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| ゴジラvsメガファントム〜そらから来た少女〜 |
| 作:香月 |
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第1話 変身 深夜、空には巨大な月が登り、巨大な墓標の様な建築物の発する光は、夜の闇をかき消し、昼間の様な明るさを保っていた。 だがその光が届かないところで今日も人知れず、戦いが続いていた。 ある工場施設の一角。 かつては何十人もの従業員が勤務していたこの地も今はただの残骸でしかなく、昆虫や小動物のすみかと化していた。 そしてこの時、此処で二つの力が戦っていた。 1つは甲虫のような堅い殻を被った一つ目の怪物、ソルジャーレギオン。 もう一つは人間を模した姿を持つ者、名は八神旭(ヤガミアキラ)。 どちらも深くはないが多少の傷を負っていた。 ソルジャーレギオンの目に何かが映った、それは目の前の八神のデータだった。 「キシャァァァァァァァ!」 突如ソルジャーレギオンは大きく吼えた、するとその背中を覆う殻が砕け中から長い筒のような物が伸びてきた。 これを見た瞬間、八神は姿勢を低くすると大きく跳躍した。 八神が地上から離れると同時に八神の後ろにあった工場の壁が砕け散っていた。 (こいつはただのソルジャーレギオンじゃない、少なくとも多少のサイボーグ化をされている。) 八神は片腕を着いて再び跳躍した、 空中にいる間に撃ってこなかったのは弾丸の装填に時間がかかるのかそれとも空中にいる敵には攻撃できないのか、 八神は後者である可能性を期待して降下する時の引力を利用してソルジャーレギオンを殴りつけた。 だが90式戦車の装甲すら砕くはずのパンチが全く通用せず、逆に手の皮膚がつぶれて血が流れた。 一瞬動揺する八神にソルジャーレギオンの前足からの打撃が炸裂した。 吹き飛ばされた八神は後方にあった壁に衝突して血を吐いた。 壁の方も深い亀裂が入っておりちょっと触っただけで崩れそうに見える。 立ち上がろうとした八神の腹にソルジャーレギオンが突進した。 目の周りの3本の角が八神の腹に突き刺さる、 八神は引き抜こうとソルジャーレギオンに組み付き押し返そうとするがうまく力が入らず角がさらにめり込むだけだった。 歯を食いしばりながら抵抗する八神だが角はもう八神を突き破らんとしていた。 だがその時、突然八神の力が大きくなった。 八神はソルジャーレギオンの角を引き抜くと、押さえ込むようにソルジャーレギオンを押していく。 八神は口を大きく開いて叫んだ。 「変、身っ!」 八神の手に雷の文字が現れると同時に八神の身体が黒い鎧を纏ったかのように変貌していった。 鋭い爪、肩から生えた棘、背中には剣竜の様な背鰭が生えていた。 頭には肉食恐竜の上顎を思わせるような物体がヘルメットのように乗っていた。 これは獣人態と呼ばれる形態で小型の怪獣等との戦いの際に変身する形態である。 八神の本来の姿である怪獣態に比べると攻撃力や防御力は遙かに下回るが、その分敏捷性に優れている。 獣人態となった八神はソルジャーレギオンの前足を掴むと力任せに引きちぎった。 悲鳴を上げるソルジャーレギオンの首を片腕で抱え 腹にあたる部分にもう片方の腕をそえるとプロレスの投げ技の様にソルジャーレギオンを地面に叩きつけた。 ソルジャーレギオンの背中の砲塔が殻ごと砕けた。 ソルジャーレギオンの身体に充満するガスが穴から大量に流れた。 悲鳴を上げながら起きあがるソルジャーレギオン、だがその視界に八神の姿は無かった。 「とりゃぁぁぁぁぁぁ!」 ソルジャーレギオンの斜め上方から八神の声が響き渡った。 大きく跳躍し、落下しながら空中で一回転してソルジャーレギオンへと一直線に向かっている。 「スパークGキィィィィィック!」 ソルジャーレギオンの頭部に青い電流を纏った八神の右足が突き刺さった。 断末魔の叫び声をあげながら爆発炎上し消滅するソルジャーレギオン。 その炎を背に八神は人間の姿に戻っていった。 傷が痛むらしく少しよろけるような足取りで八神はゆっくりと工場から離れていった。 そんな自分を見ている者がいることも知らずに。 「あれが・・・・・ゴジラ。」 八神の後ろの炎の向こうに少女のような影がそう呟いた。 |
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