無造作に流れ落ちる雨音に
おまえの唄声を重ね合わせた
舞いあがる揚葉蝶を追いかけて
両手で包み込む その優しさが
錆びた窓際には しばらく風もない
おまえもいない孤独な宇宙
床に広がるのは断ち切った黒髪
放射状のそれは愛だろ?
空を散らかす雲の泡には
おまえと暮らした従順な日々
空を見詰める俺との壁は
絶望に近い隔絶だった
滲み出る汗の玉に浮かされて
闇夜に溶け込んだ その顔を見る
その顔を、混ざりあったその色を
冷たい雨音に重ね合わせて
床に散らばる粉 歪んだ細い筆
片隅に咲く 花の無い紫苑
息をこらえながら叩き割る花瓶
そして壁に描く おまえを
背中を向けて振り返らない
俺だけのおまえ 顔なんて無い
長い黒髪 振り向いちゃいけない
こっちを向くな 顔を見せるな
雨音が落ちる あやめ色の帯
雨音が落ちる 初雪の衣
雨音が落ちる 月のような瞳
月のような瞳
月のような瞳
詞:Eura/曲:Eura Keiya