ゆぴ姫物語

この物語は誰もが作者になれる、ゲスト参加型の物語です。
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最新5話(現在31話まであります)

作者 謎のしんくん 年月日 1999.3/4
タイトル 魔石の行方
サファイア王国城下町のとある宝石店でのことである。
ここには先ほど高額で仕入れられた宝石があった。
どこかしら神秘的な輝きを放つ紫の宝石。
アメジストなどとは少し違うようである。
店の主人は見たこともないこの宝石を高く評価し、旅の女性と小人のペアから買い取ったのだ。
(この宝石はもっと高く売れるぞ・・・)
主人がそんなことを考えていると呼び鈴が鳴った。
チリン、チリン・・・
客のようだ。
「いらっしゃいませ、本日はどのような代物をおもとめでしょう?」
形式として声をかけたが、客の姿を見て主人は溜め息を吐いた。
「・・・なんだ、たぬきか。」
たぬき。王国間を渡り歩く行商人の、あのたぬきである。
狂暴化したピカ子からうまく逃げおおせたたぬきは、
メロン国で収入が得られなかったので、ここサファイア王国へと新しい商売のネタを探しに来たのだ。
「一応客だから買ってくれるなら売るが・・・値下げはしないからな。」
主人がたぬきを見て溜め息を吐いたのは、
彼がなんでも値切りまくるからである。
それもどんなに「値下げはしないぞ」と誓って臨んでも、
彼と交渉をするうちにいくらか値下げをしてしまうのだ。
一説には催眠術か、もしくは魔術をつかっているのではないか、とも言われている。
まぁたとえそうだとしてもタダで持っていったりしないのは商売人の誇りの成せるわざなのだろうか。
「そんなに構えないでよ〜、損をさせるようなことはしないからぁ。」
そういってたぬきは何かいい商品がないか物色し始める。
しばらくもせずしてたぬきの目がある一点で止まった。
あの紫の宝石である。
「珍しいものを仕入れたね〜、いくらかかったんですかぁ?」
数瞬のあと、主人が答える。
「30万だ。」
しかしたぬきは眼鏡を上げる仕種をして切り返す。
眼鏡なんてかけていないのだが。
「ごしゅじ〜ん?ぼくに嘘をついても無駄だよ〜、本当の仕入れ値を教えてくれる?」
主人は悔しそうに答える。
「くっ・・・20万だ。」
「今度はホントみたいだね。ぼく、この宝石を買うよ。」
主人は焦った。
(たぬきにこの宝石を・・・せっかくの儲けの種を渡すだと・・・?冗談じゃない!)
「それはもう先約があるから無理だ。」
とっさにそういうが・・・
「だぁかぁら〜、ぼくに嘘は通じないって言ってるでしょ?」
「うぅ・・・なら、35万でどうだ・・・。」
一応ふっかけてみる。
「う〜ん、仕入れ値がホントに30万だったらそれくらいでも、と思ったかもしれないけどね。」
たぬきは全然余裕で却下する。
「30万だ。」
「それもボリすぎでしょぉ〜。」
たぬきは笑っている。
「28万だ!」
「じょ〜だん。」
「に、25万!」
「まだまだぁ。」
「24万・・・」
「21万にしようよ〜。」
「馬鹿な?!いくらなんでも23万が限界だ!」
「そうかな〜?21万だよぉ。」
「22万だ!これ以上は・・・」
「よぉし、買ったぁ。」
そういうとあらかじめ用意していたのか、
金の入った袋と交換に紫の宝石を持って、たぬきは店を出ていってしまった。
「・・・はっ?ま、またやってしまった・・・。」
後悔してももう遅い主人であった。

「あはは、いいものてにいれちゃったぁ。」
喜ぶたぬき。
「たぬきの声には魔力があるっていうのは便利だよね。」
そう独りごちると、宝石をしげしげと眺める。
「これって封印の魔石だよねぇ・・・色からすると妖魔が封印されてるのかな?」
妖魔といえば不老で知られる種族である。
それが封印された魔石などめったにお目にかかれないもの。
「そうだ。この魔石をゆぴ姫に見せびらかしてあげよっと♪」
メロン国で稼げなかった腹いせか・・・。
「もし魔石を取られそうになったら封印をといて僕を守らせればいいしね。
ゆぴ姫はどこに行ったのかな〜?」
ゆぴ姫を探してたぬきは歩き出した。にこにこと笑いながら。

作者 謎のしんくん 年月日 1999.4/6
タイトル 甦る???の化身
場所はサファイア国・王城。
客間の一つである。
今まさにどんころの奇跡によってピカ子の変身が解かれようとしていた。
「慈悲深き光の神よ・・・我らに魂の灯火を与えし命の源よ・・・その大いなる力もて・・・
彼の者をあるべき姿に帰せ・・・我が手に奇跡の光を・・・!」
祈りの言葉に応えるようにどんころの手のひらからまばゆい光が溢れる。
「これが神聖魔法かぁ・・・」
ゆぴ姫ももろこも固唾を飲んで見守っている。
二人の思惑は違っていたが・・・。
(やっと私を護る盾が復活するのね!ピカ子がいれば恐れるものなんてないわね・・・
彼女自身を除いてだけど・・・。)
と考えてるのはゆぴ姫。
(あぅ〜、ピカさんが復活しちゃうぅ〜。でもこんなに清浄な光の中で復活するんだし、
ちょっとはおとなしくなってくれるかも・・・あまり期待できないけど・・・。)
というのはもろこ。
それぞれの思惑に関係なく、どんころが放つ光はピカ子を包み込んでいく。
そして光がひときわ大きく輝いたとき−−−一瞬、きらめく黄金の天女の姿が見えた。
「いけない!」
どんころはとっさに叫んで力の流れを制御した。
何故そうしたのかはどんころ本人にもわからなかったが、
あの天女がこの世に存在することを何がなんでも阻止せねば、と直感が告げたのだ。
どんころの制御はうまくいったのか、光が消えたあとにはきょとん、としたピカ子の姿があった。

「やったわ!これからは私のたて・・・じゃなくって、よかったわねピカ子!」
ゆぴ姫が一人はしゃいでいる。
しかし当の本人は状況が飲み込めていないようである。
「・・・え?何のこと?というかここどこ?」
ピカ子はゆぴ姫のはしゃぎように戸惑っている様子。
質問するかたちになったピカ子の言葉に、もろこが答えた。
「ピカさん・・・何も覚えてないんですね〜。
あのね、ピカさんは魔法でカエルに変身させられてたんだよ。
それをこのどんころさんが治してくれたの。」
「えぇ〜〜〜!!私がカエルにぃ!?・・・いったい誰がそんな魔法を・・・コロス・・・!!」
地の底から響いてくるようなピカ子の声に、もろこはピシィィっと顔を引きつらせた。
・・・まさか自分がやったとはいえないもんな、もろこよ。
「そ、それはぁ、えぇ〜っとぉ〜・・・。」
どうごまかそうかと思案するもろこに意外なところから助け船が出された。
「ganbanよ、ganbanが変身魔法をかけたのよ。」
ゆぴ姫である。
「え・・・でも魔法をかけたのはぼ・・・」
「ganbanが私の大事な光の玉を奪うために、大きな障害となるピカ子を無力化しようとしたのよ。」
もろこが口を滑らせそうになったが間髪入れずにゆぴ姫が言葉を継ぐ。
・・・どうやらピカ子に光の玉奪還を手伝わせる口実を作っているようだ。
もろこもようやく気付いたのか、口を挟まないことにした。
「だから一緒にganbanを懲らしめて光の玉を・・・って聞いてる?」
黙っているピカ子に不安を覚えたのか、ゆぴ姫は彼女の顔を覗きこんだ。
そして次の瞬間には自分の思惑通りにことが運んでいると知ると同時に、
ganbanに同情せざるを得なくなった。
「ganban・・・コロス・・・」
ピカ子の瞳の奥には復讐の暗き炎が渦巻いていた。
もう誰も、彼女を止めることは出来ない・・・。
「・・・行くわよ・・・!!」
「え・・・?行くって、どこに?」
「ganbanのいるところに決まってるでしょ!」
ピカ子はツカツカと扉に向かう。
「あ、でもピカさん・・・、服着ないと裸ですよ?」
「へ?」
もろこが声をかけたときにはピカ子は扉を開いたあとだった・・・。

「まったくもう!そういうことは早く言いなさいよ!」
カエルのときには何も着ていなかったのだから当然裸だったわけだが、
みんながそのことを言う前にピカ子は扉に向かってしまったのである。
「ドアの外に誰もいなかったからよかったようなものの・・・!」
ピカ子は怒っている。
当然かもしれないが・・・既にしばきたおしたゆぴ姫ともろこに怒っても仕方ないのでは・・・?
(・・・コワイわね、ピカ子さんって・・・。)
かろうじて惨劇にまきこまれなかったどんころの心の声である。
(この人のことは気に入らないけど・・・むやみに逆らうのはやめておこう・・・。)
そう固く誓うどんころであった。

作者 謎のしんくん 年月日 1999.6/9
タイトル 襲撃
サファイア国王城裏門にて―――
そこにサファイアとブルマん坊率いる一団はいた。
先程の報告はここ裏門で非常事態が発生したとのことだったのだ。
敵襲である。
それも相手は人間ではない、モンスター―――
もともと王城は断崖を背にしており、裏門からは細く険しい道しかないため、攻めるのは難い。
しかしそれはあくまで人間の軍勢なら、ということである。
空を駆けるもの、壁を這うもの、地中をゆくもの・・・
モンスターには自然の要害などあってなきに等しい。
「で、でかい・・・!」
誰とはなしに発した第一声がそれであった。
目の前にいたのはジャイアントアント―――全長10mに達しようかという巨大な蟻の化物が数体。
ブルマん坊たちの到着までにも激しい攻防があったのか、既に警備兵が数人倒れている。
しかし、対して蟻の屍骸は・・・ない。
「一体に5人ずつで当たれ!囲んで波状攻撃を仕掛けるんだ!」
そう指示を飛ばしながら単身で蟻どものなかに突っ込んでいくブルマん坊。
もちろん常にサファイアと魔物の間に位置するようにして。
「ハァッ!!」
ザシュッ!
気合を込めた一閃は鋼鉄のごとき蟻の足を両断した。
だが蟻もそのままやられてはくれない。
凶悪な顎でブルマん坊に襲い掛かってくる。
「あたるかよっ!」
その攻撃から素早く身をかわすと体制を崩した蟻の首元に長剣を叩きつける。
ガギュリュッ!
剣は蟻の首に半ばまでめり込むが少しスピードがのっていなかったためか、そこで止まる。
「クッ!しまった!」
多少動きは鈍っているが、首に剣を刺したまま蟻はブルマん坊に顎を向けてくる。
そこへ―――
「ファイアボール!」
サファイアの美しい声に一瞬遅れて光球が蟻の首元に着弾する。
ゴガァァアッ!!
傷口から爆炎を噴き出しながら蟻は倒れ、数度の痙攣の後生きることを止めた。
「私がいることもお忘れなく!援護しますっ!」
「姫っ!かたじけない!」
そう叫びながらブルマん坊は周囲を確認するが―――戦況は芳しくない様子だ。
「せぃ!」
ガキッ!
一般の兵士たちの剣技では蟻の硬い装甲を突破できないのだ。
「関節を狙うんだ!」
「そう言われましてもっ!」
一般兵では足止めするので精一杯といった感じだ。
サファイアの援護があってもブルマん坊一人では全ての蟻を倒すのは難しい。
(それに姫の魔法力も無限ではない・・・)
このままではジリ貧である。
(どうすれば・・・どうすればいいんだ・・・!)
「そこまでだ!魔物ども!」
高らかに響く声に誰もが、魔物たちさえ気を向ける。
戦闘服に身を包み、左肩には顔のある奇妙な球体を乗せたその人物は・・・勇者ラムネス!
「くらえっ!ライデイィンッ!」
ラムネスの掌から電撃がほとばしる。
ピバシィィッ!
電撃を浴びせられた数体の蟻は動きを止め、一瞬ひるんだ。
「ラムネス、敵はパワーもある上、多勢だみゃ!キングスカッシャーを呼ぶんだみゃ!」
肩に乗った珍妙な球体、タマQが告げる。
「OK、タマQ!」
メタルコインでタマQがカプセルを吐き出し、ラムネスはそれを天に向かって放り投げる。
「キングスカッシャァァー!!」

作者 謎のしんくん 年月日 1999.7/30
タイトル 勝利
ラムネスの声に反応するかのように、カプセルは空中で光を放つ。
その輝きは一瞬、獅子の鬣のようにも見えた。
そして光の中心から竜巻が巻き起こる。
竜巻は大地を裂き、地より現れたのは黄金の機体―――守護騎士キングスカッシャー!
「とぉう!」
ラムネスが地を蹴って跳び上がるとやさしい緑の光が彼を包み込み、キングスカッシャーへと導く。
シュパァァァン!!
ラムネスがキングスカッシャーの中に消えると同時に雄叫びが上がる。
「一体…何者なんだ?彼は…?」
ブルマん坊が突如現れたラムネスとキングスカッシャーを前に自然な疑問を口にする。
「私、聞いたことがあります。」
サファイアだ。
彼女は思い出すように言葉を紡ぎだした。
「かつてこの大陸を闇の力で支配し、人々を恐怖の深淵に陥れた魔王サタン。
その魔王を封じ込めた勇者は黄金の機兵を操ったと。」
「それが彼だというのですか?」
「わかりません…でも可能性は高いと思います。」
彼らが話をしている間にもラムネスは蟻をなぎ倒していた。
「くらえぇッ!」
ヒュッ…ズシャッザガシャァアッ!
キングスカッシャーが腰のブーメランを放つと、一気に3体のジャイアントアントが体を断たれ絶命する。
「それはともかく…彼にばかり任せている手はないですね。」
「ええ、まったくそのとおりですわね。」
お互いの意思を確認すると、サファイアは呪文の詠唱を始める。
それと同時にブルマん坊は地に転がっていた長剣を拾い上げ、手近な蟻へと疾る。
「りゃぁあっっ!!」
蟻が反応するより速く、ブルマん坊はその脇を駆け抜けた。
数瞬遅れて蟻は、その体液を噴き出し倒れる。
まさに神速のごとき一閃は蟻の硬い殻をも切り裂いたのだ。
そして―――
「ブラムブレイザー!」
サファイアの掌から青い閃光が解き放たれる。
一筋の光条はその火線上にいたジャイアントアント2体を貫き、葬り去った。
「お見事っ!」
「あなたこそ!」
互いを賞賛し合う二人は君臣の関係ではなく、永きを戦い抜いた戦友のようにも見えた。
「ハァァアッ!」
ザシャァァアアッッ!!
そして今、キングスカッシャーの剣が最後の蟻を両断し、戦いは幕を閉じた。

作者 謎のしんくん 年月日 1999.8/4
タイトル 進軍
「で、どうやってganbanを探すんですか?」
ゆぴ姫もピカ子も、もろこの一言に「え?」という表情になり、
「そういえば、そうよね。」
二人とも何か方法はないかと考えを巡らせはじめる。
しかし、手掛かりもなしに、というか情報収集でもしないとganbanを見つけだすのは不可能なのだが、
ganbanを痛めつけることだけしか頭にないい彼女らにはそんなことは思いつかないようだ。
「あの…。」
しばらく言い出すのを迷ったように、おずおずとどんころが口を開いた。
一斉に三人が彼女に注目する。
「ganbanは、この国の宮廷魔術師ですから、城内で情報を集めれば思いますが…。」
それを聞いて三人は、口々に「なるほどぉ!」「盲点だったわ」「どんころさんて頭いい〜」
などと感心している。
(このひとたちって…もしかしてネジが一本抜けてるのかしら?)
そう思わざるを得ないどんころだった。

「そうと決まればさっそく探すわよ!」
「どんころ、案内して!」
ピカ子とゆぴ姫はヤル気満々である。
「はい…。」
一方どんころはあまり乗り気ではない。
まぁ彼女は元々関係なかったのだが、彼女もこの国に仕える巫女。
職場は違うが、ganbanとは何度か話したこともあるし、仲間を売るのに似た感覚があったからだ。
しかし―――
(でも…ピカさんには逆らわないって決めたところだし…ごめんなさい、ganban。)
そう考えると不思議と罪悪感が。消えていった。
以前のどんころならこんなことはなく、自らを犠牲にしてもganbanを守ったのだが、
ピカ子と会ったことで前世の性格が、本性が現われてきたようだ…。
「ごめんねどんころさん。わがままな人達でぇ〜。」
もろこが心底同情した顔でささやいてくる。
「いえ、いいんですよ。」
(この子は割合まともそうよね…。)
どんころがそう思った直後、
「何してるの?!早くいくわよ!」
とピカ子。
「そうだね!早くganbanを見つけないと!」
間髪入れずにもろこが張り切ったような口調で言う。
「………」
…もろこは別にピカ子が怖いから話を合わせているわけではない。
いや、それもちょっとはあるのだが…そうではなく、鳥頭なのだ。
行動した直後には忘れている。
つまりすでにどんころに同情したことも忘れているのだ。
もろこはインプットはまともなのだが、アウトプットの処理が遅く、
いつもタイムアウトして別の行動に移ってしまうので、記憶を思いだせないのである。
故にたくさん魔法を覚えていても使える(思いだせる)のはファイアボールのみなのである。
…しかし何故にファイアボール?というのは気にしないように。

情報収集の結果、ganbanはにはおらず、おそらく自分の屋敷にいるだろうと推測された。
ganbanの屋敷は町の外。
結局また、どんころが案内することになった。
ずるずると巻き込まれていくどんころ…。
しかし巫女の仕事は放っておいていいのか?
もしかして今日は非番なのか?
…それはともかくとして、
「誰に喧嘩売ったか教えてあげるわ!首洗ってなさいよ、ganban!」
「ganban…コロス…!!」
などとのたまいながら、一向は城門へと―――


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主な作家

ぽん助、もろこし、にゃあみぃ、ゆぴ姫、
Kouta(たぬき)、ぴか子、どんころ、くっきい
今井ミポ、☆たかくん☆、ブルマん坊、謎のしんくん