【コラム】
6.読書離れは深刻なり!
| 学力低下に関していろいろ説明してきた。 「ゆとり教育」の影響を受けているのは偏差値50前後の学生である事も分かっている。 学力低下の原因として「ゆとり教育」があげられるが、それ以外にも学力低下を進めていると言われているものがある。 「読書離れ」である。 生徒の周りにゲーム機やテレビなど、誘惑するものが増えた影響で読書離れが急激に進行している。 今回は「読書離れ」にスポットを当てて学力低下について考えたいと思う。 今回参考資料として紹介する本は【調査報告 「学力低下」の実態】(刈谷剛彦 岩波ブックレットNo.578)の一部を抜粋したものである。 この本では作者が実施した学力調査やアンケートを基に集計したデータより、学力低下の実態を探るという大変面白い本である。 さて読書離れの影響を説明するにあたって早速国語の学力調査の結果を基に話しを進める。 国語においても89年調査と01年調査では設問ごとの正答率が低下していた。 表1 国語の学力の変化(小学校)
表2 国語の学力の変化(中学校)
89年と01年の調査時点の学習指導要領によれば国語の領域は「理解」「表現」「言語事項」の二領域一事項となっている。 今回の調査では「表現」の領域ははずしている。「理解」「言語事項」は他の教育について学習を進める上でも基礎となる言語能力である。 表を見ると全分野に関して学力低下は進んでいる。 特に「長文読解力」と「文法」の低下の幅が大きい事が分かる。 次に特に低下幅の大きかった小学校国語に焦点を当てる。 表3 正答率が10ポイント以上低下した項目(小学校国語)
表3を見ると「指示語」の一問と「主語・述語」の一問とが、前回調査時点でも正答率が低かった上に、さらにこの12年間で正答率が16ポイント以上低下している事がわかる。 「主語。述語」については与えられた文章から主語・述語を両方とも正しく抜き出した場合のみを正解としている。 例:「わたしは、先生に教えてもらった本を買った」 今回の調査結果を見ると「文章を正しく読み取り理解する」能力が12年前より大幅に低下している事が分かる。 正しく読み取るための言葉の基本的なルールや知識、つまり文法や指示語や接続詞、段落構成についての指導がおろそかになったとすれば、「長文読解力」や「文法」の基礎学力の低下にますます拍車がかかるだそう。 読書離れは深刻なり! |
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