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牛丼から考える食の安全。情緒的な安心論

先日牛丼チェーン店の最大手のY社が牛丼の販売を一時休止しました。その前日あたりの店舗の盛り上がりようは凄まじいもので
あったようです。
また、既に販売を休止している会社。牛めしという商品名で提供するM社もまもなく休止するそうです。
これらは、BSE(狂牛病)がアメリカにおいて発生し、アメリカ産牛肉の輸入禁止措置に伴うものであることは
既に周知の事実でしょう。牛丼チェーン各社は豚を使ったメニューへの移行や、カレー等の導入で
この事態を乗り切る方針です。一部で牛丼チェーンの経営を危ぶむ声も聞かれますが
最大手のY社は、2、3年は何もしなくても経営は揺るがないと言われており経営面の心配は皆無でしょう。
このY社は利益率が非常に高いことでも有名ですからね。
さて、この牛丼は非常に歴史があり、長い間多くの方に親しまれてきました。
一般的に牛丼、牛めしと呼ばれる商品の中身ですが、まず牛肉です。これはバラ肉ですね。業界用語ではショートプレート
と言われています。それにタマネギ、ゴハン、お好みで紅生姜って感じでしょうか。
意外とシンプルなものなんですよね。
で、今騒がれている、BSEの危険部位は牛丼の肉には使われておらず
科学的には安全だと言える。こう牛丼チェーン各社は言うのです。
しかし、これが、果たして、本当に情緒的に安心とまで言える領域なのかは微妙なのも事実なのでしょう。だから未だに
アメリカ産牛肉は全面的に輸入禁止なのです。日本は全頭検査を基本に合意を目指し交渉してますが平行線のままです。
こういったことから言えるのは、日本人がいかに神経質かという点です。
現代社会において科学の進化はすばらしいもので、一定の信頼をおける判断材料としても
使えるはずです。しかし人間は特に日本人はそれ以上の情緒的な安心までも求め始めたのです。
この安心は人々個人に差があるもので、Aさんはここまでやってくれれば安心。でもBさんはそれでも心配なんてこともあるのです。
牛肉に続き、鶏肉もインフルエンザ発生国からの輸入禁止。
最近、タイの加工品の解除が話題になってますが、まだアメリカや中国等からは禁止でしょう。
フードサービスにおいてより高品質な商品をお客様の喜びのために提供させていただく上で
様々な原産国から調達することが必要不可欠となります。すべてを国産でまかなえば価格は高騰します。
しかし、昨今の輸入禁止措置の多くはこうした食の外部化に対する一種の警告として
とらえることも必要だと私は考えます。
たしかに牛肉の問題は安全だろうとしても、フードサービスを広く見たとき、粗悪な品質、衛生問題等挙げればキリがないほどです。
デフレの時代において、ますますフードサービス業界は価格競争を強いられる状況にありました。
そのため、多少のリスクをともなっても牛丼のY社のように1つの国からのみの輸入に頼ってしまったというのも事実でしょう。
この会社のある幹部が、拡大路線に走る反面、リスク管理が後回しになっていた面もあると新聞に書かれていました。
フードサービス業は、今後、安全と安心。そしてコストパフォーマンスの様々な課題を乗り越えていかなければならないのでしょう。
リスク管理という点でもO-157騒ぎの時も、ハンバーガー最大手のM社は手洗い等、クレンリネス(会社によってはクリーンネス)
のアピールを目的にしたテレビCMを流し、他社との差別化を図りました。
これは先手をとった対策としては、かなり効果があったと言えるでしょう。
今、牛肉、鶏肉の輸入が停止され、フードサービス業界は、豚肉へとシフトをはじめています。
しかし価格の高騰や、豚もコレラなどの疑惑が一部週刊誌で取り上げられています。(でも今現在豚は安全だと思われます)
本当かどうかは分かりませんし、フードサービス各社の豚メニューは安心でしょうが、100%安心な食材など
もう存在しないのかもしれません。水銀汚染魚等も話題になりましたしね。(マグロなど)
こういったことからもリスク管理はフードサービスにおいて重要なのでしょう。
今回の牛丼の騒動を通じ、改めて、食の安全についても考えてみるのも必要かもしれません。
人類の根幹産業は食だと私は思います。それほど人の生活と食は密接なつながりをもつものでしょう。
だからこそ、安全にも少し興味をもつ必要があるかもしれません。
でも、必要異常な情緒的な安心を求めても何も生まれませんけど・・・。





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