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| ゴジラvsパジリグス 砂漠の守護神 |
| 作:香月 |
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第6話 兄妹 人間の姿に化け、鳥取へと走っている途中、ゴジラの表情に苦しみと悲しみが浮き出てきた。 モスラと別れた時のことを急に思い出したからだ。 ゴジラとモスラは血を分けた兄妹ではない、 本来ゴジラの持つ生命を守る力とモスラの持つ生命を造る力は本来1つになるべきものだった。 だが幼かった地球はこの二つの力を共に持つ守護者を造ることが出来ず、 二つに分けて、ゴジラとモスラを造ったのだった。 ゴジラがモスラと出会ったのは、アトランティスとムーを滅ぼした直後のことだった。 滅ぼされるべき存在との戦いで傷を負った彼は、とある島の海岸で倒れ、 一夜が過ぎた日、ゴジラは目の前になにか自分と同じようなものを感じていた。 「お兄さん・・・・。」 少女の様な高く、 小さな声に目を覚ますと、そこには海のように青く、そしてまるで芸術家が描いたような美しい翼を持った怪獣が彼を見つめていた。 (兄?) 「会うのは初めてですね、妹のモスラです。」 「妹?」 「はい。」 はじめは不審に思ったゴジラだったが、モスラの柔らかな微笑みとその澄んだ瞳を見て、ゴジラは彼女の言うことを信じた。 インファント島、すべての命の故郷であり、そして帰る場所である。 ゴジラはしばらく身体を休めた後、また会いに来ると言ってその島を去った。 そしてしばらくして、2体は協力しあうようになった。 だが宇宙怪獣との戦いが激しくなるに連れて、インファント島が戦場になることも少なくなくなってきたある日、 ゴジラが他の場所で戦っている最中に別の宇宙怪獣群がインファント島を襲撃した。 ゴジラと違い、それほど戦闘能力が高くないモスラは重傷を負い、神殿の地下へと隠れ、ゴジラが来るのを待っていた。 急いで駆けつけたゴジラが到着した頃にはすでに島の大半が破壊尽くされ、モスラも虫の息だった。 ゴジラはモスラを抱き起こすとモスラは初めてであった時の様に微笑んでこう言った。 「お兄さん・・・・・・・・やっぱり来てくれたんだね・・・・。」 「しっかりしろ! 傷は浅い、頑張るんだ!」 必死に励ますゴジラだったが、モスラの死は誰の目にも明らかだった。 「ねえ・・・お兄さん、私のお願い・・・・・・・・聞いて・・・・くれる?」 「ああ、なんでも・・・。」 「守って、この星を、守って・・・・・・・。」 そう言い終わるとモスラは息絶えた。 ゴジラはモスラをそっと降ろすと、 神殿の外に出て、手近な宇宙怪獣を掴むと、顎を引き裂き、首をねじ切ると、 他の宇宙怪獣に投げつけ、宇宙怪獣を次々に惨殺していった。 最後の一匹の頭蓋を握り潰しながら、ゴジラは泣いた。 たった一人の妹失った悲しみ、何もできなかった自分の無力さが彼に涙を流させた。 ゴジラは怒り任せに敵の頭蓋を砕き、首を引きちぎり、身体を真っ二つに引き裂いた。 血に塗れた腕を見ながら、彼は静かに涙を流した。 ・・・・・・・去年のモスラの命日、フレイラスとの2度目の出会いの前にゴジラは再びインファント島へと向かった。 いわゆる墓参りの様なものだ、だが今モスラは島にはいない、 今モスラはゴジラと共にあるのだから。 |
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