永遠の人


ちょうど雪が溶け始めた頃だったでしょうか

貴方が忽然と姿を消した日は


騒がしい声で目覚めた幼い私

そこにはたくさんの人たちが泣いてました

人ごみの中には貴方が横たわっていました

いつも穏やかな笑みで私を迎えてくれていた顔には

冷たい白い布をかぶせられていて


生きるとか死ぬとか

そんな事は全然知りもしなかった無邪気だった私

安らかな寝顔は永遠の眠りについた証

そっと添えた白い一輪の花

業火の炎でやかれる屍


生まれて初めて死を実感した日でもありました

走馬灯の様に貴方と過ごした日々が頭の中を駆け巡っていて

体が恐怖に怯えて震えて

抑えても抑えても渇くことのない涙

一人どうしようもなく立ちすくしていました


今でも胸に残っているあの想い

全て痛くて忘れられない 忘れたくない

貴方自身の命と引き換えに最後に私に

大切な事を教えてくれたのでしょうか


深い深い愛情を注いでくれた貴方は

ニ度と笑いかけてくれはしない遠い人になってしまったのですね


雨だった昨日

明日晴れたらニ人でどこかに出かけようと交わしたあの約束は

未だだ果たされないままに


空へと昇り 土に還り

天へと旅立っていった

貴方の声を忘れてしまう程

いつのまにか月日は過ぎ去っていました


もし生まれ変わってまた出会えたなら

どこに行きましょうか