2001年5月8日 62号
バファリン飲むか?

 虫歯の激痛(別に虫歯で無くてもいいけどね)に耐えかねて飲む鎮痛剤。これがテキメンに効く。のたうちまわるような痛みが『す〜っ』という感じで消えてゆき一件落着…といいたいところだが,実はこれが大間違いである。

 なぜだろう?激痛を薬で押さえ込むことは体にとって必ずしも良いことではない。痛みは体が発している危険信号であり,簡単に痛みを感じなくしてしまうことでは痛みの『原因』を取り除くことにはならないからだ。

 それじゃあ虫歯の痛みの原因とはなんだろう?虫歯になってしまったことだろうか?それは表面的な原因でしかない。物事はもっと深く考えるべきだ。そう,激痛の最大の原因は『ちゃんと歯をみがかない』ということだ。親から『歯をみがけ!』と散々言われたものの,言う事を聞かず虫歯だらけになってしまった子供でも,一度虫歯の激痛を味わえば歯をきちんとみがくことの大切さを身をもって知るだろう。せっかく?の激痛である。簡単に薬を飲んで抑えることなく,思う存分味わって,その意味を知るのが良い。すべからく『経験に勝るものなし』。

 この話は,いろんな所に応用が利く。(というか応用しなかったら,せっかくの教訓も泣く(T^T)というものだ…)例えば…

・(友達の丸写しであっても…)宿題は出せばいい
・(わからなくても)授業は出席してればいい
・(真面目にやらなくても)掃除に行きさえすればいい
・(一夜漬けでも)点数さえとれればいい

 いや〜本当に切りがないので,この辺で止めておくけれど,『物事の本当の原因や目的を見失ってしまって表面だけ取り繕うこと』が僕たちの周りにどれほど多いことだろう。重い病気で顔色の悪くなってしまった人が,それを誤魔化すためにお化粧するようなものだね。大切なのは『健康そうな外見』ではなくて『健康そのもの』なんだ。

 担任としては諸君にあんまり簡単にバファリンを飲んで欲しくはない。あんまり簡単に人生の鎮痛剤ばかり飲んでいると,いつの間にか麻薬にまで手を出して平気な人間になってしまうかもしれないから。

(参考図書 林晴比古『オペラ座のパソコン』日本ソフトバンク)


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