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ゴジラvsパジリグス 砂漠の守護神
作:香月

第8話 対面

「うぐ・・・・・・・。」 
緑色の血を吐き散らしながら、ゴジラはパジリグスの強さを改めて知った。
暴走している怪獣はほとんどの場合、我を忘れていることが多く、
攻撃方法や身を守る術、自分の得意戦術等も分からず無我夢中で突っ込んでくるのが普通なのだが、
パジリグスは違っていた。
砂という自分のもっとも得意な場所を最大にまで利用し、
そしてその長い体を使っての攪乱戦法はゴジラを大いに苦しませ、
さらに先ほど受けた牙からの毒と溶解液がゴジラを内側から破壊しているのだった。
(速いな・・・・・。)
牙を受けた右腕はすでに使い物にならなくなっている、
免疫システムを最大限にまで使用して毒の侵出を防いではいるが、それだけだ。
毒を完全に消滅させるにはもう一度あの毒を受けてその成分を完全に知るしか方法はない。
だがパジリグスはあえて毒牙は使わず、攪乱を続けるばかりでゴジラには反撃のさえできない状況を作り上げるだけだった。


数時間


自衛隊を長崎で同士討ちさせたパジリグスはそのまま長崎全域を破壊、
その後しばらくは地中に潜り、ゴジラとフリーズガンとの戦いで都市機能を失って復興は不可能と見なされた
広島市内(放射能濃度が高すぎるため自衛隊の部隊はいなかった)を進み、
鳥取県に入って、砂丘に到着した。
すでに自衛隊の迎撃部隊は戦闘隊形を整えていたが、砂がある場所でパジリグスを止めることは不可能だった。
人間の死体を貪り、傷ついて逃げることも出来ない者をいたぶっている時、
パジリグスは自分の進む方向にまた障害物が増えたことを感じた。
人間そっくりに見えるが、違う、怪獣だ、しかも生半端な奴ではない、前に出たカエルやクジラとは違う、
挨拶代わりにパジリグスはその人間の様な者に突進した、この一撃で力量はほとんど判明する。
牙がその者の体を突き破る瞬間、パジリグスは空中に跳ね飛ばされた、その者の拳が彼を吹き飛ばしたのだった。
「お前がパジリグスか? 少しは楽しませてくれよ!」
その者の両腕が青い電流に包まれた、両腕は素早い動きで周辺に青い光を照らしていく、突如動きが止まったかと思うとその者は静かに呟いた。
「変身・・・・・・。」
雷がその者の全身を包みこんだ次の瞬間、黒い体と真紅の瞳、そして蒼く輝く背鰭を持った怪獣が立っていた。
この星に住む者を裁く権利と守る力を持ち、
多くの怪獣と宇宙人から畏敬の念を込めて呼ばれる者、ゴジラが今再びその姿を見せた。


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