以下は著者名の50音順です。表記は
◇タイトル
◇著者名
◇出版社
◆感想・意見等
となっております。




◇いちばん大切な人
◇青柳祐美子
◇ダイヤモンド社
◆幼なじみの美和と紘平の成長とその心境の変化を描いた同名ドラマのノベライズ。幼なじみで気も使わずに
付き合ってはいるものの、本当はお互い好きだったことや近すぎて言えないこと…数々の共感をしました。色々と
納得させられるように身近でありそうな感じでした。そう長くはない小説でしたが純粋さが残り、引き込まれるもの
というか何か魅せられるものがあった様に思います。ドラマを見てない人にオススメ。


◇池袋ウエストゲートパーク/少年計数機 ウエストゲートパークU/骨音 ウエストゲートパークV/
  電子の星 ウエストゲートパークW
◇石田衣良
◇文藝春秋
◆ドラマにもなったIWGPの原作。ただドラマになったのは「池袋ウエストゲートパーク」の初めのほうだけ。その後、
マコトはちょっとした探偵のようなお金にならないことをしている相変わらずの生活で問題を一つ一つ片づけていく。
実際に起こっているとは思えない問題を解決していく様子は少々危険も伴っているが、カッコ良いし、池袋に行って
会ってみたいと思わせるに違いない。池袋という地も今はこの本と大きく違うとおもうが、行ってみたいものです。
ドラマを見ている見ていないに関係なくオススメ!


◇赤(ルージュ)・黒(ノワール) 池袋ウエストゲートパーク外伝
◇石田衣良
◇徳間書店
◆上記の池袋ウエストゲートパークの裏で起こっている出来事。共通の登場人物もいるのでIWGPを読んでから読むと
理解できる点も多い。暴力団がらみのちょっとした犯罪でなく、もっともっと奥の深いややこしい警察には言えないような
犯罪で構成されている。IWGPの一章よりも長いが一つの事件が色々姿形を変えて解決に向かう。さすがIWGP外伝、
おもしろいです。


◇4TEEN
◇石田衣良
◇新潮社
◆14歳の少年4人が大きく成長する模様がこと細かく、そして的確に表現されている一冊。17歳の私までもが3年前を
振り返り、懐かしんでしまうような感じでした。イマドキと言えばそうかもしれませんが、私と年齢も近い分、同じ様な経験も
したことがあったし、最近の14歳の少年の様子が知れるかもしれません。若い人でも大人の人でも感じることは違っても
読んで損はしないと思います。


◇LAST
◇石田衣良
◇講談社
◆追いつめられた人や人生における究極の選択をせまられる人々の話。短編小説6作ほどからなり、様々なLAST具合
である。LASTの奥までは描かれていないのが物足りない気もするが興味本意で読むと面白いかも。いろいろな人生が
あるのが実感できることでしょう。

◇東京タワー
◇江國香織
◇マガジンハウス
◆東京で暮らす大学生の生活をメインにその友達のことやちょっと歪んだ恋愛について説かれている。自分の母親の
友人と付き合う主人公の気持ちは少々理解しがたかったが逆に新鮮な感じとリアリティーあふれてくる文章には驚いた。
今の恋人に疲れたら読んでみるのも良いかも!?
近々映画化されるそうです。主演は黒木瞳さんだそうです。(3月17日情報)

◇死者の体温
◇大石圭
◇河出書房新社
◆ある男がある人の今まで生きてきた人生とその人がいなくなったらその周りの人間はどう思うだろうかなどと考え、
その結果首を締めて殺してしまう。その殺す瞬間を快感として楽しんでいる。しかし表向きでは誠実で信頼も厚い、
そんな男の絞殺と表向きが繰り返される少々グロテスクな作品。最後にこの男がどうなるかというのが気になるので
読み切れた。表紙も少々グロテスク…


◇処刑列車
◇大石 圭
◇河出書房新社
◆かなり恐ろしい本でした。以前読んだ大石氏の著書(死者の体温)に負けず劣らないほど恐ろしかった。上記作品と
同じく結末が気になって恐ろしいと感じながらも読み切りました。表紙からして恐い…借りた自分に後悔を感じました。
前々から手にとっては棚に戻していたので思い切った自分を責めたくなりました。大石氏の作品はすばらしいものばかり
ですがこれはちょっと恐すぎました。どなたか勇気のある方、是非読んでください。
5分の3もしくは5分の2がキーワードです。


◇ネバーランド
◇恩田陸
◇集英社
◆同名ドラマの原作。ドラマとは少し違っているが原作は冬休み、家庭の事情で寮に残っている17歳の高校生3人+
近所の通学生の計4名が一週間で家のことや今まで言えずにいたことを話し、共に悩み、成長していく過程の物語。
同じ年齢ということもあって人に言えない悩みの苦しさに共感。各々の過程の事情は身近にないようなことまで様々。
冬休みの一週間で信頼が深まっていくのも魅力的だった。ドラマをみる前でもみた後でも読める作品。


◇失はれる物語
◇乙一
◇角川書店
◆6つの短編小説からなる本。すべての物語が続きの気になるところで終わっていてもっと読みたいと感じずには
いられませんでした。すべての物語で読み終えたあとに自分の中でいろいろと想像、空想したりして続きを考えてしまうはず
でしょう。カバーが変わってて気に入りました。


◇少年にわが子を殺された親たち
◇黒沼克史
◇草思社
◆この本は小説ではなく、少年犯罪の被害者の家族を取材したノンフィクションの評論である。正直、私がこの本を読んでも
被害者の親御さんの気持ちは半分もわからないのだが、少年犯罪の実態や隠された裏側に興味のある私は読みたいと
思った。残された家族の現状、苦悩などが書きつづられている。少年法で守られている加害者、その親に対する気持ちや
被害者の兄弟の気持ちなど知っているつもりだったことを改めて考えさせられ、感じた一冊。草思社出版のほかの少年
犯罪を被害者側に立って記している本も読みたいと思った。


◇アンテナ
◇田口ランディ
◇幻冬舎
◆幼い頃に妹が行方不明になり、成長してもその謎は深まっていく。それが原因で弟までもが顔を知らない姉のことを
知っていたりする。弟はアンテナを通じて自分の姉と通じあっているという。主人公は彼なりにいろんな手段でわかろうと
するがいまいち腑に落ちないことが多く、苦しむ。結果、初心にもどり妹の行方不明の原因もアンテナも理解できるように
なっていた…
田口氏特有のネタだなぁと思った。以下にも二点田口氏の作品がありますがどれもこれも同じような雰囲気です。
でもそこに惹かれるものがあるんですよね。


◇コンセント
◇田口ランディ
◇幻冬舎
◆ひきこもりだった兄の自殺(変死体)が見つかり、その原因を突き止めるために昔のカウンセラーのところやいろいろな
ところへ出向き、一つ一つ何かを確かめるかのように過去との繋がりをさがす。そして兄の死に行き着くまでのこと、生前の
兄の想いなどを重ね合わせ、納得する。こちらも田口氏らしい作品。タイトルと関連深いのも特徴!?


◇モザイク
◇田口ランディ
◇幻冬舎
◆引きこもりの少年や精神状態が不安定な人などまだ思慮分別能力のある軽度の精神病患者を説得し、自宅から病院へ
運ぶ仕事をしている女性が一人の少年と、そしてあるチェーンメールに振り回される話。少々飲み込みにくかったけれど
やはり上記二作と同様、独特な感じ。でもそこがまた面白い。


◇セカンド・サイト
◇中野順一
◇文藝春秋
◆キャバクラのウェイターをしているタクトの周りで起きた事件を解決していく話。ストーカー、薬物と複雑になっている
事件に首をつっこみ自らも危険にさらされる。キャバクラのキャストに予知能力を持った女性がおり、彼女はさりげなく
その能力を発揮していることを知ったタクトは彼女についても調べることとなる。
非現実的だがそれでもってあり得そうな匂いもする微妙なラインの物語。


◇スピン・キッズ
◇中場利一
◇徳間書店
◆父の蒸発を経験した少年が母の死をきっかけに家出を決行。行く先は大阪。大阪出身のクラスメイトと一路大阪へ。
その地で待ち受けていたのは過酷な生活。知ってる地名も多くて親近感が沸いた。喧嘩、ヤクザ、女…そんな内容のでも
人情あふれる不良ストーリー。


◇僕の生きる道
◇橋部敦子
◇角川書店
◆草なぎくんが演じた同名ドラマのノベライズ。ドラマを見ていない人にオススメ。
余命一年と宣告された高校教師中村秀雄がその残りの一年で今まで後悔してきた28年間とは違う、やればできる、
やってみようという気持ちで合唱を通して生徒にその心意気を伝えようと奮闘する物語。今まで忘れていた気持ちや
目をそらしてきたことに前向きになれる、そんな不思議な本でした。読み終えたあと、きっと何かに気づかされていること
でしょう。


◇名スカウトはなぜ死んだか
◇六車 護
◇講談社
◆この本は小説ではなく、友人の方が書かれたオリックスブルーウェーブのスカウトマンの謎の自殺に関する
ノンフィクション手記です。
この本のタイトルを見てピンときた人はプロ野球に関心があるのではないでしょうか。私の好きなダイエーの
新垣選手が少なからず関わっているからです。新垣選手を担当していたオリックスのスカウトマンが理由わからぬまま
自殺した。原因はなんだったのか、謎に包まれている彼の死を親しかった六車氏が記した一冊。


◇ニュースキャスター
◇山川健一
◇幻冬舎
◆世間体を気にするニュースキャスターの男性の話。彼の身の回りで起こる事件や女性関係など。彼のメンツを
つぶさないためにも妻と息子は不満が募りつつも耐えている。しかしその息子がハッカーとなり、情報を左右させて
いたりしていることが判る。それでも彼はキャスターを続けるのだろうか。意外性があまりなかったのが残念…


◇不良少年の夢
◇義家弘介
◇光文社
◆「ヤンキー母校に帰る」の元になった本。もう一冊の「ヤンキー母校に生きる」と一緒に売られているのをよく
見かけるかと…北星学園余市高等学校の卒業生で現在同校教師の義家氏の著書。小説ではなく、義家氏の人生や
義家氏の生徒に対する熱い思いが伝わってくる一冊でした。ドラマの前でも後でも気にせず読めると思います。


◇黒冷水
◇羽田圭介
◇河出書房新社
◆兄弟のすれ違いを描いた話。弟に部屋をあさられ、そのことが発端となり弟を心から憎む兄と同様に兄を心から憎む弟。
兄は色々な罠を仕掛け、弟を精神的・身体的に追いつめていく。少々大人げない兄の行動と途中から精神的に
おかしくなってしまった弟の奇行などが忠実に描かれていて不気味に感じるほどだった。第40回文藝賞を史上最年少の
17歳で受賞した作品。


◇明日を抱きしめて
◇前川麻子
◇新潮社
◆少年犯罪を担当している弁護士が事情を抱える少年、今時と思うことしかできない言動と向き合い、担当している
少年の弁護に徹する話。結果的に少年には罪を意識させなければいけないということになるがそれも見所の一つ。
何か忘れていたものを思い出した感じ。


◇カウンセラー
◇松岡圭祐
◇小学館
◆少年に特別な動機もなく両親と2人の子供を惨殺された女性を描いた本。事件のショックから嗅覚が異常に反応したり、
ピアノの音色を聞いただけでその人の生い立ちや感情を読みとってしまう彼女は裏ルートを通じて銃を手にいれ、
家族を惨殺した少年や犯罪を犯しても14歳以下ということで罪に問われず社会に戻っていく少年を次々と銃殺する。
復讐、心理学、音楽、少年犯罪をうまく組み合わせた一冊。内容的には非日常だったがその分、意外性もあった。


◇誘拐
◇森下 直
◇扶桑社
◆渡哲也、永瀬正敏主演の同名映画のノベライズ。ある会社役員が誘拐された。身代金は3億円。アメリカ帰りの
主人公一郎はプロファイリングを学んだことなどからあれこれと手をつくすがなかなか解明できない。身代金の運び役に
選ばれた人物は何か関連がありそうだがそれさえもわからない。全員頭を抱えてしまったとき、一つのヒントを得る。
この事件の犯人は予想に反し、かなり大混乱になる。ストーリーの意外性が多く、読み終えたらすごく満足した一冊。


◇男
◇柳 美里
◇メディアファクトリー
◆柳氏の自伝のような一冊。色々な項目にわかれており、それに対して柳氏の経験や自らのことをさらけ出し、
書き描かれている。
共感、同情、批判など一冊で様々な感情に出会うこととなる不思議な本でした。


◇ルージュ
◇柳 美里
◇角川書店
◆化粧が嫌いな化粧品会社に勤める女性の物語。顔立ちがきれいな彼女は自分の勤務する会社の新商品の
キャンペーンガールをすることになってしまい、それを機に女優やモデルといった仕事に転向しないかと再三誘われる。
しかし彼女はかたくなにそれを拒む。だがある男性の死をきっかけに彼女は女優への道に足を踏み入れる。引き込まれる
ような意外性も多く、結構楽しんで読めるはずです。


◇インストール
◇綿矢りさ
◇河出書房新社
◆毎日の生活に疲れた女子高生が一日学校を休んだことから登校拒否になる。といっても厳しい母親の目を欺き、
学校に行ってる様に見せかけ、ひょんなことから出会った小学生とパソコンを使い、チャットレディに扮して荒稼ぎをすると
いう内容。ずっと読みたいと思っていた本だったので期待していたが内容が軽く、細部まで楽しめる要素がなく、少し残念。