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■おてんばルッチー★★★/ウォレスとグルミット全(?)三作★★感想
今度小学生になるルッチー。近所のおにいちゃんたちに相手にして欲しいんだけど…。春休み(?)は構って欲しさでいっぱい。完全な子供映画。
■ことの次第★★★★/ニックス・ムーヴィー〜水上の稲妻〜★感想
こと/撮影途中に資金が底を突きポルトガルに取り残される俳優、スタッフたち。監督を中心として苦しむ彼らの探究の日々が描かれる。
ニックス/老い、をテーマとし、『理由なき反抗』監督のニックスをドキュメンタリータッチで撮り始めるヴェンダース。彼はしだいに、老い、を苦悩する。(本人が出演してるかわからないです)
■パリ、テキサス★★★★感想
テキサスの荒野をさまよう男が倒れる。連絡を受けた弟と4年振りの再会を果たすのだが…。一体そんな所に何があると言うのだろうか。カンヌ国際映画祭グランプリ作品。
■なまいきシャルロット(85年仏)★★★★
13歳という、何事にも憂鬱を覚えてしまう難しい年頃のシャルロット。彼女の、嫉妬とも憧憬とも判別のつかない感情に包まれた夏のバカンスの情景が瑞々しく、時には残酷にすら映し出される。
■ソナチネ(84年カナダ北野作品じゃないので注意)★★★★感想
ウォークマンを持ち歩く二人の少女。閉じ込められるような繊細な二人だけの世界。彼女たちは信頼できる大人と、そうでないただの大人が現れることを知っている。
■MIMI ミミ(96年仏)★★★☆
おかあさんがおくすりをたくさんのみました。わたしはそのすがたをみました。そしてわたしはしんせきのうちにあずけられることになりました。
■エピデミック(87年デンマーク)★★★☆
伝染病(エピデミック)を主題に脚本を書き始めることになった。
取材を進めるたびに、現実の向こう側で影を落とし始める虚構。静かに、そしていつの間にか何かが摩り替わってゆく。
■アリスの恋★★★★★
夫を事故で亡くしたアリス。小さい頃の、歌手になりたいという夢を実現するために、ひとり息子を連れ、主婦という狭苦しい殻に押し込められていた家をこの際出ようと決心する。
以下は感想だけ付けてあります
■さすらいの二人★★★★感想
■サスペリア★★★★☆感想
■ジャーニー・オブ・ホープ★★★感想
■ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ★★★★感想
■さすらいの二人★★★☆必要化した鼓動で死がいっぽ近づく。それで明日が何日か失われても構わない。
少女と女のどちらでもない雰囲気を携えた女優さん。瞼の奥に感情を隠してる眼はいつも好きだ。閉じかけの瞼で語るひとにはそんな憧れをつい持ってしまう。
そしてニコルソンの低域の狂気。『カッコーの巣の上で』の高域よりこちらのほうが好みだ。
レンタルするときに僕はパッケージの解説をあまり見たりしない。せっかく見る楽しみが消されてしまうのが恐いから。でも最低限読まないと借りていいべきかさっぱり分からないので多少は目に通す。気持ちのいい矛盾の瞬間。この映画は最後の7分が映画史上に残る場面、そんなふうに書いてあった。
音楽もロクすっぽ流れない。だからという訳ではないけどダレてる。抑揚のないありきたりな前半。
そしてさすらいの二人になる後半。なぜか結びつく感覚に取り込まれる。好きな展開になっていた。
そして最後を迎えたのだろうか?
カウンターは少し前に確認したまんまだ。しかし多分7分間に突入してるはずだ。
はずだって言うだけなのに心臓が揺れの弁を閉めさせない。
いままでこんな経験をしたことなんて皆無だ。たまに泣くことがあったって鼓動のスピードが上がることなんてまずなかったんだ。うそじゃない。手を当てたら恐いくらいに波状してたのだ。
ほこりの街の日常に儀式が執り行なわれる。
カメラが脚を離して外に近づく。
女はうごかない両手で何度も何度も表情を覗かせる。
長回しって言うんだろうか。砂埃すら間違いを犯せない場面で、全ての役者が迫真の演技力で答えた。
犬までもだ。いいや犬なんて言ってる場合じゃない。演技なんてできない僕にはそんなふうには言えないよ。
そして直後に二回目の7分を見る。今度は体に寒気が走る。そして重力から引き離される感覚に落とされる。
血が一滴だって流れていたとも思えない。それなのに僕ったらこの有り様だった。
パッケージに騙されてるだけかもしれない。でもたまにはそんなのもいいかもしれない。
僕にこの7分間の史上を支持させてください。
■サスペリア★★★★☆サケタイキブンサケナイバアイ
ジーニーで恐い。
ジーニーの薄幸な顔立ち。怯えるくまの稜線。黒髪。か細い身の揺らし方。細胞が覆い包む大人びた声。
何気なく恐い。
プールでたち泳ぎのシーン。生首の下では消えかけた体がもがきながら首根っこをつないでた。
剥き出しじゃない恐怖が最上を目指して突き進んでいってるというすごい作品だ。
(もちろん色彩も。こじつけるとバレエやってたからそれをラストで取り入れてたのかな。見直したらぜんぜんだったけど。)
今そこにある恐怖。閉じ込められた空間で。洋館なんて憧れるだけでいいって、まるでなんかの題材みたい。
ところでそれ以上にゲームしてて、しかもおもしろいっていったいどういうことだ。
夢見!?D食!?バイオ!?
クリエーター気取って能無しの下等なミミックめ。ゲロ品で舞い上がされた自分だってつまんないよ。ゲロ森にお住まいの昆虫かっていうんだ。
というわけでこの映画のシャワーを浴びたいがゆえここを飛び出します。
昆虫ブーン。あ、沼に落ちてたから羽根が濡れてる。
あ、ジーニーさん、森を出てくのなら置いてかないで!這ってだってスカートに飛び移る!
外は雨。
解放する雨。
いっしょに笑おうよ。
背中が痛くたっていいんだ。
■ことの次第★★★★/ニックス・ムーヴィー〜水上の稲妻〜★アレンの『愛と死』ってだからおもしろかったのか!?
愛と死、という言葉を最後に持ち出して締めくくるのはちょっと強引な気もする。でもヴェンダースの映画人気質のようなものがようやく伝わってきて、まとめ用のない感じのこの映画全体のテーマがそういうことだったのかと思い知らさせられた瞬間でもあった。ようやくと言うのは、『ニックス・ムーヴィー』とか『エンド・オブ・バイオレンス』を先に見て裏切られたからだけなんだけど。特にニックスで老監督の死から目を背けた時には、ヴェンダース好きとか言ってた自分にかなり疑問を感じた。現実に於いて(ニックスがどの程度真実に基づいているかは謎だが)死を見つめることすら耐えられない映画監督に本当にこれ以上付いていっていいのだろうかと大いに自問させられたからだった。言いようの無いショックだった。
今作では、本来信頼を寄せられなければならないはずの監督が、なぜか、未完成のフィルムに群がる人々から疎外感の混じったようなものを受けつつも、映画にとって必要不可欠な愛と死というファクターを織り交ぜて表現していたことに感激することができたのだ。
映画に対する情熱的なまでの愛と、同じく情熱的な死。特にカメラをまるで銃のように構え、死と向き合う最後の構図。戦場にならどこにでもある普通の風景、そして戦場のカメラマンにありがちな程付随するパターンにまで影響されるが如く、強烈な死に対するイメージを感じさせてもらうことができた。愛と死の成功の瞬間がそこに匂っている。
ヴェンダースが僕の中でまた復活してくれたことが何よりも嬉しい。
■ジャーニー・オブ・ホープ★★★意義深いラストシーン
寒すぎて疲労が溜まると命は死を迎える。
淋しすぎて深い信仰を忘れてしまうと心が死に絶える。
タイトルのようには絶対になるはずのないと分かり切った展開が見る人の気持ちを堅く閉ざす。
思いのやり場に窮する、辛い限りの映画。
トラック運転手との再会するラスト。
パニック映画みたいに、「あぁ助かった」と言った後に抱きあって、完結した雰囲気で終わるのではなく、
含みを持たせたまま終わる映画は見終わったその瞬間にそれまでの2時間を振り返ることができるようで好き。
例えば有名なあの『卒業』のように。
例えば『トリコロール赤の愛』とか、
例えばなんてことない終わり方をする『パパと呼ばないで』のように。
「あなたとは友達になりたかった」という言葉によってこの映画は一気に終焉の方向を向いた。
そう翻訳された言葉を聞き、運転手は幽かな間に彼の死を感じ取ってしまったという目を、した。
あの時はあんなに元気だった瞳が動揺という感情で空ろだった。
彼も自分の死を悟ったかのようにただうつむく事しかできなかった。
さみしげで残酷で、人の心の死が映し出されたそのシーンでこの先を見せられないかのようにこの映画は終わりを告げた。
それはたった10秒あったかないかの内だけれども、その一瞬が気持ちをいつまでもその場面に繋ぎ止める。
思い返す。悲しみが蘇生する。
■おてんばルッチー★★★/ウォレスとグルミット全(?)三作★★不感症像を次第に崇める
ゲーセンで初めてバーチャファイターを見たとき確かにそこに人を感じたんだ。
生身の人間に比べて、見慣れない電子の人間はちょっとだけ角張ってて、でもそっちの世界ではその格好が正装だったんだ。
だからその空間に人間の存在を感じた。
そのうちに時という名の無粋な奴がやってきた。奴はいたずらだから彼らに泥を塗りたくったんだ。
どろどろに偽装されられた彼らはこう叫んだ。
僕らの本当の姿を見てください、と。
ありきたりな叫びだって解ってる。でも幸か不幸か僕はその切実な訴えを聞くことができた。
だからそんな姿の次の世代の彼らを動かすことはあまりなかった。泥の衣装が異様に重そうであまりにも哀れだったのだ。
つまりローテク万歳!
ローテクでダバダバ言いながら動いてくれる粘土達大好き。
ハイテクでダバダバ言いそうもないケチで気取る粘土達大好きじゃない。
でも技術力はすごいからハイテクはすごい。
だからハイテクには小さく万歳!これからも雲の上を覗きたいから。
■パリ、テキサス★★★★届けられる気持ちたち
いくつもの時間を超える気持ち
方向性なんて不必要な気持ち
むずかしい気持ちを届けられる人間
むずかしい気持ちを理解できる人間
人間にうまれてよかったと思った瞬間に
またあたらしい気持ちがうまれた
■ソナチネ★★★★生きる理由ってなんなんだ?
そう聞かれて答えられる人っているのかなあ?絶対にいないと思うんだけど。少なくても僕には答えられない。ただ言えるのは精子だった頃のあの時の僕がほんのちょっと頑張っただけなんです。記憶にない頃のことです。
じゃあさ、反対に死んじゃいけない理由ってあるんだろうか?これだって明確な理由なんてこれぽちもないんだよね。だからさ、言葉になんてしなくっても突っつき合ってるだけで気持ちのわかる親友がいて、なんか成り行きで不意に死の方向にベクトルが向かって進みだしてしまった場合にだって誰にも止める権利なんてないのかもしれない。権利なんて以前に止める義務を大人達は怠ってんだから。地下鉄に乗ってた大人達はみんなそうだっただろ!この映画にかぎったことじゃないね。こうして僕たちが今生きているのだって一緒に死にたくなるくらいの親友が見つけられないせいかもしれないね。どれもかなしすぎるよ。その逆もまた絶対に真なんだけど
好きな人のものを受け入れることによって変わって行く自分の形。
そういうのだからこそ愛が生まれ、そして大きくなっていくのだろうとあらためて感じさせられる。
あの白馬に乗った奴のもの受け入れなかった(多分)あいつ(今見たのに名前忘れた)と、クラスのものを素直に受け入れていったジョニー。
どちらが愛と真剣に向き合っているのか一目瞭然だ。
それだけに3人のこれからが気にならずにはいられない。
75年の作品だということを見終わってから知った。てっきり90年代のものだろうと勘違い。とっても新しい作りなのだ。
『グロリア』、『アリスの恋に』続いて3度目のびっくりだった。70年代が新しい。
(グロリアは80年の作品だった。でも作ってたのは70年代だからこれでもOKだろ。ちょっとこじつけだけど)