【コラム】
5.「ゆとり教育が学生に与える影響」
| さて、第四回目のコラムとなった。 今までいろんな事について話してきたが、「ゆとり教育」の影響を受けている学生は果たしてどんな人間なのかを今回紹介する。 「ゆとり教育」導入により、学力低下は進んでいると説明したが、実はごく一部の集団に大きく影響している事がわかった。 皆さんは「河合塾」という塾を知っているだろうか? ここでは毎年四月に入塾者に共通の試験を行っている。今回95年と99年の学生の偏差値を参考に調査した。 毎年20万人規模で行っているテストを偏差値で四つのグループに分けて、同じ偏差値どうしで成績を比べ学力低下が起きていないか 調べたのである。その結果を紹介したい。 調査した結果面白い結果となった。 偏差値65以上の上位グループはわずかな落差しかない。ここだけ見ると「ゆとり教育」の影響を受けていない気がする。 偏差値55前後では数学が9ポイント程落ちるなど明確な結果が出た。 最も酷かったのは偏差値50前後の中位グループ、下位グループはもっと酷い落ち方をしていた。 この結果から伺える事は、全体として下位グループ程学力低下は深刻で、出来る子と出来ない子の二極化が以前に比べ酷くなっている事が分かった。 「ゆとり教育」は2003年から始まったと思っている人もいるかもしれない。 しかし実際には20年前から「ゆとり教育」は進められている。 徐々に授業日数や習うべき範囲を狭めてきていた。 2003年から実施している「新学習指導要領」は、今まで以上に大幅に削減する内容を織り込めた改定であった為に、大きく報道されたのである。 つまり文部科学省は「小学生の3割、中学生の5割が授業の半分以上を理解できていないことを紹介して「新しい学習指導要領では、教育内容を基礎・基本に厳選し、子どもたちがゆとりを持って学習し、その内容を確実に身につけられるようにしました(教育改革Q&A)」と述べているが、20年前から続けてきた「ゆとり教育」は、出来る子と出来ない子ははっきり二極化させる為の政策だった事が今回の調査で判明した。 果たしてこれが学校教育のやるべき内容なのか? 学校教育の本質なのか?と疑いたくなるような結果である。 ゆとり教育は勉強が苦手な子を救済するはずの政策が、いつのまにか余計出来ない状態を作る結果となっている。 一刻も早く「ゆとり教育」を見直し、新しいプログラムを導入しなくては、このままでは確実に世界からとりこのされてしまう。 |