第七章 フレームリアエンド編 (二)

まず、正確にセンターが出たリアホイールなのにフレームに取り付けてみるとリアホイールセンターとフレームのセンターが一致せずリアホイールが斜めに付いているような場合、フレーム工房を持たない一般的なバイクショップが持っているフレームアライメントゲージとエンド修正工具でチェックできるのは下画像Aのようなフレーム前三角に対する水平方向のフレームリアエンドの位置と下画像Bのようなリアエンドの平行・ドロップアウトが一直線上にあるかどうかということだけなのです。

 

例えば上画像Aのような場合修正は難しくはありませんが、このフレームアライメントゲージでチェックしただけで「このフレームのアライメントが狂っている。」とは言い切れませんので注意が必要です。詳しくは私が以前に裏話で書いた「フレームのアライメントについて」を参照してください。

また、クロモリフレームなどの一体型リアディレーラーハンガーが付いているフレームでしたらAのようなリアエンドの計測の仕方でもよいのですが、交換可能なリアディレーラーハンガーが付いたフレームの中には左右のリアエンドの厚みが異なるものものありますので、Aのようなリアエンドの外側にゲージの先を当てる計測の仕方では計測してはいけないフレームもあります。

上画像Bのような場合にとにかく赤丸で囲んだ部分が一致すれば良いと考えて、他に何も考えずフレームエンドを修正してしまうのは「いけてないメカニック」のすることです(笑)。

 

例えば、上の図はフレームを後ろ側から見た場合の図で、リアエンド修正工具でのチェックで2種類のズレ方をしているリアエンドがあったとしましょう。

bは左右のリアエンドの位置が上下にズレている場合です。
abの状態プラス右エンドが曲がっている状態です。

これをリアエンド修正工具でチェックして発見したら「あらら、見〜つけ。」と、さっそく下図Cのように左右のエンドを曲げてとにかく左右のエンド修正工具が一致するように修正してしまうかもしれませんね。

しかし、これでは一見修正されたように外観上見えますが実際にはリアハブアクスルへの曲げのストレスが解消されただけで、青のラインのようにリアホイールはフレーム中心線からズレた状態のままなのです。

本当にしなければならなかった修正は上の画像の赤丸で囲んだ部分内の赤い部分を削り込んでやって左右のエンド修正工具がピタリと一致するように修正してやることなのでした。

しかし、通常のバイクショップが持っている限られたアライメントゲージや修正工具だけでは実際にアライメントは正確なのにリアエンドが少し曲がっているだけなのか、それとも画像abの状態なのかは、普段から細やかなバイクに対する気遣いと知識・経験を持ったメカニックでなければなかなか分からないのではないかと思います。
 

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