私、天野美汐は日記を書いています。
え、おばさんくさいから、
家計簿じゃないかって?
・・・。
そんな酷なことはないでしょう。
確かに小遣い帳はつけていますけど。
今日から、日記をパソコンでつけてみたいと思います。
一応、父のお下がりがあるのですが・・・。
・・・。
使い方が分かりません。
どうしましょう。
ここはやっぱり相沢さんに聞きに行きましょう。
しかし、真琴をびっくりさせたいですからね。
美汐想像中
真琴「わあ、美汐パソコン使えるんだ。」
美汐「ええ、真琴は?」
真琴「あう〜。」
美汐「教えてあげましょうか?」
真琴「うん。」
想像終わり
・・・。
いいですね。
いつかはこうなりたいものです。
これで、相沢さんにもおばさんくさいって言われなくて済みます。
・・・。
しかし・・・。
まだ問題がありました。
相沢さんに聞くと言う事は、相沢さんに見返せなくなります。
でも、やっぱり聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥とも言いますから。
ここは勇気を出して聞きに行きましょう。
そして、今相沢さんの家の前につきました。
正確には、水瀬先輩の家なのですが・・・。
相沢さんは、水瀬先輩と真琴と月宮先輩と一緒に暮らしています。
・・・。
うらやましいです。
・・・。
あ、なんてこと考えていたのでしょう。
とりあえず、肉まんとたいやきは買っておきました。
真琴と月宮先輩はこれに目がないはずです。
水瀬先輩はイチゴサンデーと言うものがお気に入りらしいですね。
え、どうして知っているかって?
・・・。
実は、さりげなく相沢さんに聞いてみました。
相沢さんは鈍いので気づいていないようですが。
とにかく、やれるだけの準備はしました。
さて、いざインターホンを押します。
・・・。
やはり緊張しますね。
真琴に会うために来たことはありましたが、
相沢さんに会うために来るのは初めてです。
名雪「は〜い」
この声は水瀬先輩ですね。
名雪「あ、美汐ちゃん。」
美汐「こんにちは、水瀬先輩。」
名雪「どうしたの、真琴と遊びにいくの?」
・・・。
どうしましょう。
続きの言葉が出ません。
美汐「あ、あの・・・。」
名雪「?」
でも、勇気を出していってみます。
全ては相沢さんに会うため・・・
もとい、パソコンをマスターするためです。
美汐「これ、真琴と月宮先輩に・・・。」
そういって、たいやきと肉まんの入った袋を手渡しました。
名雪「ありがとう。」
美汐「そ、それで・・・。」
あと一言です。
ふぁいと、です。
美汐「相沢さんは・・・。」
名雪「祐一なら、部屋にいるけど・・・。」
美汐「そうですか・・・。」
そういうと、水瀬先輩は全てを悟ったかのように話してくれました。
やはり、相沢さんの言ったとおりです。
美汐の記憶
美汐「相沢さん、水瀬先輩ってどんな人ですか?」
祐一「名雪?あいつは、ねこねこジャムイチゴサンデー」
美汐「なんですか、それ。」
祐一「言葉通りだ。」
香里「あたしのセリフ取らないでよ。」
祐一「何か聞こえなかった?」
美汐「さあ?」
祐一「でも、名雪って妙な所で鋭いんだよな。」
美汐「そうですか・・・。」
記憶終わり
名雪「じゃ、私たちは出かけてくるね。」
美汐「水瀬先輩・・・。」
名雪「気にしないでいいよ。」
美汐「じゃ、これでイチゴサンデーでも食べて下さい。」
そういって、1000円札を出したのですが・・・。
名雪「いいって。あとで祐一に出してもらうから。」
・・・。
相沢さんって結構大変なのですね。
名雪「じゃ、上がって。」
名雪「真琴〜あゆちゃん〜。」
あゆ「どうしたの、名雪さん。」
真琴「何よ、名雪。」
名雪「ちょっと商店街行かない?」
あゆ「どうしたの?」
名雪「久しぶりに百花屋行こうよ。」
真琴「肉まん買ってくれる?」
名雪「それなら・・・。」
真琴「分かった。行く。」
・・・。
ところで、誰も私の存在に気づいてくれないのでしょうか。
まあ、今日は好都合ですけど。
ところで、水瀬先輩が出る間際にこういい残しました。
名雪「気をつけてね。」
どういう意味でしょう。
まさか、相沢さんとふたりきりなので・・・。
相沢さんってそういう人なのでしょうか。
あまり相沢さんのことはよく分かりません。
おそらく、特殊な人間なのでしょう。
祐一「みんなどこ行くんだ?」
あ、相沢さんが降りてきました。
祐一「あ・・・天野か?」
美汐「お邪魔します。」
祐一「相変わらず・・・。」
美汐「おばさんくさくないですよ、挨拶くらい常識です。」
祐一「そう・・・だな。」
美汐「なんですか、その間は・・・。」
やはり、いつもの相沢さんです。
私が知っている相沢さんのままです。
祐一「ところで、どうしたんだ?」
美汐「じ、実は・・・。」
ついに言います!
美汐「パソコンの使い方を教えて下さい!」
祐一「あ、天野が?」
美汐「いけませんか?」
祐一「いや、いけなくはないけど・・・。」
美汐「ふう。やはりそうですね。」
祐一「なにが?」
美汐「相沢さんの考えなど分かりますよ、またおばさんって・・・。」
祐一「え、声に出てたか?」
声など聞かなくても、相沢さんの仕草ですべて分かります。
でも、あえて今は言いません。
時が、来るまで・・・。
美汐「はい、出ていましたよ。」
本当は出ていないのですけどね。
美汐「そんな酷なことはないでしょう。」
祐一「すまん、悪かった。」
美汐「分かればいいんです。」
祐一「じゃ、上がってくれ。教えてあげる。」
美汐「お願いします、相沢さん。」
こうして、天野美汐パソコン猛勉強が始まりました。
相沢さんと一緒の・・・。
おまけ。
真琴「美汐、パソコン使えるんだ!」
美汐「ええ、使えますよ。真琴は?」
真琴「もちろん、使えるよ。」
美汐「え?」
真琴「あゆでも使えるわよ。」
美汐「そ、そんな・・・。」
END