**********************************************************************          週刊【外国小説寸評】 第21号          発行日 1月15日 毎週金曜日発行       毎週、筆者が読んだ外国小説を皆様にご紹介します。 ********************************************************************** 皆さん、こんにちは。 さて、今週も2作品を紹介します。 【マタレーズ暗殺集団(THE MATARESE CIRCLE)】上下巻 角川文庫 著 者:ロバート・ラドラム(Robert Ludlum) 訳 者:篠原 慎(しのはらまこと) 出版社:株式会社 角川書店 初 版:昭和60年8月10日 原作は1979年 ---------------------------------------------------------------------- <あらすじ>文庫カバーより引用 暗殺により世界の歴史を変えてきた闇の組織、それが<マタレーズ>だった。 スターリン、ルーズベルトの死さえも彼らの演出だった! 各国政府は彼らと 極秘の契約を結び、要人の暗殺を請けおわせてきたのだ……。 その恐怖の暗殺集団が今や独自の活動を始めた−−KGB工作員タレニエコフ は、その情報に慄然となった。最近、相次いだ米ソ要人の暗殺、それが<マタ レーズ>の活動開始の前ぶれだったのだ! その暗躍が米ソ両国に大混乱をも たらすことは必定…そして<マタレーズ>の究極の目的とは、混乱に乗じてワ シントンとモスクワを手中に収めることではないのか……? タレニエコフは秘かに合衆国の宿敵エージェントに接触を図った−−−。 ---------------------------------------------------------------------- KGBそしてCIAのそれぞれのやり手の工作員2人が活躍するサスペンスで す。 歴史上の大物の暗殺は「実は暗殺だった」というプロットは割とよく見掛けら れます。ほとんどのものは説得力に欠け、陳腐です。 この作品も、最初あらすじを見た限りでは、「どうせまた陳腐な内容だろう」 と高を括っていたのですが、著者が著名なラドラムということで、「まぁ、そ うひどいものでもないだろう」と思い、読み始めました。 結果は、さすがラドラムといった内容です。 KGB、CIAの2人の工作員により暗殺集団の存在が徐々に明らかにされ、 調査が進むにつれ、暗殺集団が結成されたいきさつなどがわかってくると、 ストーリーはどんどん面白く展開していきます。 主役の2人の工作員についてもキャラクターの個性がよく書き込まれています。 CIAの工作員スコフィールドはKGBの工作員タレニエコフに妻を殺されて います。その復讐としてスコフィールドはタレニエコフの弟を殺しています。 二人は米ソの反目以上に「隙あらば相手を殺してやりたい」と個人的な敵対心 を強く持っています。 しかし、その二人が協力してマタレーズの調査を行うはめになります。 普通に考えれば、「無茶だなぁ」「ちょっと強引なのでは?」とおもうストー リーを、ラドラムは説得力を持たせて実に見事にまとめあげています。 上下巻と、長編ですが、ハマるとあっという間に読み終えてしまいます。 おすすめです。 ---------------------------------------------------------------------- 【スピード2(SPEED2)】二見書房 著 者:ジョージ・ライアン(George Ryan) 訳 者:山本 光伸(やまもとみつのぶ) 出版社:二見書房 初 版:1997年8月25日 原作は1997年 ---------------------------------------------------------------------- <あらすじ>文庫カバーより引用 SWAT隊員のアレックスと恋人のアニーはカリブ海クルーズの旅に出た。 バカンスを楽しむのもつかの間、客船のエンジンが突如爆発! 船はシージャッ クされ、自動操縦プログラムが犯人の手に。パニックとなった乗客を救うため、 二人は犯人に必死の抵抗を試みるが、操縦不能の船の行く手に見えてきたのは 島、そして……。暴走する客船の運命は? 前作を凌ぐスケールで迫る痛快ア クション。 ---------------------------------------------------------------------- 映画作品の小説化です。 映画の方をすでにご覧になったかたも多いことでしょう。 私がスピード1を始めて観たのはロスへ行く飛行機の中でした。 その時、面白い作品だったなぁという印象があったので、スピード2も当然の ことながら興味がありました。しかし、今現在でも映画の方は観ていません(笑)。 今回小説の方を読んでしまった次第です。 さて、スピード1ではバスが舞台でしたが、今回のスピード2ではクルーザー が舞台です。「暴走するクルーザーをアレックスは止めることができるか」と いうわけですね。 で、作品を読んでみた感想ですが、率直なところ、作品としてはそこそこ楽し めますが、やはり、本格的に楽しみためには、映画作品の方を観るべきだと痛 感しました。特にクルーザーが突っ込んでくるシーンなどは、活字だけではお のずと限界があります。 近々、ビデオでも借りてきて映画を観てみようと思っています。 では、また来週、お会いしましょう。 **********************************************************************    週刊【外国小説寸評】 第21号    発行日 1月15日 毎週金曜日発行    発行責任者 塩田 和明 sioda@anet.ne.jp    企画・制作 ハロハロプロダクション 週間【外国小説寸評】ホームページ http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Miyuki/3407/index.html **********************************************************************   Copyright(C) 1998 HaloHalo Productions All rights reserved. ----------------------------------------------------------------------