◎Oneself◎
『私の足はいつも痛いけど、なんとか痛みと付き合ってやってくんだよ。』
ベビーシッターをしていた9歳の女の子に言われた言葉。アパートの床で何か踏んづけて
右の足の裏にトゲが刺さったのか歩くたびに足が痛んで、「足が痛い、足が痛い」
とわめいていたら言われた言葉。こんな小さな子に呆れられて、20歳にもなって
文句ばかり言っていた自分が情けなくなった。彼女の言葉がきっかけになって、
人生はきっと問題ばかりだけど、その問題たちとなんとか付き合ってやっていくもの
なんじゃあ無いか、と思い始めた。人生の中の問題っていうのは、ひとつひとつは
片付いていくかもしれないけど、問題が全くゼロになるなんて事は無いのじゃ無いか。
彼氏が出来れば仕事首になって、次の仕事が見つかれば風邪引いて、風邪が治れば
お金が無くて、給料日には猫が死んで、それから立ち直ったら友達と喧嘩して、
仲直りする頃にはテレビが壊れて、テレビの修理が終わればお母さんが怪我をして、
お母さんの怪我が治ったら彼氏とぎくしゃくして、っていつも必ず何か有る気がする。
全てのことが上手く行ってて、何も悩みも問題も、泣く理由さえも無い、なんて時間は
そんなにやって来ないんじゃ無いかな。忙し過ぎたり暇過ぎたり、ストレスが溜まったり
やる事無さ過ぎてぼけたり。ひとつひとつの問題でいちいち落ち込んで凹んで
泣きべそかいて、「私の人生最低」って思ってたらきっと、一生「私の人生最低」
って思い続けるんだろう。人生って言うのは、問題だらけが当たり前なもので、
問題をゼロにするのがゴールじゃなくて、いかに問題と一緒に生きて行けるかなんじゃ
ないか、と思い始めた。誰だって問題抱えて生きてる。幸せそうに見える人だって
パーフェクトな人生送れてるかどうかなんて疑問なところだし。だけどその中で
自分で自分を幸せにする方法を持ってる人が本当に幸せになる。「私なんかダメだから
」
「誰も解ってくれやしない」って泣いてばかりで、幸せになろう、元気になろうと
努力しない人は本当に幸せにも元気にもなれない。自分の好きなこと、嫌いなこと、
自分がどんな人か、自分はどうやったら「嬉しい」って感情を持てるのか、そうゆう事、
解ってる人は強い。ゆいはまだそこまで大人じゃ無いから、苦しい時は人に頼って、
自分一人じゃどうにもならないと思ってた。人に頼るのも悪いことじゃないけど
「自分自身を探す」ことも大事なことだと知った。だから、今日の嬉しかったこと、
あんまり嬉しくなかったこと、のリストを作り始めた。嬉しかった出来事なら
又有って欲しいし、だからそれはきっとゆいがその事をするのが好きって証拠だから。
言わば小さな幸せ探し。小さな幸せは、本当に小さなことで良い。例えば、散歩すること
だったり、励ましてくれる本があったり、好きな音楽を聴くことだったり、マニキュア
塗ることだったり、日焼けすることだったり、テレビ見ることだったり、友達と飲みに
行くことだったり、誰かから電話がかかって来るってだけで幸せになったり、ゆいの
リストには本当に小さな、他の人にしてみればくだらないって思うようなことばかりが
並んでる。だけどそれで全然良い。小さな幸せをいっぱい持ってる人は、大きな問題が来て
苦しくなっても、小さな幸せを少しずつ使って自分のムードをちょっとずつでも向上
していけるんだろう。自分を幸せにする方法を知ってる人は、例え一つのことが
上手く行かなくても、「それだけが自分じゃない」って、強く居られる。彼氏と別れても
仕事してる自分が好きかもしれないし、仕事が無くなっても健康だから大丈夫って思える
かもしれない。不健康な時も、お金が貯めてあって薬が買えたり、お金が無くて
遊びに行けなくてもペットが安らぎをくれるのかもしれない。ペットが居なくても
友達と会えるし、友達が忙しかったらテレビが楽しいかもしれない。テレビが
つまんなかったら家族に電話するチャンスかもしれないし、家族と喧嘩したら彼氏が
慰めてくれるのかもしれない。問題も尽きないかもしれないけど、それをカバーする
他の要素も尽きない。だから、一つのことが上手く行かないからって、人生終わりだ
みたいに思ってはダメなんだ。自分を知ることで自分を少しでも幸せにする方法を
身に着けて強くなって行く。自分と仲良しの、信頼できる友達になって、自分に
自分で「大丈夫だよ」って言ってあげられるように、自分で自分に「今は泣きたいだけ
泣いて良い」って言ってあげられるように、自分で自分を幸せにしてあげられるように、
小さな幸せ探しをしよう。自分が自分を愛してあげなくて、誰が自分を愛してくれる?
自分が自分にありがとうって思ってあげなくて、誰がありがとうって思ってくれる?
誰かの為に生きるなんて絶対に言わない。だってこれは他の誰の物でも無い、自分の
人生だから。自分が自分の為に生きなくて誰が自分の為に生きてくれる?『自分』
って言う存在の大切さが最近解って来た気がする。今まで20年間自分の事、好きじゃ
無かった。そのうちここ6年ぐらいは自分の事好きになろうって努力して来たけど
なかなか難しいことで、やっと近頃6年目にして自分の事ちょっとだけど好きになって
来た。友達のくれたアドバイスだけど、「人に好かれないと意味が無いとか、人に
愛されないと価値が無いとか、人の為に何か出来ないと生きててもしょうが無いとか、
そんなことは絶対無いんだ」って。何したって良いって言う人とダメって言う人が
居るんだから、自分の良いと思うことをして、それで他人にも褒められたらラッキー
ってぐらいに思うようにしないと。「幸せの基準はいつも自分のものさしで決める」って
そのものだね。苦しくても悲しくてもどうにかして生きて行って、そうやって成長して、
まだ生きてるってだけで価値が有るんだと思う。自分をもっと知って、自分を好きに
なってあげられることが大切なんだと思う。