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『人造人間キカイダー』 について 少し 語ろうか (anan風)
日記の方にも、チョコっと書いてますが、 『人造人間キカイダー』というのは、昭和47年から48年にかけて放映された、故石ノ森章太郎大先生の代表作(・・他にも代表作死ぬほどあるんだけどね。) の1つで、ヒーロー特撮番組の傑作であります。 原作はマンガですが、 ここでのキカイダーは、28年前NET(現テレビ朝日)で実写版としてTVでも放映されていたものです。 あ、いやいや、一応誤解のないよう言い添えときますが、自分はリアルタイムでそれ見てた訳じゃないです。ホントです、ウソじゃないです。あくまでも、子供の頃、再放送を毎日夕方5時位から、楽しくウキウキドキドキ見てただけです。・・いや、だからホントだって。
ストーリー概要 もちろんこれは、特撮ヒーロー物であるからして、「世界征服をもくろむ悪の組織ダークと、正義の味方を名乗る、フツウの世界にいたらただの不気味な人(=ジロー)との不毛な戦い」 という、ヒーロー物の王道ストーリーで話が進行していきます。 悪の組織ダークに内緒で光明寺博士が作り上げた人造人間・ジロー。ジローとダークの果てしない戦いの合間、博士の娘から淡い思慕を寄せられたり、敵の首領ギルの超音波笛に悩まされたり。 さらに、そんなジローを倒すためだけに作られたハカイダーとの死闘。行方不明の光明寺博士は何処へ!? ジローは不完全な良心回路を持ったまま、人間でない自分に悩み傷つきなお生きていく・・・
感 想 何故この話が自分に特にウケたかと言えば、おそらく当時としては前代未聞の、主人公が善と悪の狭間で揺れ動く「ヒーロー苦悩型ストーリー」であり、当然そのストーリー自体も非常に面白かったからだと思うのです ・・・というのはまあ表向き。 主人公のキカイダーがとにかくブサイクでしてねえ(笑)。 いやもうイケてないのなんのってアナタ。 しかし、そのあまりのダサダサ加減が、逆に物語のエッセンスになっているのです、本当に。 ‘良心回路が不完全なため、変身後、左右がアンバランスになる’という、それまで聞いた事も見た事もないような凄い設定。 しかしこの設定のおかげで、恐ろしいことに「戦闘時の機能性は完全無視」 「ファッションセンス・ゼロ」というあのヒーローが、何故か企画会議でハネられることもなく無事この世に生まれてしまったようなのですね。 もちろんこの話は、石ノ森センセイの原作が元になっているのですが、 そのセンスは紙一重のシュールレアリスム、もしくはキッチュの進化系(←ピカソ的なのが辛い所です)で、 一部芸術的感性の人々の垂涎の的となってました(筈)。 なにしろ身体の半分がまっ赤、もう半分がまっ青、さらに鮮やかな黄色とシルバーのラインが縦横無尽に体中を走るという、TVの走査線であるかの如きカラフルボディに、バランスが異様に悪いデカ頭。 そして半分がスケルトンのその頭の中身は、秋葉原の中古部品店で買ってきたような、哀しいほど安い感じのメカ、というB級ぽさが、なんともイイ味出してました。 登場シーンは常に高い所から。 また「ギターのジロー僕らの仲間〜」とエンディングでも歌われる通り、ギターは必須アイテム。 必ずギターの音色がどこからか響き、「なんだ!?」とダークの手下が慌てふためく所に、「ヤーっ」と颯爽と飛び降りてくる・・・ていうか、そんな事してる間に早く助けたれ、とつっこまずにはいられませんが、そこは勿論禁句です。 また、この変身前の主人公ジローは、いつもいつも肝心な所で、悪の首領ギルの吹く超音波笛にヘロヘロ〜といいように操られるのです。せっかくそれまで敵をガツガツやっつけていても、すぐ腰砕けになってしまうという、たいそう虚弱体質系なヒーローなのです。 (ま、キカイダーは、良心回路が不完全な人造人間なので仕方ないのです。) もちろん、その操りは超音波笛さえ聞こえなくなれば途端に解けてしまう訳で、 そこですかさずキカイダーに変身してしまえば、超音波は効かなくなるという仕組み。(理由は不明。) そして、その超音波を聞こえなくするための様々な手段は、たいていの場合、そんな事で超音波が遮断できるとは到底思えないという力技ばかり。 そのため毎回そのシーンが出ると、全国のチビッコ約10万人が「おいおい」とTVに向かって一斉に突っ込むのが、当時の風物詩でした。(遠い目) まあ変身すれば、あっという間に悪い奴等は根こそぎ退治されてしまうので、そこら辺はまだまだお子様向けな内容だった訳ですが、他にも、破壊の美を貫く「ハカイダー」という破壊的にカッコいいライバルに、実は光明寺博士の脳が移植されており(何のために?)、キカイダーはハカイダーを倒すことが出来ないというジレンマがあったり、そんなハカイダーも一定時間ごとに血液交換をしないと無能なロボットに成り下がるという弱点があったり。単なる子供番組にしとくのは勿体無いような、面白い設定テンコ盛りの番組でありました。 アニメじゃなくて、こっちの方を再放送してくんないかなあ・・(ボソッ)
おまけ さて、当時かなりの人気を博したこの話の続編として、『キカイダー01』という作品が後年作られ、これもまたなかなかの人気を博しました。主人公はジローと打って変わって、もっとヒーローヒーローした、能天気で悩みの少ない主人公イチロー。(・・どうもこのシリーズは、出演者に簡単な名前が多すぎないか) 悩める主人公が好きな向きには、多少物足りないかもしれませんが、そのイチローを取り巻く周囲のキャラがどれも非常に個性的でした。 当初敵キャラとして登場したものの、途中で良心回路を組み込んで正義の味方となる美しきヒロイン・ビジンダー(志穂美悦子がやってたやね)やら、 曲がった事の嫌いな敵キャラ・剣道戦士ワルダーの登場。 さらにキカイダーではクールなライバルだったハカイダーが、『キカイダー』の最後、光明寺博士の脳を取出し、プロフェッサー・ギルの脳を移植したせいでか、性格が180度豹変しており、すっかり負け犬キャラに成り下がった上、『01』シリーズでは、新しい悪の組織シャドウに拾われて、ただのパシリにされ不遇を囲っているという、なんともシャレの効いた?設定の数々。(嗚呼可哀相、ハカイダー・・・涙) なんて実は、こんな延々と『キカイダー』の話を書いてきた割に、自分はどっちかと言うと『キカイダー01』の方が好きなんですよね。ワルダーとビジンダーの文通なんて、種族を超えた?純愛っすよ。泣けるっすよ。 まあそのうち『01』で、こういうのまた書くかもしれません。 ・・気が向いたらね。
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