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| ゴジラ 〜大怪獣総決戦〜 |
| 作:ファズ |
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第六章 三原山の異変 琵琶湖 辺り一帯に恐竜の不気味な咆哮が響き渡る・・・。 その隣には凍り付けになった怪獣が横たわっている。 「やはりこの程度か・・・、つまらん・・・。」 恐竜は後ろを向き、その場を立ち去ろうとした。 しかし、何者かの気配を感じ、空を見上げた。 「何だ?ありゃぁ。」 光輝くほこりのような物、雪ではない。 光り輝くその粉は、やがて恐竜の眼前に降り注いだ。 ただならぬ気配・・・、それは間違いなく怪獣のものだった。 恐竜は降り注ぐ粉をジッと睨む。 時間が経つに連れ、粉は何かの形になっていく。 自分とは比べ物にならない、恐ろしく巨大な物・・・。 恐竜は少し後退し、戦闘体勢にはいった。 「そう早まるなって・・・。」 「誰だ!?」 やがて現れた巨大な何か。 恐竜の2倍はあろうかという緑色の巨大な身体、無数に生える触手、牙が隙間無く生え渡る巨大な口。 (な、何なんだこいつは!?) 「戦っても構わないが、その前にいくつか質問させてくれ。」 「ふざけるな!貴様に話す事などない!」 そう言って恐竜は真っ向から跳び掛かった。 バチン!! 「ぐはっ!」 ドシャッ! 触手からの強力な一撃をくらい、恐竜の身体は地面に叩き付けられた。 「おとなしく質問に答えれば手荒な真似はしない。」 「分かった・・・。質問に答えよう。」 ふらつく脚で立ち上がりながら恐竜が観念した様に応えた。 「まず初めに・・・、日本で何が起きているのか教えてもらおうか。」 恐竜はその言葉に驚いている様だった。 「お前、怪獣のクセに知らないのか?」 その言葉に今度はビオランテが驚かされた。 「どういう意味だ?」 恐竜は少し考えていたが、ハッとした様に言った。 「なるほど、そういう事か・・・。じゃあ知らないのも無理はない。」 「何の事だ?」 「教えてやろう、何故お前だけ知らないのか・・・。」 2体の会話は村上を通して五十嵐、宮島に伝えられていた。 予期せぬ事態に、3人とも困惑していた。 五十嵐「いったい、どういう事なんだね?」 村上「待って下さい。」 「お前は・・・、意図的に造られた怪獣だな。」 「なっ!」 「・・・フフ、やはりそうか。奴と同じモノを感じる。」 「奴?」 「この戦いの支配人だ。」 「何だって?」 「俺達は1000年に一度、王を決める戦いを行う。だからこれから沢山の怪獣が出現する。」 「王を決める戦い・・・。」 「そうさ。怪獣は生まれた時から本能的にこの事を知っている。造られたお前は別だがな。」 「どういう戦いなんだ。」 「簡単さ。生き残った奴が支配人と戦い、勝てば王になれる。怪獣王だ・・・。」 恐竜は不気味な笑みを浮かべた。 「負けたらどうなる?」 「死んだらそこで終わりだが、死ななければ次を参加出来る。」 「死なない事はあるのか?」 「戦闘不能と見なされれば、その場に封印される。支配人によってな・・・。」 「その支配人ってのは何者なんだ?」 「俺も会った事はないが・・・、お前に奴と同じモノを感じる・・・。」 『お前と同じモノを感じる。』、やはり聞き間違いではなかった。 恐竜は確かにそう言った・・・。自分と同じ細胞を持つのは、ゴジラしかいない・・・。 「おっと、そういえば・・・。」 ビオランテはハッとして顔を上げる。 「もう1人、奴と同じモノを感じるのがいたなぁ。」 「何!?」 「封印されてても、外の様子は分かるんでね。」 「誰だそれは?」 恐竜は大きく裂けた口を引きつって不気味に笑った。 「・・・・・・ゴジラ・・・。」 ビオランテは言葉を失った・・・。 どのくらい時が経っただろうか。どのくらいの時間そこに立っていたのか。 ビオランテの頭の中は真っ白になっていた・・・。 「気がすんだか?だったら俺は失礼するぜ?」 その言葉に、ハッっと我に返った。 「待て!」 恐竜は立ち止まり、振り返った。 「今度は何だよ?」 「前回の戦いに参戦した怪獣の名前を教えてくれ。」 「何でそんな・・・・・・。ちっ、怪獣のクセに人間の言いなりかよ。」 恐竜は小さくため息をついて続けた。 「俺の名はゴロザウルス。あれはバランだ。奴は死んだ、じきに封印される。」 「他は?」 「急かすなって。 あとは、マンダっていう馬鹿デカい蛇と、ギドラっていう黄金の三つ首竜、それとバラゴン。 こいつは、赤い身体をした地中に潜る奴だ。」 「それだけか?」 「他にも沢山いたが、皆死んだ・・・。」 「誰が勝ったんだ?」 「ギドラさ。だが支配人に負けた、秒殺に近かったな。」 ビオランテは俯いて黙り込んでしまった。 「それと、たぶんお前は参戦出来ない。」 「そうか・・・、分かった。」 「お前が人間の仲間なら、奴らに言っておいて欲しい事がある。」 「何だ?」 「怪獣だからという理由で殺そうとするな、ってな。・・・俺達だって好きで暴れるワケじゃない。 相手が何もしなけりゃ何もしない。」 話をするゴロザウルスの目に、涙のような物が見えた。 「お前・・・。」 「まっ、人間の味方のお前には分からないだろうがな。」 ビオランテは再び黙り込んでしまった。 「次会った時は容赦しないからな。」 そう言い残し、ゴロザウルスは琵琶湖を去った。 宮島「ゴジラと同一の細胞を持つ怪獣がいたとは・・・。」 五十嵐「何という事だ・・・。」 村上「それに、ゴロザウルスの言った事が本当なら・・・。」 司令室を重い空気が包む中、オペレーターが突然叫んだ。 オペレーター「『ゴジラ管理隊』より報告!三原山に異常発生!」 五十嵐、宮島、村上の3人は顔を見合わせた。 一番恐れていた事態・・・。 『怪獣は生まれた時から本能的に知っている』、これが本当ならば、ゴジラも参戦するハズである。 宮島「ゴロザウルスが話しただけでもあと3体います。それにゴジラが加わったら・・・。」 五十嵐「・・・・・・全部隊出動!!ビオランテを三原山へ向かわせろ!」 宮島「了解!」 宮島「直ちにビオランテを三原山へ向かわせる!至急手配を済ませろ!!」 オフィスへ駆け込んだ宮島が怒声をあげる! 村上「ゴジラだけでも何とかしなければ・・・。」 管理隊隊員B「ビオランテ出動!!」 ビオランテは再び粒子へと姿を変え、空へと舞い上がっていった・・・。 |
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