に巧妙な仕掛けがある。(内橋克人/内橋克人+佐高信『「日本株式会社」批判』)

 
つまりはじめから企業は社員の家族・親戚・知人に商品を売りつける目的で大量の社員を雇用し、一定の人数しか定着できないシステムを作り上げているのだ。その為にノルマという脅迫的な道具を使って商品を売らせ、必要の無くなった社員を退社に追い込む。
 四流大学を卒業して、販売会社に就職したら大抵こういう目に会うことになる。だから大抵の人は何とか少しでも条件の良い仕事にありつけるように一流大学が無理でも並みの大学に行こうとするのだ。
 企業が社員を脅迫している事実が証明されれば、それは明らかに犯罪行為なのだが、そういう企業の行為と戦う方向には国民の勇気が決して向かわないところが、日本人大衆のの悲しさということだろうか。