2001年5月9日 63号
学問に王道なし

 ぼんやりと過ごす時間に手近にある雑誌などぱらぱらとみていると実に情けない広告のページなどにつきあたる。曰く『努力しなくても,すぐできるようになる方法』とか『私は3カ月で学年トップの成績に!』などなど。よもやうちのクラスの連中は大丈夫だろうなぁと心配になる。しかし1ページあたり○百万という広告の世界にあって,これだけあちこちの雑誌に広告を打つほどだから,世の中にはよっぽど騙されたくてしかたない連中がいるものだと悲しくなる。念のため言っておくと,一定のレベルの能力を身につけるためには,それなりの一貫した誠実な努力が絶対に必要である。楽をして身につくことなど無いのだということを肝に銘じるべし。

 歴史をひもといてみれば,古代マケドニアの王宮で少年アレクサンドロスが家庭教師だったギリシアの哲学者アリストテレスに向かって『自分は将来の王である。もっと楽な方法で学ぶ方法を教えろ!』とワガママを言って『学問に王道なし!』と窘められてからこのかた,2300年以上の年月が経っているにも関わらず人間は一歩も進歩していない。

 では,ただ努力さえすれば必ず成果が得られるのだろうかと言えば,これまた違う。スポーツの場合と同じで,間違ったやり方で訓練をすれば,進歩が遅れたり逆に後退したり,ひどい場合には選手生命を縮めたりする。担任が子供時代のスポ根漫画のように,やれ根性だとか気合いだという考えは根本的に間違っている。実は勉強も同じ。間違ったやり方でいくら努力しても意味がない。何時間勉強しても効果の無い勉強方法ではやらないのと変わらないってことになりかねない。

 中間テストを2週間後に控え,月曜日から『学習計画表』への取り組みをはじめてもらっていますが,諸君が作る計画表を見ていて,つくづく(逆説でも嫌味でもなく)『偉いなぁ〜』と思った。どう勉強していいのかわからないまま,成果が出ない(と予想される)努力を重ねるのは,すごく辛いことだ。根っから怠けものの担任のモットーは『楽(な努力)をして最大限の成果を!』だ。どうせ苦労するなら意味のある努力を得られる効率的な学習ってヤツをしてみたいとは思わないだろうか。というわけで明日から数回にわたって,某有名予備校系の勉強方法を紹介していくことにしよう。少しは諸君の『勉強の仕方がわからない』という疑問解消に役立つことを祈っています。


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