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ゴジラvsパジリグス 砂漠の守護神
作:香月

第10話 決着

(強いな・・・・・お前・・・・・・・。)
ぼろぼろになったエレキブレードとエレキクロー(右腕が変形した武器、4つの刃に枝分かれしている)と、
溶解液で所々穴だらけにされた自分の身体を確認すると改めてゴジラはそう思った。
パジリグスもそれなりにダメージを負ってはいるが、狂戦士のごとく攻撃を止めようとしない。
(何故そこまで戦う?・・・・・・・・お前は何を背負っているんだ?)
ゴジラは以前戦った、フリーズガン、ビルギルスの背負うものを思い出してみた。
自らが守るべき惑星、それを救うために彼らはゴジラに挑んだ、そして散った。
テレパシーが使えたらどんなに楽か、本来テレパシーは脳波の周波数が合う者同士でしか交信することはできず、
例え送信、もしくは受信できたとしても交信にはならない、一方的に自分の意志か相手の意志がどちらかに伝わるだけだ。
周波数が分かれば交信はできる、
だがそれには相手の脳波を読みとり、自分の周波数を変化させるしか無い。
しかもそれには膨大な時間を消費する。
フレイラスの時は幸運にも周波数がピッタリだったが、パジリグスの周波数が同じだということは無いだろう。
それなら先ほどから送っている信号に返信してくるはずだ、
だが送られてくるのは憎悪と敵意だけ、どう考えても周波数が合っているはずがない。
(・・・・・・・・何故だ、何故俺はコイツを殺せな い?・・・・・・・・・・)
放射火炎を撃っても、ブレードとクローで斬りかかっても、何故か無意識のうちに急所を外してしまう。
先ほど放った熱線を頭部に受けて気絶したパジリグスにトドメをさそうとしたゴジラだがその刃があと少しという距離で停止してしまった。
(何故だ?)
冷静であるはずの意識が混乱してきた、
収拾しようとしても巧くいかない、そんな時急に新たな意見が頭に飛び込んできた。
(・・・・・・・・・・・・、殺さないで・・・・・・)
(!?)
(お願い、この人を殺さないで!)
(!?・・・っモスラ・・・・・・)
モスラの意志が急に現れた、ゴジラの脳は更なる混乱に陥ろうとしている。
(何故、殺してはいけない?)
(フレイラスさんが言ったでしょ、止めてって)
(だが交信できない相手にどうやって!?)
(交信できなくても、出来る、意志を送り込むことは出来るんでしょ?)
(ああ、だが相手の脳にはプロテクトがかかっていてどうしても脳に直撃しない)
(お兄さん、テレパシーはただ会話にだけ使うものじゃ無いって昔私に言ったでしょ)
(!)
(そうよ、お兄さんならできる、その意志を光に込めて、パジリグスに!)
(分かった)
モスラの意志は微笑みながら、消えていった。
(そうだ、これなら!)
ゴジラは両腕の細胞に自分のイメージを送った、
弓と矢だ、ブレードが二つに裂けて曲線を描き、クローも3本が形を変えていく、それぞれが適当な形になると変化が終わった。
(完成、名前は・・・・え〜と『エレキアームズ・アローフォーム』だ!)
名前が決まり、狙いをすましている最中、パジリグスが目覚めた、
最後の力を振り絞って、尻尾の剣から熱線を浴びせてくる。
(くっ・・・・・・・集中しろ、集中しろ、思いを矢に込めて・・・・・・・!)
ゴジラの動きが止まった、全ての矢が青い光を放つ、いつもの力強さを感じさせる光ではなく、まるで澄んだ青空か海を現すように静かな光だ。
(届けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!)
矢がまるでこの世界を貫く様な凄まじいスピードでパジリグスに直進していった、もう光速すらも超えているだろう。
到達したと同時に凄まじい衝撃と光があたりを覆った。
戦車や装甲車だった残骸や人の死骸、ゴジラとパジリグスの肉片がそらを舞、粉々に吹き飛んだ。



光と衝撃が治まった後、ゴジラとパジリグスの巨体がまるで何事もなかったかのように立っていた。
光速を超える矢を受けたにもかかわらず、パジリグスの肉体には傷1つついていなかった、ゴジラもそうだ。
そして2体はまるで親しい友人にでも会っているかのような表情でお互いをみていた。


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