模倣犯

あるひとりの女性の行方不明事件から物語は始まります。
若い女性を対象とした連続殺人事件を軸に描いてあります。
消息不明の若い女性が死体となってかえってくるという恐怖。
被害者の遺族や犯罪者の家族の感情。
なかなか他の本では(というほど「他の本」を読んでませんが)
目をつけないところに重点がおいてあるところがおもしろいです。

厚さに気後れして,なかなか書店や図書館で手にとらずにいたら
あっという間に人気が出て図書館では借りれなくなってしまいました。
すごい人気ですね。
原因の一つはあの文体だと思うのですが。
お福にとっては小説の王道って感じです。正統派というかなんというか。
それでいて、読み手はあんまり小難しく感じないのがいいですね。

お福は死体が出てきたりするのも怖いのですが、
それよりも「犯人が近くにいるのにどこにいるか解からない推理小説」とか、
「いきなりゾンビが出てきてびっくりしちゃうホラー映画」が怖いんですね。
でも、この本はそういうのとはちょっと違った恐怖というものがありまして、
わざわざホラー映画やホラー小説にお金を払わなくても、
現実にはもっと怖いことがあるんだなぁ、って思いました。
意外と自分というものが一番のホラーなのかも。

それにしても犯人、むかつきすぎです。ムキー!!
有馬義男さんは好きだったけど。
特に真一に「本当のこと」について話すシーンはあたしも励まされたりして。

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