SUPER MORNING  RIDER   12/23
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『HOLY NIGHT BEAR』
街路樹に灯りがついて 今夜だけは、誰も彼も、嬉しそうに歩く 車のテールランプが、 ケーキのキャンドルみたいにきれい 天気予報は言ってた ホワイトクリスマスになるかも知れないって 左耳には、ピンクのパールの、小さなピアス 白いセーター、白いコート、吐く息だって白い 今夜の私も...ホワイトクリスマス 「はぁ〜、もうすぐもうすぐ」 きっと君は...走ってくる 白い息を吐きながら、額に汗を浮かべて 遠くからでも分かる、君の姿、 背が高いから、私はいつも背伸びをして、 君と目を合わせてた きっと今日も.... 「あっ..」 やっぱりそう!..人混みをかき分けるように、 ぶつかった人に、謝りながら....君が来た ジーンズはちょっと...くたびれてるけど 不思議な熊が、蜂蜜舐めてる柄のグリーンの セーターは、すっごく似合ってる.... 本当に、不思議な熊だけど... グレーのダッフルコートを振り乱して、 今日も君は、10分遅れてやって来た 「大丈夫、私も今来たところだから」 ウソなのは、二人とも解ってる 苦笑いする君の隣に、すぐに滑り込む そこは..私の場所 世界で一番好きな....私の場所 「ねえ、今夜雪が降るかもよ」 そう..雪が降ったらイイナ.. 二人で歩く道に、白い雪が積もったら どんなに素敵だろう.... そこを二人の足跡が、どんどん付いて それを隠すように、また雪が降って.. 一人で、そんなことを想ってる私の顔を 君が不思議そうに覗き込む 「ん?...あっ、そうだ!今夜はね〜、  私からプレゼントがあるんだ  ねぇ、お店が開いてる時間に行こうよ」 そう、今夜は、二人で過ごす初めてのイヴは 私から、君に、何か贈りたいって思ってた そして探し出したの、君にピッタリな物を 私は君の腕を取って、どんどん歩く 君は、不思議そうに、私の後をついてくる そう..こんなの初めてだもん 私は、いつも君の後をついてばかり 君は、コンパスが長いから、 ついて行くのが精一杯 でも....今夜だけは、私が最初
「ねえ知ってる?..うわさがあるの 今年のクリスマスは、二千年に一度のサンタさんが やって来るんだって、 そして、そのサンタさんに逢ったら、 すっごく幸せになれるんだって 何処でどんな格好しているかはわからないんだけど 逢った人には、ちゃんとわかるんだって」 歩きながら、私はそんなことを言う そんなうわさ、ウソかも知れないけど でもステキ!..ホントかも知れないって 思ったらイイよね そして、私たちは着いた ビルの隙間に、ちょこっと建てられた 小さな小さな雑貨屋さん 木の扉の脇には、大きなショーウインド 小さなツリーと、手書きの文字は"Merry Christmas" そして、小さなリリースに座った.... 「ね、似てるでしょ、こーれそっくりだよね〜」 そこにあったのは君のセーターに 編み込まれた不思議な熊 セーターから抜け出したみたいにそっくり リリースに座って、通りを眺めているその目は、 本当に君みたいで、私は一目で気に入ったの... 私は、君を置いて、すぐにお店に入る でも.... 「売り切れちゃったんだって... さっき、最後のひとつが、売れちゃったって」 まるでサンタさんみたいなおじいさんが すまなそうに、そう言った 泣きそう、顔を上げると、涙が出そうで 私は、下ばかり見ていた そこに.... 「えっ..」 そこに、ひらひらぁって..ひらひらって....雪 そう、雪が降ってきた 「ねえ..雪だよ、ゆ」 そう顔を上げた瞬間、私はぐるんと包まれた 君が、ダッフルを開けて、私をぐるんと中に入れた あったかい、君の中... 「ねえ、ん?」 君が腕に力を入れる 私の鼻の先で、熊が蜂蜜を舐めてる 私が、プレゼントしようと思ってた....熊 涙が出た 「ねえ、信じないかも知れないけど、その熊、 私にウインクしたんだよ」

〜INTERMISSION〜 なっちセレクション #12
お送りしているナンバーは、Dreams Come Trueで、えー...大好きな クリスマスソングです『WINTER SONG』ですけれども、どうでしょうか?、 前半..あのー皆さんはギュッってされたこと、したことあるでしょうか? えーなっちはですねぇ、あるようなないような....です(笑) それ以上、内容言えません(笑)そうですね、でもいいですね〜、なんか、 LOVELOVEですね〜、ホント、こういうふうに過ごす人、 たくさんいるんだろうな〜、いいですね〜、幸せって、いいね〜ねえ... いいね、なんか、そして、この物語りは、まだまだ終わりじゃありません 二人のイヴは、まだまだ続くんです。どうぞ、この後に起こった、小さな、 奇跡の物語を、お聴き下さい

Dreams Come True 14th.single 『WINTER SONG』 1994.1.7.release Xmas-maxi. 1998.11.26.release

それから私たちは、素敵なイヴを過ごした さっき、私にウインクした熊は、知らん顔で、 セーターの中で、ずっと蜂蜜を舐め続けていたけど... 私たちも、熊みたいに、おいしい物を食べた プレゼントは、出来なかったけど、本当に素敵な夜! わたしはずっと、さっきの"ぐるん"って感じのまま 君の中にいるみたいだった 雪はどんどん降って、誰かの歌みたいに 街はどんどん白くなる すべてを包むように、誰も彼もを、許すみたいに 「ウ〜ン、お腹いっぱい、す〜ごい食べたねえ うん?もうだめだよ〜食べられないって でもさぁ、でも、イタリアンレストランで "お箸下さい"って呼ぶのは、もうやめてよねぇ もうおかしくておかしくて....」 やがて、時間は過ぎていく 時計の針が、一番上で、キスをしようとする頃 私は、お家に帰らなくちゃ 「ありがとう、初めてのイヴ とても、嬉しかった、楽しかったよ でも、プレゼントできなくて、ごめんね.... うん、わかった....うん、大丈夫、 ちゃんと一人で帰れるよ」 "バイバイ"と振るその手に、 君は小さな硬いものを、握らせた 「ん?..なにこれ....えっ、プレゼント?」 それは、コインロッカーの鍵.... "723"と言うナンバーのついた鍵 「えっ、だめだよ..だって私、君に何も...」 そして、私はまた君の中にくるまれる 大丈夫..大丈夫....また熊が、私を見る 私は..君の中で力が抜けて..小さく頷く 「ありがとう」 コインロッカーの鍵を握りしめて、私は君に手を振る、 そして、家路を急ぐ人達の波に呑まれながら 地下鉄の階段を、駆け下りる 一度だけ、振り返ったけど... 小さい私は、君の姿を見失ってた
コインロッカーはすぐに見つかった 「723...っと、723...あっ、これだ」 私はその中を見た瞬間  .....涙が止まらなくなった だって信じられる? そこには、私がプレゼントしようと思ってた熊が、 ぬいぐるみの熊が....座ってたの そして、ねえまた、その熊、 私に、ちょっとだけ...ウインクしたんだ 「もしもし..私....うん、さっき着いた... えっ、うん、ちゃんと受け取ったよ、 ねえ、もしかして、最後のひとつって君だったの?.. も〜う、言ってくれてもー.... だって駅の中で泣いちゃったよぅ〜 う〜ん...うん、でも嬉しかった... ねえ、まだ雪降ってる? 君の窓から、雪見える?.... うん、こっちもスゴイよ、どんどん、どんどん..  うん...あっ..ねえ、さっき言い忘れたんだけど.. 今、言っていい?..ん?..いい? ........メリークリスマス、大好きだよ」