乱馬へ
元気にやっていますか?
乱馬がこれを読んでいるということは、私はもういないのでしょう。お別れを言いたくはないけれど、言わずに行くのはもっと嫌なので、手紙にしました。
病気になって治らないかもしれないとわかったときは、もっとあなたに対して素直になっていれば、喧嘩をしていた時間も仲良くしていればと何度悔やんだかわかりません。でも今は違います。今では、ああしているのが一番私たちらしかったと思っています。乱馬もそうでしょう?
二度目に倒れて体力がなくなってから、私は私がいなくなったあとのことをよく考えます。(こんなことを言うと気弱になるなって怒られそう) 「天道あかねがいなくなった」という穴が空いても、水が低いところへ流れ込むみたいに、時間が私を埋めるでしょう。残った人のことを思うと、早く、早く、そうなってほしい。
でも同時に忘れられたくない!
私が確かに生きていたという証が、爪あとが、とてもとても欲しい。
お母さんもこんな気持ちで亡くなったのかな。
私がいなくなったら私の部屋はどうなるんだろう? しばらくはそのままだろうけど、いつかは片付けるでしょう。机やベッドは隅に寄せておくか、捨てるか。本やCDはなびきお姉ちゃんに好きにしてもらって、教科書は捨てる。机の中の日記帳は、捨ててもいいけど、かすみお姉ちゃんか乱馬にもらってほしい。
かすみお姉ちゃんならずっと大事にしてくれる。乱馬に見せるのはとても恥ずかしいけれど、私が毎日何を考えていたかわかると思う。
もし病気が治ったらあれもしようとか、私がいなくなったらこうなるだろうとか、昔のこととか、考えて疲れてしまうことが多い。考えたってなるようにしかならないし、私は精一杯今を過ごすだけ。それでも考えずにはいられない。
病気や不運を悔やみたくはありません。時間がもったいないから。
でも一番心配なのは、乱馬、あなたのこと。
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