バラタナティアムについて(バラタ=インド、ナティアム=お話)
ヒンドゥーという土着の宗教を持つインドでは、古来から森羅万象を神々として、神や自然と一体化するシャーマニズム的な儀式が寺院にて行われてきました。 バラタナティアムとよばれる南インドの舞踊は、こうした寺院における奉納舞としてデバダシと呼ばれる巫女により、朝夕土地の神々へとささげられるため踊られてきた踊りです。その後文化が花開き、王宮ではマハラジャと呼ばれる王により踊りは保護され、宮廷における舞台芸術として発展していきます。

チダンバラム寺院のカラナ(ダンスの型)
その後のイギリス植民地時代に一度は衰退しなくなりかけたこの踊りですが、ノーベル文学賞を受賞したタゴールや、名門カラクシェトラをつくったルクミニ・デビ゙他数人の最後のデバダシと呼ばれる踊り手により命をつなぎとめ、再び息を吹き返し、その後一般の人々でも踊れるまでに復興されます。


写真左:ルクミニ・デビ
写真右:ルクミニ・デビによって創設された芸術大学・カラクシェトラ
現在では寺院のほか多くの劇場にてこのインドの伝統舞踊を目にすることができます。特に南インドでは12月にミュージックフェスティバルが行われ、日々どこかですばらしい踊りを目にすることが出来ます。
ところで28をこす州からなるインドは28を越える違った言語をもつ国でもあります。その広大なインドには六大舞踊といわれる大まかに分けて六つの古典舞踊があります。
オリッシー
カタック
クチプディ
カタカリ・モヒニャタム
マニプリ
バラタナティアム
これらの踊りを含め、バラタナティアムは踊りの聖典
ナティヤ・シャーストラをもとに、また寺院の彫刻からもわかるように、踊り子によって師から弟子へ口伝にて伝え教えられてきました。南インド、チダンバラム寺院では舞踊の神様シバが踊ったとされ、そこにはダンスフォームの彫刻が今でもはっきりと見られます。
また踊りはNRITA(純粋舞踏)とよばれる足と手の動きを組み合わせた幾何学的な踊りと、NRITYA(感情表現)〜アビナヤと呼ばれる神話や詩を手話のような身体を使って語る踊りとで構成されます。
踊り手は舞踊の同じ型をくり返し練習をつむことで心や体をコントロールすることを知り、またその中で詩の背景にある哲学や深い意味合いをつかみ、身体を通して詩を歌い表現することが大切とされます。
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