- 2001年4月22日-春季演劇祭『嵐になるまで待って』…埼玉県県民活動総合センター
うん、悪くないね。わざわざ強風の中、羽貫駅から県民活動総合センターまで歩いていった甲斐があったってもんだ。しかし、あの辺りは何であんなに風が強いのかね。上州の空っ風がここまで来ているわけでもないだろうに。しかも、周囲が農業地帯だから、風に舞う砂埃で目が開けられない。まあ、そんなことはどうでもいいんだけど。何故森下氏は来なかったの?
序盤はまだまだペース・リズムを掴みきれていない部分があったけど、中盤から最後まではリズムに乗って一気に“魅せた”と思う。陸上競技にたとえれば、序盤はスタートしたばっかりで長距離を走る感覚が掴みきれていなかったが、徐々にリズムに乗っていいペースで走れるようになり(惰性で走ることも?)、最後のラストスパートまで一気に走りきったという感じだろうか。松村は途中から、気付いた点をメモするのをいつの間にか忘れて芝居に見入っていたくらいだ。
でもまあ、もちろんのこと、「ここはどうかなあ?」と思った点がないわけじゃないよ。でも、ミスのない人間はいないし、松村が考える理想が高すぎる可能性もある。また、重箱の隅をつつくような指摘なのかもしれないしね。そんなに気にしないで(もちろん気にしなけりゃいけないところもあるだろうけど)、適当に流してください。ま、3年生の最後の公演なのに色々とダメ出しをしなけりゃいけないというのも心苦しいんだけどね。2年生以下に伝える意味でも書いておきましょう。3年生の皆さん、お疲れ様でした。
評点: 7.0 <サッカー方式;平均は6.0> / 85 <100点満点> …あれ?99/03/27の評価と異なる…?
- 藤崎香奈子(3年)【君原友里】
- いよっ、実行委員長!さてさて……2年の中盤から60度くらいの角度で成長しつつあったフジカナちゃんですが、今回も元気でした。細かい部分の演技も忘れずに手を抜かずにこなしていたように思います。まあ、1つだけ気になったのは、幸吉が「女優・高杉ナオミ 自殺未遂か」という記事を読んで友里が倒れる場面ですね。何か、「幸吉に倒れかかるぞ!」っぽい演技のように見えました。あそこは、フッと気を失ってしまうような倒れ方をするのだろうから、幸吉に関係なくヒザから崩れるような感じになるのだと思います。しかし、全体的には君原友里という役を完璧に近く演じていたと思います。アドリブもあったようですしね。気合いを感じました。評点:7.5
- 伊藤 淳二(3年)【北村幸吉】
- ジュンジは相変わらずレベルの高い演技。安定しています。特にコメディに強いね。しかしその分、どうしてもシリアスなシーンには相対的な弱さがあるかもしれません。大した差ではないんだけど。以前「演劇部の京本政樹」と評したことがありましたが、演技的には木村拓哉でしょうか。「レベルが高いのだけれど、いつも同じ感じの演技」がします。もちろん、それが本人の役者としての個性であるとも言えますが。ただ、「その演技が出来るのは分かるし、そういうことが出来るのは素晴らしい。でも、このシーンで使うのはちょっと違うかも…」という点が僅かにありました。スーツにスニーカというのも、何か変な感じ。「スーツ→革靴」「カジュアル→スニーカ」というのは現実のスポーツ記者でも区別していると思います。ハケるタイミングが照明と合わなかったのは仕方ないか。ジュンジにはどうしても厳しい評価をしてしまいますね。実力があるだけに。「クソガキって呼んでやるからな!」評点:7.0
- 枝久保あき(2年)【波多野雪絵】
- 僕はアキちゃんの演技を観るのは2回目ですが、今回は評価しづらいですね。何しろ、手話がメインなのですから。仮に間違えたとしても、手話を知らない観客は分かりません(笑)。広瀬教授が通訳する口頭でのセリフに対して、手話自体が表現するのは7割くらいでしょうか。それにしても膨大な量の手話ですからね。よく覚えたと思います。雪絵の「姉さん」っぽさ・落ち着きと、祥也に対する思いが伝わってくる演技だったと思います。ただ、冒頭のシーンで「雪絵さんは微笑んでいました」というのが、松村の席からは角度的に見づらかったのもあって確認できなかったです。また、そこのシーンでハケるときには、顔を上げて去ってほしかったですね。この時の雪絵は、未来に対して迷いがないのですから。評点:7.5
- 長崎 英紀(3年)【波多野祥也】
- 松村はこういう役をやってみたい。そういう観点もあって、少々贔屓目に観ている部分もありましたが、出来るだけ中立的に評価しましょう。この役は、この話のカギを握る役です。その点において、中盤にさしかかる時間帯にセリフを4回噛んでしまったのはもったいなかった。また、惰性で演技をしていたのか、少々ダレてきた一瞬もありました。滝島に傘でボディブローを喰らう倒れ方もちょっと変。しかし、それを補って余りある演技だったと思います。特に、ヒデキ最後の場面で、シルエットだけで祥也の「恐さ」のようなものを表現する演技は秀逸。最高です。また、自分でも言っていましたが、ヒデキは僕と同じく(笑)普段は猫背です。しかし、その猫背が演技中ほとんどありませんでした。確かに前傾姿勢となるシーンはいくつかありましたが、それも効果的な前傾。猫背としての前屈みではありませんでした。またセリフも、力強くて大きく、「自分に自信がある」という波多野祥也のキャラクタを見事に表現していたと思います。うん、カッコイイ。評点は7.0ですが、数字だけに表れない部分を加味して、今回のMVPだと思います。評点:7.0
- 佐藤 裕佳(2年)【滝島】
- ユカちゃんはこういったポジションの役が合っているのかも。「明るいお姉さま」系?ミスから言うと、序盤は声が小さかったりしましたし、「何で隠し録りなんかしてるの?」というセリフの言い方がおかしくも感じました。尾行中の電話はああいった喋り方ではなくって手で受話器を隠して話すだろうし、何よりラストで雪絵を殺してしまったのは痛かった。ユカちゃんの中で今回の公演はいい出来ではなかったかもしれません。でも、カオルとの掛け合いは息が合っていましたし、滝島の明るさ・懸命さ・「実はイイ人」という部分は伝わってきました。波多野祥也に台本を渡すシーンでは、緊張の余り手が震えていたそうですね。それだけの緊張の中であれだけの演技を見せられるのなら大したものです。評点:6.5
- 渡辺 祥子(2年)【津田透子】
- ショーコは「頼もしい姉貴分」という役柄だと言えますね。キャラメルボックスの原本では津田は男ですが、上手く女性に変えて表現されていると思います。「男に興味ないから」という言葉が、いい意味であっさり流せるキャラクタ作りに成功しているようです。少なくとも「こういう女友達っていたらいいなあ」とは思いましたよ。ショーコは最初のうち、セリフの喋り方のトーンが一本調子で気になったのですが、途中から、普段の津田・波多野祥也に操られた津田・幸吉と絡む津田など、シーンによって声を使い分けることが出来ていました。また、「じゃ、高杉を探してくる」と言って下手に去るとき、ロボットやマンガのように一直線に脇目も振らずスタスタと(本当に「スタスタ」という表現がピッタリ)歩いていく様子が面白かったですね。でも、何かまだまだ出来そうな感じなんですよ。評点:6.5
- 高橋 加奈(3年)【高杉直美/奈緒美】
- うわあ、カワハタユウカさんだあ。雰囲気そっくり!『温泉へ行こう2』の時のね。…冗談です。気にしないように。さて、本題。カナちゃんはセクシーですね。うん。別に下心がある意味じゃないですよ。何というか、山咲千里がイメージ的に近いでしょうか。一本芯が通った感じで、少々気位が高い。しかし実はイイ人
そんな(「典型的」と言えばそれまでですが)女優をよく表現していました。ゲネラルプローベのときには1本しか使っておらず違和感を生んだ松葉杖を、本番になって2本使って違和感を解消し、その上動きやすいという利点を作っていたようですね。ただ、病院で波多野祥也に「死んでしまえ」と言われて、ヘタっている状態から立ち上がるとき、怪我をしているはずの左足に重心をかける立ち上がり方をしているように見えました。仕方ないんですけどね。また、同じ場面なのですが、高杉の「強気な女」という部分を強く出してしまい、「祥也に狙われて恐怖でいっぱい」というのが上手く伝わらなかったように思います。祥也が目の前に立ったとき、悲壮感のようなものを表現するために、呼吸がおかしくなったり、顔を小刻みに振って「イヤ、来ないで…」と言ってみたりしても良かったんじゃないでしょうか。やっていたとしても松村は気付きませんでした。評点:7.0
- 下市亜里沙(2年)【阿部知香子】
- うん、中学生だね(笑)。カオルと同じで、それが全て。ピッタリです。アリサは「ボーイッシュな男の子」という役よりも、「リーダー的な存在の女のコ」という役柄が合うようですね。もちろん、それ以外も出来るでしょうし、かなり狭い範囲での限定ですが。「それ、あたしのせりふー」というセリフがありましたが、実際に相手のセリフを飛ばして自分がセリフを言いそうになるというのが1つありましたね。ただ、今回松村はチカコに関して、「ダメ、この人の心は強すぎてあたしには操れない」というセリフに注目して観ていたのですが、これは上手くこなしていました。一度祥也の心に立ち向かって、その上で気圧される。細かい演技も出来ていました(これは友里のオーディションのときも。体全体で演技して声を出している)。ただ、全体的にセリフのトーンが同じでしたね。声優なのに、普段の声と劇中劇の声が同じでした。もう少し変化が付けられないかなあ。評点:6.5
- 荻野 薫(3年)【広瀬正美教授】
- セリフを一音一音はっきりと発音していました。言葉を大事に扱っていたように思いました。それだけで万事問題なしです。確かに、音響レベルが大きすぎてセリフが聞こえづらいというのが1回ありました。また、最後のほうになると「あなた」「あの」という言葉で息が抜けてしまい、「はなた」「はの」と言ってしまっていました(これはデカイ)。しかし、音響レベルに関してはカオルの責任じゃないし、終盤になると疲れてくるのは人間だから仕方ないのです。ところで、よくよく考えるとこの広瀬教授という役は、カオルしか出来ないように思います。落ち着きがあり、いい意味で派手ではない。演技で教養を感じさせるのは、現メンバの中ではカオルだけかもしれません(もちろん「他の人は教養がない」という意味ではなく)。評点:7.0
- 【音響】西本清香・荻野薫・下市亜里沙
- 実際に上で操作していたのはサヤカだよね。選曲は問題なし。シーンに合っていたし、音楽を使うシーン選びも完璧でしょう。しかし、音量・タイミングに関してはどうかな…。一瞬だけど、役者のセリフが始まっても音量を落としきれていなかったりしたし、SEのタイミングも微妙だけどズレたシーンがあった。まあ、仕方ないよね。もう少し演技との連携を詰めておきたいのが理想です。
- 【照明】別府聖
- 一度、消しかけたのにまた明るくなったりしなかった?それ以外では、広瀬教授の研究室では黄色っぽい色を常に使っている点に、こだわりと方針が感じられました。スポットを一瞬早目に出すのは、役者に「ここに来い!」という意味もあるだろうから、そこに行けなかったらそれは役者の責任。問題なしでしょう。
- 【衣装・メイク】高橋加奈・枝久保あき
- うん、いいんじゃないですか。祥也のシャツはえんじ色でも良かったかもしれませんが、大したことではありません(あくまでも別の案に過ぎない)。ただ、やはりラストの幸吉のスーツには革靴でしょう。違和感があったよ。また、敢えて言えばチカコは中学生には見えずに小学生に見えたけど。
- 【大道具】長崎英紀 他(SPECIAL THANKS 榎本雄介)
- いいですね。幸吉が屋上から飛び降りかけるシーンでは上手に寄りすぎて、舞台から見て左(客席右サイド)にいる客からは幸吉が見えなかったけど。『ベルばら』のバスティーユの白旗を3階席で観る(=見られない)ようなものです。しかし、雄介が手伝ってくれるのは構わないんだけど、雄介がやったことを現役部員だけで出来るようになりたいものです。
- 【小道具】
- 松葉杖問題は解決。アニメの台本はもうちょっとちゃんと製本しておいたほうが、見た目がいいぞ。黄緑色の画用紙で表紙・裏表紙・背表紙の部分を包むようにするとか。ところで、友里の持っていた筆談用のノートが、広瀬教授の研究室に1人で行ったシーンだけ大学ノートになっていたのは何故なんでしょう?わざと?
- 【演出】高橋加奈・伊藤淳二
- 毎回思うんだけど、「演出」に対する評価って何を書けばいいのかな。そんなことを考えるくらいなら、この『公演評』から「演出」という項目をなくせばいいんだけど。とりあえず今回は、舞台全体の総合的なものを考察するものだとして考えよう。
全体の評点に「7.0」を付けているが、これはかなり高い点数。先日、サッカーの日本代表がフランス代表にボロ負けしたが、その時のフランスの新聞レキップに付けられた採点は、フランスの司令塔ジダンが「8.0」、日本で唯一フランスに対抗できた中田英寿が「7.0」なのだ。確かに、99/03/27『With the spring wind〜春風にのせて〜』は「7.5」なんだけど、今では「ちょっと高すぎたかな」とか思ってる(小川たちを過小評価しようという訳ではなく、自分の採点方法の未熟さを今更意識)。
そう考えると、演出の仕事としてはまずまずのことが出来ていたのではないかと思いますね。丁寧に作り上げたという感じを受けています。確かに、本番になって色々とミスはありました。でも、それは仕方ないこと。人間なんですから。それでも敢えて責任の所在を求めるのなら、それは個々の役者。もちろん、セリフの間(あいだ)の間(ま)のとり方や、動きのコンビネーションなどは演出の仕事です。また、感情表現を指導するのも演出でしょう。そういう点では少々物足りない点がありますが……。しかし、3年生の引退公演としてはまあまあ素晴らしい出来であったと思います。お疲れ様でした。
- 2001年7月14日-夏季自主公演『BY ITSELF』…県立大宮高 視聴覚室
「暑さに耐えてよく頑張った!感動した!」と、どこかの国の首相のような言葉を吐きたくなるような暑さの中、1年生のお披露目公演としてはまあまあの出来だったのではないでしょうか。まあ、その分、個々人のレベルの差もはっきりと出てしまったような気もしますが。悪コンディションの中でも波のない一定のレベルのパフォーマンスを披露できるのが一流の証でしょうが、さすがに入部して2ヶ月前後の新入部員にそこまでを求めるのは酷です(役による差もあるし)。評価はするけどね。それにしても平均身長が低い。今後の演劇部で男役が(男性であるケンちゃんを抜きにしたら)誰になるのか、楽しみといえば楽しみですね。エイコあたりかな。
一番気になったのは、「役者それぞれが、この脚本のテーマを意識していたか」ということです。松村は川口の図書館でこの芝居の脚本を入手して、テキストレジする前の完全版を通して読んだのですが、そこから感じたのは「親子関係」という言葉でした。今までのなあなあの関係を打破して、言いたいことを言うようになり積極的になった娘(表と裏の「ユウコ」が入れ替わることで象徴)と、それを受け入れる父母とユウコ本人。台詞の上ではそれは表現されているのですが、全体的にそれを意識している様子は感じられなかったなあ。もちろん、意識しているのかもしれないけど、それを客席に伝えようとする強さはまだないね。ミナちゃんは少し感じられたけど。
今回は、役者それぞれの評点をつけるのを控えました。新入生なんだから、出来ない部分があるのは仕方ない。それを採点する意味を感じないので。全体に対する採点はします。それに関しては「新入生」を意識しません。
評点: 5.5<サッカー方式;平均は6.0> / 65点<100点満点>
- 田中 夕貴(1年)【医者】
- 体の向きが客席に対して垂直でした。舞台上での役者同士の「正対」は「八」の字のようにやや開き気味ということを意識してください。全体的に小さい演技にとどまったかも。しかし、(本人は嫌がりますが)その舌っ足らずな口調が逆に「インチキっぽい医者」というキャラクタに合っていました。というかインチキっぷりがサイコーです。これからどんな役柄を演じるのかが気になるところ。でも伸びる余地はまだまだある。
- 渡邊 恵(1年)【看護婦】
- ナースルックがよく似合っていました。序盤の、不可能を口にしそうになる医者を「もちろんですワ」と押しとどめる演技は、「ユキの口に手を当ててふさぐ」というフリのほうが、医者が「モガモガ」という風になり、演技にふくらみがつけられるので面白いかも。欲を言えば、もう少し「軽々と」お医者様カバンを持ち上げては。でも安定した演技。
- 金井 研二(1年)【父】
- 以前、教育実習の時に指導したより、台詞の話し方が滑らかになっていたように思います。が、やはりどうしても台詞に感情が込められきってはいません。「あ、タバコがない」という台詞のときも、タバコをチェックする様が唐突すぎるという感は否めないし。まあ、改善点があるということは、まだまだ伸びるということだし。これから2年間の演劇部のキーマンとなるのはケンちゃん、実は君なのだ。頑張れ。
- 西山 瑛子(1年)【母】
- 難しい…。「可もなく不可もなく」というのが正直なところ。医者・看護婦コンビとの応対のシーンが見せ場だけど、もう少し「ピシッ!」とした感じを出したほうが場面が締まるぞ。「サンマ3匹…あ〜、もう計算合わないわ」という台詞が数回あったけど、どうも「台詞を言っている」というだけの感があった。何か台詞が浮いてたんだよね。でも、それ以外では無難にまとめていました。
- 金納 美幸(1年)【木綿子】
- 基本的に木綿子というのは、引っ込み思案で事なかれ主義のキャラクタですよね。だから「明るい演技が見られない」という批判は不適切。その意味では、「暗い感じの演技」の中で必死に幅を持たせようとしているのは感じました。ただ、もう少し弱気な部分をはっきりと見せたり、最後の「ゆうこを受け入れる」という感情をもう少し強く出してもいいのかな…とは思いましたけど。
- 伊藤 美奈(1年)【ゆうこ】
- 今回初舞台の6人の中では一番演技力が求められる役だったようですが、その期待に(新人のレベルとしては)応えていたように思います。クールで積極的という木綿子とは逆の性格、でも心の底では木綿子のことを気にしているという、ゆうこの複雑さを頑張って表現していたみたい。とりあえず「ゆうこの性格のギャップ」「木綿子との差」は感じました(この役で大事な点なんだけどね)。ただ、どこか軽い。
- 【音響】佐藤裕佳・下市亜里沙
- 聞こえてはいたし、役者の芝居を邪魔するわけでもなかった。まあ、音響を意識しなくても観られる芝居っていうのがベストだろうから(それだけ集中できるという意味で)、選曲も含めて問題はないでしょう。
- 【照明】西本清香・別府聖
- 視聴覚室の照明に関しては以前書いた通り。まあ、サヤカが操作するところが客席に丸見えなのはどうにかならないかなあ…。
- 【衣装・メイク】枝久保あき
- 衣装自体には問題なし。同じセーラ服をどうやって2着用意したのか気になるところではありますね。あ、衣装担当自体への意見ではないんだけど、「母が『もう寝ます』と言って引っ込んだ後で再び出てくるとき、寝るのならば外しているはずのエプロンを着けたままでいる」とか「朝食のシーンで、父がネクタイを締めた後に再び食卓につき、そこから出社する」とかが気になる。
- 【大道具】
- 特に問題なし。
- 【小道具】枝久保あき
- さすがに本当にポットにお湯を入れ、本当にお茶っ葉を急須に入れ、本当に魚を皿に盛るわけではないのね…。当然だけど。これも小道具担当自体への意見ではないんだけど、「父が読んでいた新聞のあの面には、テレビ欄があるのか」気になる。大したことじゃないんだけど。だって、大抵テレビ欄を見ようとしたら、正対した人から見える面は一面じゃない?
- 【演出】渡辺祥子
- まあ、初舞台生を指導するのだから、思い描いたレベルまで持ってこれたのかはショーコにしか分からないでしょうけどね…。この公演の項の最初のところに書いた「この脚本のテーマ」をショーコ自身がどのように理解し(松村とは違う理解であっても構わない)、どれだけ役者に徹底させられたのかがポイントとなるところです。ただ、外面的な演技・振り付けに関しては、「やりたいことは分かる」という感じ。役者の力量が追いつききってはいない(仕方ないし、役者の誰にも非はない。逆に初舞台で全てをこなせる役者がいたら天才だ)だけでしょう。教育実習の際に、ショーコが頑張って指導しているのを見ているから、「演出の熱意が足りない!」とは全く思いません。まあ、これからの下地は作ったな…という感じかな。
- 2001年9月9日-文化祭公演『DOLL GIRL - Listen to My Memory』…県立大宮高 体育館ステージ
現役本人たちもそう思っているかは知らないけど、正直な話、ゲネの時よりは良くなっているけど、「良い出来」とは言いにくいです。なぜだろう?誰かに「あまり厳しいこと書かないでくださいね」と言われたけど、そうもいかないのね(ゴメンね)。全体的なものとして「声が小さい」というのがありました。これはワイヤレスマイクを使ったりしているわけではないから音響さんの責任ではなく、あくまでも各役者の責任。それも1人2人ではなく、ほぼ全員がそうでした。確かに、途中で学内の業務連絡放送が2度ほど入るという、文化祭的に仕方ないアクシデントがあったし(そしてその間セリフが聞こえなくなったけど)、発声練習ができないという事情があったかもしれないけど、絶対評価でみればやっぱり声が小さい。
確かに、文化祭という大イベントの中のひとつの出し物であるという存在もあり、芝居以外に手をとられて疲れがあったといった要因は考慮しよう。しかし、そのせいもあったかもしれないけど、やはり「合格点より若干下」という印象はぬぐいきれない。それは松村が求めるイメージが高過ぎるのかもしれません。他の人から見れば、十分及第点を与えるかもしれない、本当にギリギリのものだけど。ある部員から聞いた話ですが、そのコは「足が震えて転びそう」な感じだったとか。夏のお披露目公演で一般客を入れていれば、ある程度は防げたことかもしれません(と今更言っても仕方ないですね)。あまり厳しいことを言うと現役がヘコむので(既にここまで書いて十分ヘコむわ!というツッコミをどうぞ)、あとは各人の項に回します。ただ、僕は「文化祭では85%の出来になっていてほしい」と思うし、「演劇部員にとっては何回か通して演じるうちの1回かもしれないが、その時の客にとってはそれが唯一無二、One and Only」とも思います。それは芝居をやる者として肝に銘じておいてほしいと思うのです。
ところで、こういうホームページ・こういうコーナーを自分で作っておきながらいうのも何なんですけど、OBとして芝居を評価するのではなく、客として演劇を楽しみたいと思う今日この頃。そんな感じなので、今回も気付いた点をメモしながら観ていたけど、終わってからそれを見直すと結構偏りがありました。だから、講評が短いという人もいます。そういう人で厳しいダメ出しを期待していた人はゴメンナサイです。
それでもやっぱり、かなり厳しい書き方をしていますね。ヘコんだりしないでね。それと、松村のことを嫌いにならないでね(本気でそう思う)。「毒を吐いてる」とか「厳しすぎます」って言わないでくれると嬉しい。あくまでも僕の勝手な意見なのですから。適当に無視して、重要だと思ったら耳を傾けてやってください。
評点: 5.5<サッカー方式;平均は6.0> / 70点<100点満点>
- 別府 聖(2年)【ナルミ】
- 声が小さい。途中で「ベベ」と「リズ」を間違えていたね。セリフを噛んだだけなのだけど、結構イタイよ。百武さんだったかが「前を向け!」って書いていたけど、言われてみれば確かに。あまり正面を向く動きっていうのが少なかったかもしれない。例えばコーヒーを飲むシーンなんかは、正面を向くチャンスではある。あと、前から僕が言う、「ソギョンに哀願するシーンで土下座してほしい」について。確かに台本を見てもそういうト書きはないし、おそらく土下座まではしないのがナルミという役なのだろう。だから、この意見はあくまでも意見として考えてほしい。僕は観客として、絵的に土下座してほしいのだ。ずっと立っていて、腰からのお辞儀で頼み続けるというのは、観ていて飽きるのだ。だから、タイミングを見て途中から土下座してほしく、そうすればナルミの動きにも変化が生まれるので良いと思う。また、そうすれば、それだけ自分たちが作ったDOLL GIRLに対する愛情も伝わってくると思うのだが。まあ、勝手な意見だが。でも、大まかには動きは良い。初舞台ということを考えれば、かなり高いレベルにあるよ。ただ、どことは言いにくいが、まだ伸ばせる。評点:5.5
- 下市亜里沙(2年)【ベベ DG-002F:BB】
- 上手いんだけど、何というか「POWER!」(byラルフ鈴木)が落ちている感じがしたよ。うん。一つひとつの演技は問題ないものの、何となく。全体的にはミスは見当たらなかったように思う。ただ、メリッサに感染したベベを演じる時には、もう少し“繰り返すセリフ”を小さな声で言ったほうがいいと思う。確かに劇中では「やかましい!」と言われるくらい五月蝿いのかもしれないけど、これは芝居だからね。ある程度は他の人のセリフが観客に聞こえたほうがいいでしょう。評点:5.5
- 枝久保あき(2年)【リズ DG-001F:LZ】
- あまり目立つミスはなかった。ただ、オープニングでの「アンタ、変な顔だね」のセリフはBGMに負けたし(タイミングの問題かな)、台本P.11の「情操教育」というセリフが「じょうしょうきょういく」に聞こえたよ。それと……リズはミヤケに恋心(のようなもの)を抱いているのかなあ。あきちゃんがどういう理解で演じていたかは知らないけど、もしそういう感情があるのだとすれば、あとほんの僅かだけ“恋する乙女の恥ずかしい気持ち”を出してもよござんしょ。いずれにせよ、(某OBが言っていたように)DOLL GIRL役の2人は求められる演技は既にある程度こなせているので、あとは細かい“詰め”だと思います。評点:6.0
- 金井 研二(1年)【ミヤケ】
- 本人も自覚していたようだけど、問題はやっぱり滑舌だよね〜。本人のもともとのものだから仕方ないっちゃ仕方ないし、逆にそれを自分の“持ち味”として意識できればいいんだけど。しかし、それを抜きにしてもよくセリフを噛んでいたね。注意。あとは、細かいところ。ナルミの「スミソニアン博物館がそのまま詰まっていると言ってもいい」という一連のセリフのあとの「記憶媒体がDVDなので、〜」というセリフの入りが遅いかな。もう少し間を無くしてみては?/「文学を教えてやると言ったら逃げられました」というセリフ前後の動きが中途半端で、何をしたいからその動きなのか、意思が伝わってこなかった感じ。/やっぱり「ぶんがくん」かな。でも、改善はされているね。本当に僅かなもの。/ベベ「偉いのか?」の後の「偉いんです!」はもう少しはっきりと言うと聞き取りやすいし、いかにも「偉いんだぞー」という感じに聞こえるでしょう。イメージは川平慈英!
でも、それ以外はまあまあ良くなっています。特に、リズに「知識としてではない感情」を教えるシーンはベスト。良かった。少々早口だったかもしれないけど、まあ許容範囲。感情の揺れが少ないリズとは対象的な、熱意溢れるミヤケがよく表現できていたよ。評点:5.5
- 伊藤 美奈(1年)【マツシマ】
- 序盤のソギョンとのシーンで「あら?」というセリフが、「あら?」と思って吐いている感じには聞こえませんでした。あと、ソギョンに「お引き取りを」というセリフは、ホテルやレストランの従業員みたいに、少しお辞儀をしつつ、手で「あっちが出口です」ポーズをとっても面白いかもしれない。ところで、初っ端から焦って、テンパり具合は最高潮だったらしいですね。でも、あまりそうは見えませんでしたけど。メリッサDOLL GIRLSに「ダマサレて捨てられた」過去を暴かれたシーンのうろたえぶりは良かったよ。評点:6.0
- 佐藤 裕佳(2年)【イ・ソギョン】
- 李蘇慶?李徐慶?男性の名前ではあるよね。まあいいんだけど。気になったのはやっぱり、目立ってくる終盤かな。“悪の顔”ソギョン最初のシーン(このシーンではもっと舞台の前方に出てほしい)の最後「ごめんよ、お嬢さんたち」でハケるとき、手を「バイバイ」って感じにヒラヒラさせてみては?「無邪気な悪女」というギャップが出せるかも。「笑顔であっさり人を殺す」みたいな。あと、「しつこいのは嫌いだな」というシーン。ト書きには「銃を出してナルミに向けると、それでもナルミは頭を下げる」みたいに書いてあって、その後で「しつこいのは嫌いだな」って言うけど、銃を出してナルミに向けつつ「しつこいのは嫌いだな」と言ったらカッコよくなりそう(まあ、ト書き完全無視になってしまうが)。どぉ〜うですか、演出さん!ただ、最後の「DOLL GIRLデータ消滅に呆然となって去るソギョン」は難しいねえ。死ななかった悪者がハケる動きって、一歩間違うとかなりマヌケになるからね。今の動きでも悪くはないんだけど、もう少し上手くやれそう(例えば片手で片目から額にかけてを押さえる「何てこった……」ポーズをしながらとか)。でも、「……売れそう?」の「……」の間は良いし、全体的には、入部以来(今年の)新入生お披露目公演以外全てに出演している実力派の演技を見せてくれたと思うよ。評点:6.5
- 渡辺 祥子(2年)【ウドル】
- エノモトより多くのシーンに出ている割にはあまり目立たない役だよね、ウドルさん。特に大きなミスは無かったかもしれないけど……。ゴメンナサイ、ウドルさんに関してのメモがほとんど無いのです。えっと、「淋しがり屋さんだって」が放送で消されたのは残念でした。笑いを取れるチャンスだったのにね。あと、マツシマ同様、メリッサDOLL GIRLSに「ポエムを書いている」事実をバラされたときのうろたえぶりは良かったよ。評点:6.0
- 金納 美幸(1年)【エノモト】
- 今回の文化祭公演に関してのみ言えばMVP。ステレオタイプから少し崩したおばさんキャラを演ろうとした跡が見てとれる。以前のような“おばさんおばさんした”喋り方ではなくなっていた。ナルミに「DOLL GIRLをロボットとして見たことはない」と力説するシーンが特に良かったように思う。「ただの機械だなんて思ったことはなぁいですよーぅ」というセリフの粘っこさ(?)が印象的。また、「アラアラ、忙しいわねえ」でハケるときの間も良い(アドリブっぽく見えるくらい自然)。まあ、掃除の仕方にもう少し意図が感じられる“流れ”がほしい。評点:6.5
- 【音響】山田絵美(1年)・西山瑛子(1年)
- メモ書きの中で一番多いのが、なぜか音響さんでした。まあ、普段はあまり音響について書いていないので、たまには……ということで許しておくれ。なお、「BGMを流していたか否か」「BGMの音響が大きかったのか小さかったのか」ということは分からないので、自分の耳に聴こえたものを前提として書きます。
- オープニング「アンタ、変な顔だね」の時にかけるBGMは、暗転してももう少しかけ続けたほうが良いと思う。その他、とにかく暗転の最中にもBGMをかけ続けていてほしいと思う。他の劇場やホールではどうか知らないが、体育館での演技だと完全な暗転というのは望めない。そんな、「暗転」してもステージ上の様子が見える中、BGMもないまま役者が次の演技のために動いたりハケたりするのが見えるのは、芝居の世界から現実に戻されたようで、結構興ざめしてしまうのだ。だから、せめてもの“抵抗”としてBGMをかけ続けていてほしい。
- BGMが欲しいところで無かったりしたように思う。僕のイメージでは、ナルミとベベの「愛し合うことと海の泡」のシーンで少し悲しめの音楽を、“悪の顔”を出したソギョンの「あれ?もうワクチン効いちゃったの?」以降のシーンでミステリアスな感じの音楽が欲しいところだ(もう少し後のシーンでは流れていたが、このシーンからあればなお良い)。あと、ラスト近くの「ベベのほうが優秀だ」というほうの「出来が違うのよ!」シーンにも何らかの音楽があれば。
- 選曲に「あれぇ?コレなの?」と思ったシーンがいくつかあったけど、まあ、僕のイメージと異なっていたというだけのことだから、あまり気にしないで頂戴。
でも、「元チェキッ娘って言うのは?」「それでいこう!」後のBGMの入れ方・選曲は良かった。あのタイミングだね。ところで、いつもはスタッフには評点をつけないんだけど、今回はあえて評点:5.0
- 【照明】田中夕貴(1年)
- まあまあかな。オープニングの色具合・明るさが、ゲネの時より断然良くなっていたよ。まあ、シーリングがどうとかとか、細かいダメ出しは他の人に任せましょう。
- 【衣装・メイク】枝久保あき
- 特になし。「ベベはもっとフリフリでもいいなあ」とか、「ナルミ・ミヤケの白衣をもう少しパリッとさせるか、ヨレヨレにさせるか、はっきりさせてもいいかも」「マツシマは衣装で年齢を演出してみたいけど、どうすればいいか思い付かないなあ」とか色々考えたけど、大したことではないので気にしないで頂戴。
- 【大道具】
- 特になし。パソコンって大道具?小道具?運搬したのは僕(うわあ、自慢してるみたいでイヤな奴!)。
- 【小道具】渡邊 恵(1年)
- 缶コーヒーが最初の時点で全て見えているのはいかがなものか。
- 【演出/舞台監督】西本清香(2年)/西山瑛子
- 結局ベベは15歳のままなのね(12歳・中学生ではなく)。
色々と厳しいことを書いてごめんなさい。ホームページという体裁をとってはいるけど、結局のところ中身は【アンケート;ウェブ版】なので……。でも……手放しで誉められる出来ではなかったよ、確かに。本番が10月とはいえ、大宮高校の一般生徒たちにとっては今回の観劇が最初で最後(の人が多い)だろうから、もう少し良い出来のものを披露したかったね。典型的な勧善懲悪型の、コメディでもありシリアスでもある話で、まあ端的に言えば「ベタ」な脚本なんだけど、その分分かりやすくて楽しい。演技のイメージが色々浮かびやすいであろう脚本なだけに、逆に役者とのイメージシンクロが難しいかも。自分が「こういう演技だ」と思う演技が、簡単かつ強烈に浮かびやすい代わりに、そのイメージが役者間・演出との間でずれていたら、一致させるのは難しいかもしれないしね。あと、別のところとか掲示板で話題になったことだけど、OBの意見はあくまでも「意見」として聞いてください。僕みたいに、直接役者に振り付けてしまうこともあるかもしれないけど、そういう時で「いや、私はこういう風に考えているからこういう演技をさせているんだ」と思ったら、容赦なく拒否してください(その逆もまた真なり)。あと20日間くらいあるから頑張れ!
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