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ゴジラvsフリーズガン〜銀世界の悪魔〜 
作:香月

第8章 氷結都市

ビルギルスの死体はなおも血を吹き出し、大阪を赤一色に染め上げようとするかのように流れ続けた。
すでにゴジラの姿はない、ゴジラはフリーズガンを求めて広島へと向かっているのだった。

広島

自衛隊の迎撃部隊は死体と氷漬けの機械だけとなった。
その中央でフリーズガンは全身から冷気を放ち、広島を銀世界へ変えている。
かつて炎に包まれたこの街を今度は氷が包み込もうとしているのだった。
だがなぜフリーズガンは零下100度を下回る極寒の環境で生きることが出来るのか?
それは彼の種の誕生から話さねばならない。

フリーズガンの故郷の惑星は、陸地が20%で残る80%は全て海、しかもその半分は氷が覆っていた。
その理由は恒星との距離があまりにも遠すぎたためである。
海上、陸上は毎時冷夏50度を遙かに下回り、恒星からの光や熱はまったくの皆無であった。
だがその惑星に住む生命達は肉体その物を氷と同じ成分に変えて、その極寒の環境に耐え抜いた。
核にあたる物を球体状にし、腕や足などは付近の氷を吸収、再構成して作り上げ、陸上でも生きることが出来るような身体に進化していったのである。
だがその惑星は今はない。
その惑星は内部の異常な核分裂によって異常気象を起こし、温室化していったのである。
寒さに耐えられる生命でも暑さには弱かったらしく、生命達は次々に滅んでいった。
僅かな例外を残して・・・。

高々度からの爆弾もミサイルも途中で凍り付いて、役に立たなくなっていく、広島は完全にフリーズガンに占領されたのだ。
(これでいい・・・このままこの星を・・この星に住む全ての生命を滅ぼせば・・・この星は我の物になる・・・)
第2の故郷を手にするため、それが彼の目的だった。
(この時のために我は生き続けた・・・住める星が手にはいるのなら・・・異星人だろうと、なんだろうと利用してやる! そして奴らに・・・。)
突如フリーズガンの視界に黒い物が映ってきた。
見間違いではない、『コウチ』とやらで倒したはずのゴジラが目の前にいるのだ。
(そうだった・・・・奴の首も交換条件の1つだったな。
今度こそ、息の根を止めてやる!)
彼は両腕の刃を光らせ、ゴジラに突進していった。


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