「ねぇ、見て。雪が降ってる。」
「あぁ、本当だ。沢山降ってるな・・・。」
「これが最後の雪なのね。」
「あぁ、これが俺たちにとって最後の雪になるんだな・・・。」
彼女の目はまっすぐ俺を見ていた。俺も彼女の目を見つめた。
雪は音をたてず、落ちては消え、落ちては消えていった。
「私ね、あなたに会えてよかった。最後があなたでよかった。」
「うん、俺もそうだよ。あの世でも君に会えたらいいな。」
寒い外とは対象に俺は温もりを感じだ。たぶん、いやきっと彼女のせいだろう。
彼女の笑顔を見ているだけで俺は幸せを感じてくる。
「これで良かったんだよね?」
「ああ、これで良かったんだよ。俺たちにはこれしかなかったんだよ。」
「私ね、実をいうとすっごく怖いの。今までで感じた以上に怖いの。だからそばから離れないで欲しい。」
彼女は俺の胸のなかにうずくまった。
今年の雪も果てしなく暗い空から舞い降りた天使たちのようだった。
この夜をあなたと見れて良かった・・・。
雪が降った日