隣の国、隣の人


このレポートでは、日韓問題について、過去の歴史的事実とともに、今後の日本がどのようにすればいいかなどを書いています。この問題は国の問題でも過去の日本人の問題だけでなく今私たちの問題でもあるのです。私たち一人一人がこの問題に真剣にとりくみ、今後、日韓関係をよりよくしていこうではありませんか。


1.はじめに
 日本人の隣人である朝鮮人。昔から、日本にはたくさんの大陸の文化が入ってきて、貿易での行き来が激しく朝鮮と日本の両国の関係は非常に深いものであった。だが、秀吉が侵略戦争をし、またその後に、伊藤博文が朝鮮を1910年日本の植民地とするなど深い関係に傷をつけるようなことをした。植民地となてからは、日本人は差別し、朝鮮人は差別されるという上下関係が生まれた。それはひどいものであり、戦後50年を経過した今も以前よりは少なくなったものの差別は続いている

2. 戦前の朝鮮人差別
 植民地化されてからは、土地や食料が奪われ朝鮮での生活が苦しくなった朝鮮人は、日本や「満州」への移住を始めた。同時に、日本で働き手が不足していたため、強制連行されて日本に連れてこられた人もいた。移住先の日本でも、決して良い生活はできなかったこのころから朝鮮人への差別がひどくなっていた。自分たち日本人とは違った野蛮な人たちであるという差別意識が日本人の中に生まれていたのだ。日本人は犯罪を犯してもその罪を「在日コリアン」1)になすりつけたりして国家は一般人に「在日コリアン」の印象を悪くしていった。そして、大人・子供関わらず「在日コリアン」を軽視・軽蔑していた。1923年、関東大震災の時には、「在日コリアン」が今までの恨みとして井戸に毒を入れたと日本軍がデマを流したため、6000人もの朝鮮人が虐殺された。
 この厳しい環境にありながら、「在日コリアン」の数は増えていった。というのはこのころの朝鮮はもっと生活が苦しく、どんどん移住してきたからだ。そして、「在日コリアン」は日本人の何倍もの苦しい環境で必死になって生き抜こうとしていた。

3.戦後の差別
 1945年、日本は戦争に敗れた。と同時に朝鮮人は植民地から、また日本人からの差別から解放された。そのため、250万人もの人々が日本から帰国したが50万人の人は、日本にとどまっていた2)。というのは、朝鮮はそのころ食料危機にあり政治的にも南北分裂などで不安定であったからだ。
 戦後少しすると、国内では再び差別が激しくなった。日本も戦後は食料危機にあり、なんの保護も受けていなかった「在日コリアンは厳しいサバイバル生活の中にいた。「在日コリアン」の中には、朝鮮人としての誇りを捨て日本人を名乗るものもいた。その方がまだいいくらしはできたが、一生本当の自分を隠し続けていなければいけなかった。本当の自分を見せられなくてどんなにつらかったであろうか。
 終戦直後の「在日コリアン」は、国籍は日本であった。しかし、日本政府が残留朝鮮人の国内における少数民族化を警戒して、47年に「在日コリアン」の国籍を奪い、制度の上でもさらに差別をされるようになった。「在日コリアン」が永住権3)を得られたのは65年のことであった。しかし、この時、制度上での改善は見られたものの「在日コリアン」の気持ちは反感と怒りと恨みでいっぱいであただろう。

4.現在も残る「在日コリアン」の差別
 現在、日本には約66万人の「在日コリアンがいる。これは在日外国人の約半分、全人口の0.5%つまり200人に1人はいることになる4)そんな身近な民族であるにも限らず、現在も「在日コリアン」としての差別は、少なくなたものの、残っている。
 ここでは就職について取りあげよう。「在日コリアン」の就職では、「在日コリアン」だという理由だけで1974年の「日立事件」5)のように内定を取り消されたり、「在日コリアン」であるからとして採用できないと断られたりされることが多くあるようだ。このような差別が未だにあるということは、過去の原罪とも言うべき朝鮮人への態度、つまりひどい差別したことを理解していないということでもあり非常に悲しいことでもある。
 働くことは生きていく上で欠かせぬ事である。そして、日本国憲法では働く権利(27条)や、職業選択の自由(22条)などを定めているこれは1978年の最高裁の判決6)のように、外国人であっても日本人同様に及ぶと考えねばならない。これは当たり前であっても実際にはなされていないことである。それはやはり法律でいくら縛っても、その採用する側が法律に従うかはモラルの問題であり、個人個人の理解がなければ、就職上での差別は消えないのである。

5.これからの「在日コリアン」との関わり
          -おわりに
 最近、だんだんに北朝鮮との関係も深くなりつつある。また、韓国でも日本との文化交流の扉を開くようになってきた。その結果だんだんに韓国では今まで禁止されていた日本
音楽や映画などが入り込むようになってきたこれは大変喜ばしいことだが、たとえ今後北朝鮮との国交が結ばれて、文化交流の扉が開き、互いに友好関係が結ばれても、日本人として過去にした恥ずべき行為を、わきまえておかなければならない。そして、日本人は 在日コリアン」への差別・別人意識を徹底的になくさなければ、今後も社会のどこかで差別は続くであろう。今後、幾度か「在日コリアン」を含めた朝鮮人に対して謝罪することがあるだろうが、「日本国」が形として平たく謝るのではなく、「日本国民一人一人」が理解した上できちんと謝罪するようにしなければならない。それには我々日本人一人一人が朝鮮との過去を理解しそして朝鮮人と互いに尊重しあうようにしなければならない。
 近くて遠い国。日本と韓国・北朝鮮の関係を示すのによく使われる言葉だ。位置的には近いが、文化・政治面ではまだ遠い国なのだだがそれを逆にとれば、お互いとってプラスになる新たな発見があるのではないだろうかそれは、人と人との小さな関係から、国と国との大きな関係までいえることであろう。
 既に壊してしまった日本と朝鮮との関係を元に戻すということは、大変なことである。だが、小さなことから少しずつ少しずつ時間をかけて改善していき、今後より良い関係を築くことが大切である。それが今後のアジア諸国の発展にも影響するであろう。

<注>
1)ここでいう在日とはすべて、在日朝鮮・韓国人を示す。
2)出典:インターネット資料・在日朝鮮・韓国人の現状
3)外国人が在留期間を制限されることなく、その国に永住しうる権利。
4)出典:インターネット資料・在日朝鮮・韓国人の現状
5)日立製作所が、朴鐘碩さんに対して正式採用通知を出しながら、在日朝鮮人だとわかるとすぐに内定を取り消した事件。このときは裁判によって、内定の取り消しを無効とする判決が出た。<出典:インターネット資料・在日コリアン問題入門>
6)基本的人権の保障は、権利の性質上日本国民のみをその対象としているものを除き、わが国に在留する外国人に対しても等しく及ぶ <出典:インターネット資料・在日コリアン問題入門>
<参考資料・文献>
文献:原尻英樹『「在日」としてのコリアン講談社現代新書、1998
インターネット資料:
「在日朝鮮・韓国人の現状」
http://www.asahi-net.or.jp/~dj7u-km/hagihakkyo/siryou/siryou_qa.html
「平和資料館 日本の侵略展」
http://jca.ax.apc.org/JWRC/exhibit/index-j.html
「『在日』問題の将来展望と韓日関係」
http://classes.web.waseda.ac.jp/z-umemori01/che98.htm
「在日コリアン問題入門」
http://www3.justnet.ne.jp/~mintouren/nyumon.htm

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