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| ゴジラ 怪獣列島 |
| 作:MOTHGO |
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3 轟天号大破 翌日、対生防衛軍に前日にシベリアで起こった事件の情報が入った。 「死体で見つかった怪獣は今までに確認されていない種類です。死因は爆死。 高エネルギーの光線を受けたと思われます。 残留エネルギー計測の結果、現代の兵器ではこれと同様のエネルギーを作り出すことは出来ません。巨大生物特有のエネルギーです。」 「目撃者の証言によりますと死体の怪獣は確かに光線のような光を受けて爆発しています。 その後、光線の発射もとと思われる未確認物体が地中に姿を消したと言う証言も得ています。」 「その後、中央シベリア平原では正体不明の移動する震源によって発生した地震が相次いで起こっています。」 「また、現場付近では白亜紀に存在したアンキロサウルス科の恐竜の化石が多数発見されています。その事から考えると・・・」 「・・・・・・アンギラスか?」 「過去にもアンギラスがシベリアで目撃された例があります。 これだけの情報で決めつけるのもどうかと思いますが、否定は出来ないと思います。」 「ロシアに警戒を伝えた方が良いな・・・。」 「松岡艦長〜。」 廊下を歩いていた松岡を呼んだのは新星だった。 「新星さん・・・またですか!?」 だがいつもの陽気(?)な新星の表情はその時真剣だった。 「轟天号について話がある。場合によっては・・・命を落とす重要な話だ。」 轟天号整備室。 整備員が慌ただしく走り回っていた。新星が窓の向こうに見える轟天号を指さして言った。 「あれが見えるかね?」 「ゴジラの・・・爪跡。」 小笠原でのゴジラとの戦闘で付けられたものだった。 「耐熱・対放射能遮断合金が完全に削られている。 怪獣とは言え生物があれを傷つけるなんて事があるとは全く予想してなかった。自分の腕にのぼせ上がっていたんだな。 修理用のCKK−1と必要機材が用意されていないんだ。取り寄せているが、あと1週間かかる。」 「それでは、もし1週間以内にアンギラスが出現してこの部分を攻撃されたら・・・」 「だが1週間以内にアンギラスが出なければ良いんだ。たとえ出たとしても傷を攻撃されなければ他の部分で耐えることが出来る。だからもしもの時のために君に・・・」 そのとき基地全体に放送が流れた。 「北シベリア低地にアンギラス出現。轟天号乗組員は出撃体勢を執ってください。繰り返します、轟天号乗組員は・・・」 「こんなマンガみたいな展開があるか〜!!」 新星の悲痛の叫びが響いた。 北シベリア低地。 凍り付いた大地が震え出す。氷を突き破り吹き出した土の中から現れたモノ・・・アンギラスだ。 アンギラスは進路を南にとった。 レナ川に入ったアンギラスは尚も南に進み続ける。 そこにロシアのジェット戦闘機Su−27がアンギラスに攻撃を開始した。 ミサイルが命中し、水柱と火柱が同時にあがる。 しかしアンギラスは多少いやがるようなそぶりを見せただけで進撃を続ける。 そして対岸に着くと土砂をまき散らしながら穴を掘って地中に潜り始めた。 その穴めがけてミサイルが発射される。 爆発し、流れ出した土で穴は埋まるがアンギラスはそのまま行方不明になってしまった。 一方、日本に対してロシアから轟天号を出撃させてほしいという連絡があった。 だが日本はゴジラを倒したことにより完全に油断しきっていた。 「轟天号がある以上、我々に負けはない。」 「アンギラスなど敵ではない。」 その油断は決してあってはならないものだと加藤だけは思っていた。 ゴジラさえ本当に死んでいるのかもわかっていないのに、ゴジラと同等の戦闘能力を有するアンギラスに今の状態で向かっては勝ち目はないのではないか。 もし轟天号を倒されたら・・・。加藤の不安は増すばかりだった。 翌日・ロシア連邦アルダン地区。 「昨日アンギラスが出たって。レナ川で消えたみたいだけど。」 「またアンギラスか。こっちの方まで来るのか?」 「どーだろな。地下を通り過ぎてくれればいいんだけど・・・」 そのとき話をしていた男達の立っていた地面が揺れだした。 「じ、地震か!?」 突如男達の目の前にあった建物が地中に沈んでいった。 大量の砂埃が舞い上がる。 そして男達はその砂埃の中に動く影を見た。 「ア、アンギラスだ〜!逃げろ〜!」 「助けてくれ〜!」 地中から姿を現したアンギラスは再び南を目指して進撃を開始した。 直ちにロシアから連絡があり、轟天号の出撃体勢が整えられた。 そんな中、再び加藤が松岡に声をかける。 「松岡さん!どうして俺を連れて行ってくれないんですか!?」 「おまえが戦う意味を見つけるまでダメだと言ったはずだが?」 「俺が戦う理由は・・・怪獣を倒して、怪獣を倒して兄貴の復讐をすることです!」 「・・・そうか、じゃぁ連れてはいけないな。」 「そんな!一体どうすれば・・・」 松岡はそのまま轟天号に向かっていった。 それから1時間後、出撃した轟天号はアンギラスと対峙した。 「ロケット弾発射。」 轟天号のロケット弾発射機からロケット弾が発射される。 だがアンギラスはその俊敏さでロケット弾を回避する。 「ミサイルロックオン、発射。」 さらに誘導弾発射機から発射されるミサイル。 これは避けられないとわかっているのか、硬く鋭い針がはえた甲羅を使ってすべて受け止めた。 そこでアンギラスは反撃に出た。地面を蹴り、轟天号に向かって飛び上がった。 「横移動で回避。」 轟天号は横移動で攻撃を避ける。 だがアンギラスの尻尾の先端にある骨の塊が轟天号を殴りつけた。機体のバランスを崩した轟天号にさらに急降下攻撃を加えるアンギラス。 甲羅の針と轟天号の装甲の間に発生した摩擦熱で火花が飛び散った。 地面に着地したアンギラスは再び同じように攻撃しようと飛び上がった。 「電子砲発射!」 強い衝撃で初めは身動きがとれなかった松岡は一瞬の隙をついて命令を出した。 すぐさま発射された電子砲は向かってきていたアンギラスに命中、大地に叩き付けた。 「ミサイル、ロケット弾一斉発射、反撃の隙を与えるな!」 命令通りに大量のミサイルとロケット弾がアンギラスに向かって発射された。 電子砲でからだが麻痺しているアンギラスは先程までの素早い動きが出来ず、全弾命中した。 それでもアンギラスは少しでもダメージを減らそうと轟天号に甲羅を向けた。 これで防御しようとしているのだ。 確かに直進するロケット弾は防ぐことが出来ているが、ミサイルはアンギラスの後に回り込み腹部を直撃した。 アンギラスは悲鳴をあげて転がり、腹部を露わにした。 「電子砲発射!完全に動きを止めろ!」 発射された電子砲を見て、アンギラスは無理矢理飛び上がりそれを避けた。 一発目の電子砲はある程度回復しているようだ。 ミサイルとロケット弾をかわしながらアンギラスは地中に潜った。 「TSBを使用する。地中潜行用意。」 「艦橋・整流翼収納、機首ドリル回転準備よし、地中潜行開始。」 轟天号の機首が下を向き、ドリルが大地に突き刺さる。 回転するドリルは砂埃を巻き上げながら徐々に地中へと沈んでいった。 ある程度潜ったところで轟天号は停止した。 「アンギラスの位置は?」 「前方約700メートル、こちらに向かっています。」 「よし、目標との距離200メートルでTSB発射。」 地中潜行爆弾TSB−09の発射準備が進められる中、レーダー上の光点は近づいていた。 そして轟天号とアンギラスの距離が200メートルになる。 「TSB−09発射。」 先端のドリルが土を削りながらアンギラスに向かって進んでいった。 「着弾まで6秒・5・4・・・」 レーダーには大きなかたまりに小さな点が吸い込まれていくのが映し出された。 それと同時に地上では大量の土と共に炎が吹き出した。 「やったか?」 だが爆炎の中のかたまりは尚も轟天号に向かっていた。 「目標の両脇に高エネルギーの熱源感知!こちらに向かっています!」 アンギラスは轟天号をかすめるような進路をとった。両脇の熱源を轟天号にぶつけるように・・・。 「緊急浮上、急げ!」 「間に合いません、攻撃受けます!」 その時轟天号乗組員の視界がまぶしく光り輝いた。 轟天号は金属の塊となり、紅い炎と共に地上に押し出された・・・・・・。 〔轟天号大破!〕 〔乗組員は瀕死の重傷〕 あまりの事の重大さに防衛庁では臨時の会議が開かれていた。 「アンギラスのその後の動きは?」 「アンギラスは現在、傷を癒すためかハンカ湖底で眠っていると思われます。ハンカ湖の周りは防衛のため中国・ロシア軍が囲んでいます。」 「彼らの火力をどうこう言うつもりはないが、果たしてそれでアンギラスを倒せるか・・・。」 「また、もしそれを突破されたときのために日本海では護衛艦、潜水艦、戦闘ヘリ数十機が待機しています。そしてさらに極秘開発された兵器を配備しています。」 「轟天号の冷線砲を元に開発された[冷凍メーサー車]です!」 するとそこにはどこから入ってきたのか新星がいた。 「冷線砲ほどの威力はありませんがその分大量製造できます。と言っても今は5台しかありません。しかしアンギラスの進行を阻止するならば5台あれば十分なはずです!」 「冷凍メーサー車・・・そんなものがあったとは・・・。」 「それで?轟天号の修復はどうなっているんだね?」 「はい、装甲のCKK−1によりある程度のダメージは軽減できましたが、ゴジラ戦での破損部から損傷が内部まで達しています。完全な修復完了には3日はかかります。」 「ゴジラ戦での破損?なぜそんなものがまだあるんだ?君のミスか!?」 「過ぎてしまったことを言っても仕方がない。防衛線ではなるべく時間を稼ぐ。その間に少しでも轟天号の修復を進めてくれ。できるね?」 「・・・はい。失礼します。」 やはり自分のせいだと思っているのか、新星は落ち込んだ表情で会議室を出て行った。 そのころ、小笠原諸島海底で黒く大きなかたまりが活動を再開していた。 それはゆっくりと北西目指して泳ぎ始めた・・・。 |
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