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ゴジラvsパジリグス 砂漠の守護神
作:香月

第1話 復活

2011年 6月12日 深夜0:01
横須賀自衛艦隊司令部
ほぼ同じ様な形をした護衛艦の中でひどく奇怪な姿をした兵器が開発されている。
海上自衛隊初の対G兵器X−12、通称『メカエビラ』だ。
試作機のためかオレンジ色で塗装されている。
大きな鋏(はさみ)に2本の触角を思わせる長いアンテナ、
スクリューの類は見あたらないので尻尾の先の尾びれで推力を得ると思われる。
胴体と鋏には日の丸が描かれていた。
鋏の内部にはミサイルランチャーが設けられている。
口と思えるところにも武器があった。
来年度から配備予定の新型潜水艦に装備される超音波破砕砲を大型化したものである。
もちろんこの兵器の建造は極秘だ。
現在この施設にいるのは防衛庁長官、海上幕僚長、アメリカ海軍の幹部、そして整備員ぐらいである。

それと同じ頃、航空自衛隊も対G兵器を開発していた。
対G高々度戦闘爆撃機、FX−0、通称『零戦』だ。
飛行機と考えるにはあまりにも大きすぎる。
以前陸自が開発していたスーパーXシリーズよりも大きいのだ、まるで空飛ぶ戦艦である。
武装はメーサーバルカン砲に戦艦の主砲を思わせる旋回式連装粒子砲、機首にはドリルまでついていた、これは設計者の趣味だろう。
反重力発生装置に地表から発生する磁場を反発して揚力を得マグネッサーシステム、さらにはロケットエンジンまで積んでいる。
宇宙空間まで飛行可能なようだ、多機能を好む日本人らしい兵器だろう。

翌日
防衛庁の食堂のテレビが大阪を映している。
首を失い血を流しながら倒れているビルギルスの死体から、内臓や脳が小さくちぎり取られながら運ばれていく様は見るのもつらい。
自衛官は食欲を失って食べるのをやめる者、目をつぶりながら食うことに集中しようとする者、
口を押さえながら洗面所に向かう者という風に様々なタイプに別れていった。
ある一人を除いて・・。
???「大阪もついに終わりか・・・。」
トンカツをほおばりながらまだ年若い自衛官が言った。
彼の名は弥生浩平、階級は少尉(この世界では階級は旧軍のままです)である。
???2「お前は・・、おっと隊長はよく平気ですね・・・。」
隣で食欲を失い、カレーライスを残しているのは喬木亮治准尉、弥生とは防衛大学からの親友である。
弥生「平気なんじゃない、俺はな自衛隊に入ってすぐの年、滅茶苦茶に食いちぎられた同僚をみたのをはじめに、
何故かむごい死体には数多く直面し、一生分戻しちまったあげく・・・、脳と胃袋を分離する術を覚えたのだ!」
喬木(自慢か・・・?)
弥生「今じゃ、怪獣の臓器見ながらお好み焼きだって食えるぞ、食うか?」
自分のトンカツの一切れを喬木のさらにのせる弥生。
喬木「ちょっと洗面所に・・・。」
自衛隊は以前の日常を繰り返していた。

サハラ砂漠
ここでは大きな大発見があった、遺跡が発掘されたのである。
それも人類誕生よりもさらに前の物だと判明ししかもその壁に描かれた文字は日本語そのものだったのだ。
そのためか発掘作業には日本からの考古学者が主体となって作業をしていた。
だがある日、事件が起きた。
考古学者が一人行方不明になったのだ、探索に出たチームも遺跡の中で完全な迷子と化していた。
考古学者1「お〜い、お〜い聞こえないか〜!?」
考古学者2「聞こえるわけ無いだろう、少なくとも発掘現場からはかなり遠くまできてるんだ。」
考古学者1「赤坂の奴、見つけたら一発ぶん殴ってや・・・、赤坂!?」
彼らの目の前に青年が立っている、彼が行方不明になった赤坂という考古学者だろう。
考古学者1「この野郎、心配させやがって!」
考古学者1が赤坂の頭をこづいた、すると赤坂の頭は鈍い音を立てて床に落ち転がっていった。
考古学者1は驚き後ろに下がったが後ろにいたはずの考古学者2がいない、
おかしいなと考えていると、考古学者2の足が上から落ちてきた。
恐ろしげに上を見てみると、考古学者2を噛みちぎっている銀色の歯と炎の様に紅い二つの目が浮かんでいた。
恐ろしさの余り声も出ない考古学者1を後ろから現れた刃が真っ二つに切り裂いた。
紅い目の持ち主を偶然にも崩れていた天井から顔を出した月が映し出した。
紫色の毒々しい皮膚、コブラのように広がった部分の先の数本の刃、鋭く鈍く光る銀色の牙、そして細く長い身体。
この怪獣はこの遺跡の住民達から守護神の意味を持つ名前、パジリグスと呼ばれていた。
目覚めた守護神が発掘隊に対して何をするか、これは想像するも容易いだろう・・。


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