ここでは主に、哲学に関する本の紹介などをしてみたいと思います。仮に哲学に興味関心があるという人がいたら、もちろん、いきなり専門的な本を読もうとする必要などありません。それに実際、そもそも「哲学する」にはそうした本を読まなくてはいけない、ということは必ずしもないんです。しかも幸いなことに、最近はそんな方々の知的好奇心を適度にくすぐってくれるような本が多く出版されているので、このコーナーではそうした本を地道に紹介していきたいと思います。
ところで、少なくとも僕にとっては、「哲学」と「ミステリィ」との間には密接なつながりがあります。そもそもミステリィの基本型は、ほぼ次のようなものだと言って良いでしょう。まず最初に不可解な「謎=Mystery」が提示され、そしてその謎に関して様々な議論が交わされます。最後に、最も合理的な思考によって謎が解明される――というわけです。
哲学も、基本的にはこれと同じです。ただ違うのは、謎は日常の中に潜んでいる、ということだけでしょう(あっ、でもそう言えば、ミステリィにも「日常の謎」ものってありますよねぇ……まあ良いか)。そこにある謎を「面白い」と感じるセンス、それに取り組む合理的な姿勢、これらが必要だという点では、2つの領域は全く共通しています。