平成14年度京都府立農芸高等学校
草花類型 課題研究
「花の命は短くて・・・」
この常識をくつがえす“魔法の粉”の存在!!
プロジェクト発表B 京都府立農芸高等学校
農産バイオ科 3年 12名
1 目的
現在、各国の花卉園芸関係者が「望んでいる大きな課題」の一つに、草花の観賞期間の延長、すなわち花の延命が挙げられる。私たちは、この理想を実現する為に有用な資材を探していた。
近年マラソンなどで活躍されている高橋尚子選手が飲用されていたスポーツドリンクのヴァームの中に含まれていたことで、一躍有名になったTrehaloseという糖類の一種に着目した。自然界では、イワヒバなどの植物が砂漠などの厳しい環境条件下で生き続けられるのは、Trehaloseが生体内に存在するためであると考えられている。このことから草花の観賞期間の延長においても有効であるのではないかと考え研究を実施した。
2 実験内容
(1)供試植物の選定
供試植物は、代表的な切り花品種であるとともに、鉢花としての人気が高いことからガーベラとし、品種は、F1ジャガーシリーズを使用した。播種から栽培を開始し、花芽分化時期を目安に生育の揃った株を選定した。
(2)試験区の設定
施用糖の種類 Trehalose Glucose Sucrose
施用方法 液体かん注200ml
(0.015mol/l,0.01mol/l,0.005mol/l)
固体散粒(当量)
(0.015mol/l,0.01mol/l,0.005mol/l)
上記の組み合わせによる18試験区にControlを加えて計19試験区を設定した。
1試験区6鉢について、全ての開いた花の開花継続日数、花器の直径を調査した。
3 実験結果及び考察
各試験区の調査結果より、全開花数に対して、開花継続日数が20日を超えたものの割合を百分率で表すと、Trehalose区100%、Glucose区76.9%、Sucrose区93.8%、Control区64.3%となった。このことより、鉢花への糖類の施用が開花期間の延長に有効であることが証明された。また、直径が6cm未満の花器の割合を百分率で表すと、Trehalose区とControl区が0%であったのに対し、Glucose区5.4%、Sucrose区3.8%であった。このことからGlucose、Sucroseを施用すると花器の品質の安定が図れなかったといえる。以上の結果からTrehaloseの施用は鉢花の開花期間の延長に大変有効であった。
今後は、さらに他の植物で効果の有無を究明し、また、それぞれの植物での最適施用量の検討を行う必要がある。
私たちは、これらの課題の克服を目指すとともに、消費者が気軽に使用することのできる形状を備えた商品開発の可能性を探っていきたいと思います。